2023年9月30日土曜日

週刊少年ジャンプ2023年43号感想 2/2



暗号学園のいろは


いろはの選択に惹き込まれました。自力では解けませんでしたが、それぞれの暗号についても納得出来て良かったです。

踊り子の詳細や、いろはとアンビシャスの関係にも惹き込まれました。いろはの「それがボクの~」という台詞がとても印象的でした。

デジタル暗号学園への出動メンバー決定のシーンにも惹き込まれました。他クラスのキャラがいるのも意外ですが良かったです。最後尾にいる商もやはり気になりますね。


暗号の答え、踊り子やアンビシャスについて、出動メンバー勢ぞろいのシーンなど、見所が多く一気に読めました。今後のキャラクターの掘り下げにも期待させていただきます。



アスミカケル


予想はしていましたが、以前話した少年(太賀)との再会シーンが印象的でした。彼の大変な境遇を聞いて一瞬躊躇するも、戦う決意を固める二兎もとても良かったです。

迷流斗の反応にも驚きました。意外と爽やかですし、二兎の知名度を利用するなどの強かさも魅力的ですねw

勝利の余韻にゆっくり浸る暇もなく、次の試合相手がやって来る終盤の展開にも惹き込まれました。次の二兎の作戦にも期待ですね。


ただ、それぞれのキャラが上手く掘り下げられていたことは良かったのですが、掲載順の低さが少し気になりました。正直、二兎の魅力が現時点では伝わりにくいのが一因かなと考えております。

やや冴えないものの心優しい少年、という設定は良いのですが、肝心の格闘技の楽しさに目覚める展開が少し遅かった気がするんですよね。祖父に付き合って仕方なく練習を続けているという描写は、はっきり言ってあまり好まれない気がします。

全体的には、対戦相手も個性的で面白かったです。二兎の活躍で巻き返せるよう願っております。



一ノ瀬家の大罪


詩織の描写が印象的でした。颯太への思い入れの強さは感じていましたが、買い物中のシーンを見てその理由にも納得出来ました。

夢の中で翼と颯太、翔が話し合うシーンにも惹き込まれました。耕三の研究というのも今後の鍵になりそうですね。

他の家族は夢の世界を望んでいる、という台詞も切ないですが印象的でした。それぞれが目覚めると決めないと脱出は不可能ということでしょうね。


ただ、確実に移動中だったはずの翼と颯太をどうやって運んだのかという肝心な部分に引っかかってしまいました。一家揃って屋内の床の上にいるので、電車や新幹線などから翼達を連れて来た、ということになりますよね。

正直状況が想像出来ませんし、家に辿り着くまでの展開も夢だったのかと考えるとはっきり言って真剣に読む気が失せてしまいます。福井編も含めて夢だった、ということならまだ分かるのですが、翔が疑似家族のことにも触れているのでこの可能性も低いですよね。

翼の「夢は見なくなった」という言葉との矛盾も気になりましたし、やはり引っかかる部分が多かったなというのが正直なところです。ただ詩織の掘り下げは良かったので、新たな夢が物語にどう影響して行くのかしっかり読んで行きたいと思います。



アイスヘッドギル


ギルとイズンの過去が印象的でした。特にイズンの「乳母なんて~」という台詞が彼女らしくて良かったです。

仲間達が次々と倒れて行く描写にも辛いですが惹き込まれました。中でもイズンが動かなくなったシーンでは胸が痛みました。

サナが彼女からのメッセージを受け取っていた、という描写も良かったです。ラストの新たな力に目覚めたギルの姿も印象的でした。


ただ、仲間のピンチという展開自体には惹き込まれたのですが、はっきり言ってそれぞれのキャラの印象が薄すぎたんですよね。名前もロクに分からないようなキャラが倒れても、あまり感情移入出来ないというのが正直なところです。

また、最後のギルの覚醒シーンが魅力的だった分今までのバトルがかっこ悪く見えてしまった点もマイナスな気がしました。ギルが専用の装備を得る展開はもっと早くに描くべきだったと思います。

掲載順の低さと、仲間が次々と戦闘不能になる描写から、正直終わりが近いのかなとも考えてしまいました。最後のギルがとても良かったので、巻き返しに期待したいと思います。




りは「仲間のピンチを悲しめなかったのは読者としても残念ですー。
もっと早い内にギルと冒険を始めていれば全く違う感想になった気がします」





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週刊少年ジャンプ2023年43号感想 1/2



ツーオンアイス(新連載)


スポーツ万能だけれどフィギュアスケートに関しては初心者の主人公、隼馬が、天才少女綺更に出会いフィギュアにのめりこんで行く、という真っ直ぐなストーリーにワクワクしました。彼女に追いつくために滅茶苦茶な練習を続けていたという設定も良いですね。隼馬のトレーニング方法を聞いて信じられない、といった表情になる綺更も印象的でした。

突然姿を消した綺更と東京で出会う、という展開にも惹き込まれました。彼女の癖までコピーしている、という描写も印象的でした。

天才少女と可能性に満ちた素人がペアを組むラストもとても良かったです。ペア結成編、と描かれていたので、その後の展開も今から楽しみです。


トリプルアクセルの絵柄などが少し不安定な点などは気になりましたが、全体的にはやはり良かったです。逸茂先生はレイルウェイ/ゲイトウェイの頃から応援していたので、遂に連載を読めてテンションが上がりました。

隼馬と綺更のキャラも個性的で、とても素敵な二人組でした。次週以降の展開にも期待させていただきます。



カグラバチ


敵のボスにも妖術が仕込まれていたという展開に惹き込まれました。絵的にも迫力がありますね。ちなみに暗い描写が多かったですが、あまり上手くない合いの手を入れる柴にはちょっと笑いましたw

チヒロと父の過去も印象的でした。子どもだったチヒロが戦えるようになった理由もしっかりと伝わって来て、辛いですが良かったです。

ラストのチヒロと柴のツーショットにも惹き込まれました。毘灼の詳細も気になるところですね。


気になっていた情報が色々明かされ、毘灼の恐ろしさも描かれており、面白かったです。次週以降のチヒロと柴の戦いにも期待させていただきます。



鵺の陰陽師


双斧の強さに惹き込まれました。やる気とパフォーマンスについての台詞がとても彼らしいですね。

今までずっと飄々としていた鵺が思いがけず追い詰められるという展開も印象的でした。ちなみに本編とはあまり関係ありませんが、解説の上手い狂骨にはちょっと笑いましたw

ハイレベルな戦いに呆然とする学郎の表情もリアルですね。手段を選ばない双斧によって鵺の術が破られるというラストにも惹き込まれました。


強者同士のバトルということで、途中の術のぶつかり合いも印象的で、面白かったです。鵺の安否も含めて今後の展開を見守りたいと思います。



魔々勇々


コルレオの表情が印象的でした。途中の泣き顔と、ラストの凛々しい姿のギャップが良い感じですね。

新たに登場しコルレオのピンチを救ったパンネロも印象的でした。旧知の仲のマママはもちろん、コルレオのこともきちんと尊重しているという描写が良かったです。

何となく予想していたことですが、マママとハロハロの関係についてもグッと来ました。コルレオが去った後に膝を抱えているマママの姿が切ないですが良かったです。


ラストにタイトルの意味も明かされ、話が大きく動きそうな雰囲気を感じましたし、面白かったです。コルレオの新たな道をしっかり見守りたいと思います。



キルアオ


天馬とエイジのやりとりが印象的でした。幼くも真っ直ぐなエイジの言葉が良かったです。彼もカズマのことを大切に思っているんですね。

エイジの事情を察しながらも手加減しない天馬も良かったです。繰り出した必殺技にも惹き込まれました。

意外と目覚めの悪いノレンも可愛かったです。一番懸念していた事態は起こらなかったものの大ピンチ、というラストにも惹き込まれましたw十三とノレンの反応が気になるところですね。


それぞれのキャラの個性が活かされた展開が多く、面白かったです。十三とノレンの関係が変わるのかどうかにも注目して行きたいと思います。




りは「十三とノレンの関係がどんどん変わって行っているのが楽しいです。
ただ惚れるだけではなく、何かひとひねりあれば更に盛り上がりそうですねー」






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2023年9月23日土曜日

週刊少年ジャンプ2023年42号感想 2/2



一ノ瀬家の大罪


衝撃的なラストに惹き込まれました。ずっと気になってた翔が描かれていたことも良かったです。

また、移動中の翼と颯太の描写も印象的でした。等身大のふたりが会話していることが新鮮で、楽しかったです。責任感の強い颯太の姿も良かったです。

家の様子を聞いた颯太が何と言いかけたのかも興味深いですね。急に眠ってしまうことの真相には気付いている感じがします。


ただ、やはり引っかかる部分も多かったというのが正直なところです。特に終盤の展開は、はっきり言って「またか」と思ってしまいました。しかも以前「夢は見なくなった」と翼が語っていたので、完全に矛盾してしまっていますよね。

また、翼が颯太に当然のように夢のことを話していたのも気になりました。記憶喪失について颯太がどの程度把握しているのか不明なのに、いきなりこのことを伝えるのはおかしいですよね。

そして、そもそも疑似家族編自体が引っかかる点ばかりだったので、もしかして全部夢だったのかもと思えてしまうこともマイナスでした。この展開だとすると、真面目に読む意味がないんですよね。

矛盾ばかりだった展開に区切りが付き話が進んだことは良かったのですが、ワンパターンな描写で残念に感じたことも事実です。きっちり構成を見直さないと人気の回復は難しいかと思います。



暗号学園のいろは


いろはと縁沙のやりとりにワクワクしました。ふたりが仲良くしているシーンは微笑ましいですし、同時に期待も高まりますね。イメージチェンジした縁沙の姿もとても印象的でした。

アンヴァリッドの伝言をメタンガスが持って来る、という展開も意外ですが良かったです。名前は果たして似ているんでしょうかw

ずっと気になっていたチア部のキャプテンについて明かされたことも印象的でした。名前を見て男子かと思ったのですが、メタンガスの台詞からすると女子のようですね。

終盤にクオッカがやって来る展開も緊迫感がありました。正直暗号は全然解けませんでしたが、いろはがどんな選択をするのかはとても興味深いです。


今回は本筋が大きく進むことはなかったものの、次に繋がりそうな描写が多く面白かったです。いろはの選んだ答えや、それぞれの真相に期待させていただきます。



アイスヘッドギル


遂に登場したイズンのキャラに良い意味で驚きました。強面で口調は庶民的ですが、ギルを心から大事にしている様子が伝わって来ました。

トロル達のピンチにも引き続きハラハラしました。まだまだ苦境は続きそうですが、グレイティストやスリズの強さがしっかり描かれており、希望が見えるのも良かったです。

ギルの技がイズンと一緒に編み出したもの、という描写も印象的でした。リッチ達に勝利して、ギル達がドレキの手がかりを掴めるのか気になるラストでした。


ただ、肝心の戦闘シーンが見づらかった点は残念に感じました。特に冒頭のトロル達が捕らえられるシーンはとても分かりにくかったです。正直、何度か読み直してもアクションを把握することが出来ませんでした。

バトルファンタジーでは、やはり戦闘シーンにも力を入れるべきだと思うんですよね。キャラクターのデザインなどは好きなのですが、せっかくの魅力的なキャラ達がしっかり動けていないなという印象を受けてしまいました。

イズンについても描かれ、ストーリーが進んだことは良かったのですが、読みづらくなってしまっていた点には引っかかりました。掲載順も回復していませんが、今回のバトルでの巻き返しに期待させていただきます。



ドリトライ(最終回)


終わってしまいましたね。最後がかなり駆け足でしたし、話数から見て打ち切りと判断して良いでしょう。

ただ、最終回は惹き込まれる描写が多かったです。青空の子孫、大河の意外な境遇、そして青空自身の結末など、いずれもとても印象的でした。

式の最後に流れた動画を見て、大河が本当の夢のためにもう一度歩き出す、という締めくくりも綺麗でした。「何度でも立ち上がる」という台詞から青空の魂が感じられて良かったです。


敗因としては、わりと早くに読者の期待とは違う方向に進んでしまったことがひとつ挙げられるかと思います。このブログにも何度か書いていますが、熱血スポーツ路線で良かったと思うんですよね。

いきなり非現実的なキャラや技が登場すると、正直戸惑ってしまいます。せっかく舞台を終戦直後にしたのですから、ある程度古臭くてもベタで真っ当なスポーツを描いて欲しかったんですよね。

また、作画面での粗も目立ってしまっていたと感じます。特に生野の腕や虹村の顔立ちなどは何度も描写されていたので引っかかりました。画力は高いと思うのですが、連載のペースについていけなかったのかなとも感じます。

そして、細部の矛盾が多かったことも問題だった気がします。最終回で描かれた青空の生年月日も明らかにおかしいですし、星の症状の表現なども矛盾が目立っており気になってしまったんですよね。また、大河の職場がブラックと描写されていますが、実際は簡単な仕事をこなしているだけなのでそれほど悪に見えませんでした。

ただ、終盤と最終回のストーリーは個人的には好きでした。青空の熱い考えが令和の若者にしっかり引き継がれた、という展開も良かったですし、青空の生き様がしっかり伝わって来た点も魅力的でした。

また、最終回でかなりの時間経過があったもののストーリーはきちんと締めくくられていますし、今回は個別記事の作成は予定しておりません。雲母坂先生、お疲れ様でした。長所を活かした新たな作品に期待させていただきます。




りは「序盤と終盤の雰囲気はとても好きでした。
雲母坂先生の作品をまた読みたいです」



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週刊少年ジャンプ2023年42号感想 1/2

 


カグラバチ(新連載)


とぼけた父とのやりとりが微笑ましい前半から、シリアスな復讐劇へと変わる後半のギャップに惹き込まれました。チヒロ、父、柴のキャラがしっかり立っているのも良かったです。特にチヒロはクールだけれど熱いものを秘めているキャラで好印象でした。

世界観や設定などが分かりやすく描かれている点も良かったです。妖術を悪用して反社会的組織が町を支配している、ということがしっかり伝わって来ました。

恐ろしい妖術を操るボス達に、父の刀を手にしたチヒロが臆することなく立ち向かう、というシーンも印象的でした。アクションシーンもかっこ良いですね。「正気に見えるか?」という台詞にも惹き込まれました。


少し気になったのは、前半の過去のシーンがちょっと長いかなと感じたことです。 毘灼の情報を掴めないまま第一話が終了していますし、ボケキャラという印象のまま父が退場してしまった点が少し残念だったんですよね。父のために毘灼を倒したいというチヒロの心情がちょっと分かりにくい気がしました

全体的には、シリアスな設定が重くなりすぎないように描かれており、一気に読めました。外薗先生は「ロクの冥約」の頃から好きですし応援しているのですが、ダークな本作も面白かったです。チヒロ達が追う とのバトルにも期待させていただきます。



魔々勇々


コルレオとマママの会話、そして先代勇者ハロハロとマママの関係が印象的でした。まだはっきりとは描かれていませんが、ハロハロは今後も重要なキャラになりそうですね。

エヴァンとのやりとりを経てもまだ迷ってしまうコルレオの心情もリアルでした。魔人の少年にお礼を言われた後の「誕生日の子供のように~」というモノローグも良かったです。

マママと本音をぶつけ合った後、敵が急襲して来るというラストにも惹き込まれました。コルレオが本当の勇者となれるかはこの戦闘で決まりそうですね。


ただ、先週から引き続きコルレオの活躍がほとんどないことには正直引っかかりました。第一話も目標や派手なアクションなどがなく、どちらかと言えば地味で静かなストーリーだったので、二話ではバッチリ決めて欲しかったんですよね。

ジャンプではスタートダッシュも大切ですし、主人公の初めての実戦を引き延ばす意味はあまりないかなと思います。エヴァンとの関係もとても良かったので、二話でバトルに勝利して目標を示す、くらいの構成でも良かった気がします。コルレオが悩んでばかりなので、はっきり言ってストーリーに爽快感がないんですよね。

全体的には、第一話同様に魅せられる絵も多く、惹き込まれました。目標やコルレオの強さをしっかり描ければ人気に繋がると思うので、早い段階でのコルレオの活躍に期待させていただきます。



キルアオ


カズマやコタツと同じく、十三の立ち回りに感心しました。序盤の「絵ヅラ的に逆じゃね?」というツッコミも面白かったですw

技術や経験を活かして逆転した後、相関図を思い浮かべて焦るシーンには笑ってしまいましたw確かにこの状態のノレンを救うのは大変そうですね。

エイジと渡り合う天馬の姿もかっこ良かったです。ノレンの寝言も可愛いですねw果たして十三は間に合うのか、楽しみになるラストでした。


決着までの展開がスピーディーで、一気に読めました。十三はもちろん、ノレンの今後もしっかり見守りたいと思います。



鵺の陰陽師


双斧と七咲の関係が意外ですが良かったです。先週の台詞や七咲とのやりとりを見ると、やはり双斧は根っからの悪人というわけではなさそうですね。

鵺と代葉の入浴シーンも良かったです。思いつめる代葉に「ありがとう」と伝えてハグする鵺にグッと来ました。「学郎を強く出来るなら敵わないような相手でも歓迎する」という姿勢も彼女らしくて良かったです。

学校に残ったメンバーでの朝食シーンにもほのぼのしました。特に狂骨にエノキを押し付ける鵺が好きですwその分ラストの襲撃シーンには緊張しましたが、今の学郎達なら大丈夫だと信じたいです。


ドキドキする女子達の描写や、新キャラ双斧の掘り下げが印象的で、面白かったです。また新たなバトルとなりそうでハラハラしますが、仲間も増えたことですし期待もしています。



アスミカケル


ギャラリー達と同じように、二兎のデビュー戦にとても惹き込まれました。序盤からワクワクしている一狼が好きですw獏が言っていた通り、二兎はまさにウサギなんですね。

大会の参加者達が一気に紹介される場面も良かったです。正直少し意外でしたが、ヒロキも一定以上の強さはあるようですね。

初戦の決着には驚きましたが、二兎の実力を考えると妥当なのかなとも思います。実は二兎は戦いが好き、という描写も良かったです。決着の際、テンション爆上がりの一狼も何だか可愛かったですw


二兎のデビュー戦がしっかりと描かれており、楽しかったです。今後どう戦って行くのかにも注目させていただきます。




りは「主人公の初戦、というのはやはりワクワクしますねー。
他の対戦相手の描写も楽しみです」



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2023年9月16日土曜日

週刊少年ジャンプ2023年41号感想 2/2



一ノ瀬家の大罪


翼が本来の自分を取り戻したかのうようなラストシーンが印象的でした。颯太の「お前って昔から~」という台詞にもとても納得しました。

綺麗ごとばかりだった疑似家族が自分達の本音をぶつけ合う展開も印象的でした。それぞれの場所に帰ったことでバラバラになる、という流れも切ないですが良かったです。颯太の「何やってたんだろうな」という台詞にも惹き込まれました。

その後の翼と颯太の会話も良かったです。「家の状況が最悪でも、何が出来るか分からなくても、俺達が一ノ瀬家なんだ」という翼の台詞がとても印象的でした。


ただ、引っかかる部分もかなり多かったというのが正直なところです。まず、文乃の心情がはっきり言って全く理解出来ませんでした。

家庭環境に何も悩みがないことに引け目を感じる、という描写にリアリティがないんですよね。「親しい友人が問題の多い家庭に育っており、その心情を理解したかった」などの設定ならば納得出来たと思うのですが、文乃の場合はっきり言って勝手に劣等感を抱えているだけなので意味が分かりませんでした。

そして、けんたについては今までの過去のシーンは何だったの?と思ってしまいました。暴力が原因で母に見捨てられたなら同情の余地はあるかなと考えていたのですが、全く違いましたよね。ただ単に生まれつきけんたの性格が悪いだけでは、としか思えませんでした。

また、母親の事情が明らかになったことで学校側の違和感が増してしまっているのも問題だと思います。周囲を傷付けてばかりいるけんたのことを持ち上げて、やむを得ない理由で家を離れた母親を非難するというのはどう考えてもおかしいですよね。

出来るだけ作品の魅力について書きたいと思っているのですが、今週は疑問符の浮かぶ展開ばかりだったというのが正直なところです。結局翔や美奈子も登場しませんでしたし、このまま話を続けても改善されないのでは、と感じてしまいました。キャラクターの過去や本筋についてはしっかり考えて欲しいです。



アイスヘッドギル


グレイティストが率いる団員達がそれぞれ印象的でした。特に常識的な言動のシプがデザインも含めて好みです。

また、いつも陽気なグレイティストの過去にも惹き込まれました。実はギルと同じ境遇だったんですね。

ミョイネがスリズに下した命令についても気になりますね。さすがにそのまま実行することはないと思いますが、どう決断するのか興味深いです。

ラストのリッチの表情も印象的でした。ギルの乳母の行方も含めて惹き込まれる展開でした。


ただ、一気に新しい作品用語が描かれて理解が難しくなってしまった点は残念に感じました。特に最後のコマでは初登場の騎士団や異名の情報が詰め込まれており、とても読みにくいなという印象になってしまったんですよね。作品ならではの用語の描写にはもっと工夫が必要だと思います。

また、本筋とはあまり関係ないものの、グレイティストが唐突にグレイと呼ばれるシーンにも引っかかりました。あだ名としても正直違和感がありますし、唐突な気がしたんですよね。本人に「グレイって呼んで良いよ」と言わせるなど、納得出来るように描いて欲しかったです。

トロルの森を調査する様子がスピーディーな点は良かったのですが、やはり引っかかる部分も多かったというのが正直なところです。強敵との戦いでの巻き返しに期待させていただきます。



ドリトライ


青空と夕日の闘い、夕日と夕華の回想がとても印象的でした。決着の後の夕日の「父親を殴るやつがあるか」という泣き笑いの表情にもグッと来ました。汽車内の夕華の「あんたの頭が~」という台詞も良かったです。

星の元に青空達が駆け付ける、という流れも印象的でした。青空達が大人になるそ展開には少し驚きましたが、それぞれの成長が感じられて惹き込まれました。

ラストの大人びた青空の顔も良かったです。「心の強さで」という台詞がとても印象的でした。


ひとつ残念だったのは、冒頭での夕日の拳がやはり非現実的すぎたところです。その後の展開にほど良いリアリティがあったので、余計引っかかってしまったんですよね。

ただベタな展開が多かったものの、全体的には問題に感じる部分はあまりなく、面白かったです。父との関係も決着しましたし、一気に時間が流れたので終わりが近いのかなとは思いますが、青空達の未来をしっかり見守らせていただきます。



テンマクキネマ(最終回)


終わってしまいましたね。終盤がかなり駆け足でしたし、話数から見て打ち切りと判断して良いでしょう。

ただ、ベタな展開が多かったものの惹き込まれたことも事実です。特に渚の上映が終わった後の元と天幕の会話は印象的でした。その後のスタッフロールの描写もとても良かったです。

姫希の母が自分なりに姫希に歩み寄る様子も良かったです。姫希が天幕の存在を少し感じ取るシーンも印象的でした。

ラストの写真もグッと来ました。元と姫希の将来が語られるラストのナレーションもとても良かったです。


敗因としては、やはりストーリーの進みが遅すぎたことがひとつ挙げられるかと思います。物語も撮影に関する知識を語る場面が多く理屈っぽく感じてしまいましたし、一本の動画が出来るまでに半年以上かかるというのは問題だった気がするんですよね。早めに短い作品を描いたほうが読者の満足感も増したと思います。

また、絶賛されている渚の内容が伝わって来なかったことも良くなかったのではと感じます。これについては最終回でもほぼ分からないままだったので、やはり問題ではと思ってしまいました。

そして、元と天幕の絆が感じられなかったことも敗因だった気がします。元が天幕にとって都合の良い存在になっているように見えてしまったんですよね。突然とり憑かれたという設定なので序盤は仕方ないかと思うのですが、お互いに良い意味で影響しあう、天幕のおかげで元がプロになる理由を見付ける、などの描写が欲しかったところです。

ただ、好感の持てるキャラは多かったですし、少年達が試行錯誤しつつひとつの作品を作り上げるという展開自体は熱くて好きでした。話のスピード感にさえ気を付ければもっと良い結果になったのではと思います。

また、渚は無事に完成しましたし、物語としてはまとまっていると思うので、今回は個別記事の作成は予定しておりません。附田先生、佐伯先生、お疲れ様でした。キャラクターの魅力を存分に描いた次回作に期待させていただきます。




りは「短い動画をいくつか作りつつ、
キャラの魅力を描いて行く構成などにすればまた別の結果になったのではとも思います。
附田先生、佐伯先生、お疲れ様でした」




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週刊少年ジャンプ2023年41号感想 1/2



魔々勇々(新連載)


平和になってしまった世界で魔王に育てられた勇者、という設定が面白かったです。脅威がいない世界は理想的だと思うのですが、力を活かせずに悩むコルレオの気持ちもよく分かるのが切なかったです。ちなみに実年齢のわりに若すぎるマママのキャラも良かったですw

コルレオの前に異世界の勇者エヴァンが現れるという展開も印象的でした。コルレオにとっては魔王と戦い続ける憧れの存在でも、実はエヴァン本人は自分のして来たことをずっと悔やんでいた、という描写が意外性があり惹き込まれました。

互いの気持ちを吐露した後、エヴァンが命を懸けてコルレオを救う展開も辛いですが良かったです。目覚めたコルレオに何が待ち受けているのか、とても気になるラストでした。


少しだけ引っかかったのは、ストーリーの方向性がちょっと分かりにくかったことです。次回に繋がる引きで締めくくる、という構成自体は好きなのですが、この作品の場合話が先の展開が全く見えないんですよね。あえて予想出来ないような構成を選んだのかもしれませんが、ある程度はストーリーの目的や雰囲気などを描いたほうが読者は楽しめるのではと感じました。

全体的には、画力やコマ割りにも個性がありますし、面白かったです。林先生は「絵に描いた餅を描いた餅」の頃から知っていますし応援しているのですが、ガラッと世界観の変わった本作もとても良かったです。コルレオやマママがどうなって行くのか、しっかり見守らせていただきます。



鵺の陰陽師


前回から引き続き、代葉の壮絶な境遇に惹き込まれました。家に縛られていた代葉を圧倒的な力で救う鵺も彼女らしくて良かったです。

全員が集まってのすき焼きパーティにもグッと来ました。賑やかな食卓に静かに感動する代葉、野菜の切り方が雑な狂骨、鵺のもとでちょこまかと働くキャシーなど、それぞれのキャラが立っている点も良かったです。

学郎と代葉が揃って学校に泊まる、という展開にもドキドキしました。狂骨が布団の中の代葉と手を繋いでいたシーンについて説明があったのも良かったです。

ラストに描かれた新キャラ、双斧も印象的ですね。学郎と鵺が代葉を本当の意味で救ってくれることを願いたいです。


初登場のキャラも含めて、それぞれのキャラの個性がしっかり描写されており面白かったです。代葉と彼女の家を巡る戦いがどうなるのか、引き続き見守らせていただきます。



キルアオ


天馬とエイジのスピード感のあるバトルに惹き込まれました。あくまでもアスリートとしての自分を高めるため、という動機が天馬らしいですね。最後はピンチになっていましたが、何とか乗り越えて欲しいなと思います。

十三の戦いも良かったです。洗脳された一般人を傷付けないように切り抜けるのはさすがですね。

催眠術を含むカズマの策略にハマってしまう終盤の展開にもハラハラしました。コタツの「根っこは殺し屋とは思えないくらい優しい」というモノローグも説得力がありますね。天馬以上のピンチをどう打開するのか興味深いです。


緊迫感のあるシーンが多く、一気に読めました。十三や天馬が現状を切り抜ける展開に期待させていただきます。



アスミカケル


義時の魅力が光りますねー。大人として、指導者として、何よりも友人として二兎を支える姿がとてもかっこ良かったです。彼の言葉に感動する二兎の気持ちがしっかり伝わって来ました。

二兎と優也がジムの空気を喜ぶ冒頭にも惹き込まれました。優也がバスケ部に馴染めなかった理由が何となく分かるのも上手いですね。

三つの条件をクリアした二兎が大会に出るラストも良かったです。義時の「勝算あり」という台詞が印象的でした。


特別イケメンというわけでもない大人の男性がかっこ良い、というのは非常に魅力的ですね。二兎と義時が力を合わせてどう戦って行くのか楽しみにしています。



暗号学園のいろは


享楽と愁嘆の関係の真相、多夕が今の性格になった理由など、過去のシーンがとても印象的でした。特に享楽と多夕については、どうしても多夕と離れたくなかった享楽の気持ちが伝わって来て切なかったです。

眼鏡兵器の面接についても興味深いですね。躾の掘り下げにも繋がりそうでより期待が高まりました。

幼少期の多夕の行動にも驚きました。すべり台での享楽との会話も辛いですが惹き込まれました。「だったらたゆたんは~」は幼い享楽が辿り着いた唯一の答えだったんでしょうね。

シリアスな描写が多い回でしたが、多夕を誘うためのいろはの作戦にはちょっと笑いましたwいろはの「どうしても誘いたい相手」も気になりますね。


過去のシーンがキャラクターの掘り下げにも繋がっており、面白かったです。次週以降明かされるメンバーや、今後の新展開も楽しみにしています。




りは「シリアスな展開の中でも
少し笑える表情や台詞が描かれているのが上手いですねー。
熱い暗号の夏を迎えそうで楽しみです」



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2023年9月9日土曜日

週刊少年ジャンプ2023年40号感想 2/2



ハコイリお嬢とグータラ執事(読み切り)


自分の意志に反して家事能力が向上してしまう令嬢リリィと、あまりにも無気力な執事タナカの会話劇が面白かったです。個人的に綺麗な額の女子が好きなので、リリィのデザインもツボでした。

名家の出身なのにツッコミが上手い、というギャップも良かったです。中でも「機種変なさい!」という台詞が好きですw

タナカが身の回りの家事を放棄していたのは、結局「すぐやらなければならないこと」ではなかったからなのでしょうね。オチは大体予想通りでしたが、リリィの成長に繋がったということでほのぼの笑えました。


キャラクターの好感度が高く、デザインも魅力的で、面白かったです。今回の話は読み切りで完結しているかと思いますが、また可愛いキャラクター達のコメディなどを見られれば嬉しいです。



ドリトライ


夕日に圧倒されながらも語りかける青空が印象的でした。また、虹村についての「アイツは間違っていたけど必死に抗っていた」という台詞にもグッと来ました。

諦めないことの辛さを見せつけられるシーンにも辛いですが惹き込まれました。夕日の主張も間違っているとは言えないので切ないですね。

心が折れそうになる青空を優華や黒岩、観客達が支えるシーンも熱かったです。ラストの「ド級のリトライ」という台詞もとても印象的でした。


ただ、やはり夕日の能力があまりにも非現実的すぎて引っかかってしまいました。心の強さを押し付けたことを悔やんでいる、という描写自体には納得出来るのですが、地面を割るような技を繰り広げている姿を見ると、その技で戦況を打開出来なかったの?と思ってしまうんですよね。

互いの主張のぶつかり合いや、周りの人達に支えられて青空が立ち上がるシーンは熱くて良かったのですが、夕日の描写が足を引っ張ってしまっているなというのが正直な感想です。展開的に終わりが近い気もするのですが、親子対決の結末をしっかり見届けさせていただきます。



テンマクキネマ


渚に対する雪尾のコメントが印象的でした。特に「こんな姫希の表情は~」という台詞と、元にプロになる意志はあるのかと質問するシーンが良かったです。

元と姫希が映画コンクールの選考会場に向かう展開も緊張感があり惹き込まれました。秋津達も配信で見守っているという描写にもグッと来ました。

姫希がコンクールへの出品を望んでいた理由も描かれていたことも好印象でした。審査員達も個性的で良いですね。スクリーンで上映される渚がどんな評価を受けるのか、惹き込まれるラストでした。


ただ、会場がざわついていたように、やはりプロの役者が出演した映画を学生コンテストに出品するという展開には引っかかってしまいました。プロレベルの脚本に本職の人間が出演すれば評価されるのは当然ですよね。天幕の設定は物語に必要だったと思いますが、やはり姫希は「光る部分のある女優志望」くらいのほうが自然だった気がします。

ストーリーが進んだことは良かったのですが、根本的な部分が気になってしまったというのが正直なところです。展開的に終わりが近いのではとも思いますが、渚の上映は見届けさせていただきます。



人造人間100(最終回)


終わってしまいましたね。最後がかなり駆け足でしたし、話数から見て打ち切りと判断して良いでしょう。

ただ、惹き込まれる展開も多かったです。特に冒頭、狂気に満ちた笑顔と共に100がとった行動はとても印象的でした。「責めてくれるな」というモノローグも少し切ないですが彼女らしいですね。

ラストの成長したあしびの描写も良かったです。「昼夜を問わず~」という描写が100とリンクしていて印象的でした。「この痛みが~」というラストのモノローグもとても良かったです。


敗因としては、あしびと100の関係性を描くことがそもそも難しかったという点が挙げられるかと思います。いつかは相手を乗っ取らなければいけないバディ、というのは、特に少年誌ではかなり扱いにくかったのではと感じるんですよね。あしびと100のやりとりは基本的にコメディ調でしたが、どうしても重い未来が見え隠れしてしまい暗い気分になることも多かったです。

また、画力自体は高いと思うのですが、戦闘などで惹き込まれる描写が少なかったなというのも正直なところです。中でもあしびの能力が非常に地味で、はっきり言って主人公らしくなかったんですよね。

ただ、終盤の展開はかなり好きな部分も多かったです。特にラスト二話は博士の計画の真意、100が出した答えなどにとても惹き込まれました。

「あしびと過ごす内に人間の心を理解した」という安易な展開になっていないところも印象的で良かったです。100の個性がブレないまま、それでも彼女はどこか変わったのではと思えるところがとても魅力的でした。

最終回はかなり急展開でしたが、しっかりと結論を出して物語が締めくくられていると思うので、今回は個別記事の作成は予定しておりません。江ノ島先生、お疲れ様でした。個性を活かした次回作に期待させていただきます。




りは「読み切り時代から好きな作品ですが、
連載の終盤でかなり実力を示せたのではと思います。
江ノ島先生、お疲れ様でした」



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週刊少年ジャンプ2023年40号感想 1/2



キルアオ


十三の正体が完全に見抜かれる、という今までにないピンチに惹き込まれました。ちなみに十三も言っていたように、コタツも地味に優秀ですよね。そして「だから入学の時~」という台詞にも同意しました。

追い詰められた十三が誤魔化すために語った自分のエピソードも良かったです。正直、この設定の主人公も見てみたかった気がしますwそして「わかるぞ」と言って泣き出すカズマにも笑いましたw

また、カズマとエイジに何があったのかも気になりますね。現在の戦闘に区切りが付く頃に明らかになるのか、今後もふたりが物語に登場してストーリーが進むにつれて描かれて行くのか、どちらにせよしっかりと語って欲しいなと感じました。

ラストの天馬とエイジの対面も良かったです。「ツギハギ大男」という台詞が天馬らしいですね。


意外と設定作りの上手い十三、兄弟の過去など、惹き込まれるシーンが多く面白かったです。戦いの行方をしっかりと見守らせていただきます。



鵺の陰陽師


代葉のモノローグや叫びが印象的でした。特に「貴方は何でも持ってるじゃない」という台詞が切なかったです。

ボロボロになっても彼女を救うために立ち上がり続ける学郎もかっこ良かったです。中でも代葉を友達だと呼ぶシーンにグッと来ました。

決着のとき、素直な心情を吐露する代葉も良かったです。彼女に対して手を差し伸べた学郎が「一緒に探すよ」と言う場面にも惹き込まれました。


学郎や代葉の台詞が印象的で、バトルの決着もしっかりと描かれており、面白かったです。学郎が本当に代葉を救えるのかにも期待させていただきます。



アスミカケル


ヒロキの早めの再登場、地下格闘場の見学など、良い意味で予想出来なかった展開が続き面白かったです。格闘場で出会った学生服の少年も気になりますね。

また、車内での一狼との会話も印象的でした。個人的にも感じていたので、一狼がはっきりと「プロ資格を取得しても専業でやって行こうと重く考える必要はない」と言及したことも良かったです。

自分の落ち度を認め合う展開も少し切ないですが良かったです。サインについてきちんとお礼を言う二兎も好印象でした。ラストの「前言撤回」には正直同意してしまいましたw


一狼やヒロキなど、二兎以外のキャラもしっかり掘り下げられており読みごたえがありました。一狼の唐突な提案に二兎がどう対応するのか、楽しみにしています。



暗号学園のいろは


いろはのリクエストのバウムクーヘンパーティーが開催される、という展開に惹き込まれました。ちなみにストーリーとはあまり関係ないですが、冒頭の食穂の「来なきゃ此方人等が~」という台詞に笑いましたw

三すくみで活躍した他クラスの生徒が次々とやって来る展開も良かったです。特にE組といろはのやりとりが印象的でした。

千変万化は相当危ない状況だったようですねwテーブルに興味を持つ謬も好きですw

各クラスにいろはが送った招待状も良かったです。半分以上集まるまで解読出来ませんでしたが、バウムクーヘンがヒントになっているという構造が上手いですね。ラストの凍も意味深で好きです。


バウムクーヘンパーティー自体は予想の範囲内でしたが、いろはの宣言も印象的で、各キャラもしっかり掘り下げられており、面白かったです。次週以降の新展開にも期待させていただきます。



一ノ瀬家の大罪


冒頭の颯太の今までに惹き込まれました。大体予想通りでしたが、かなり厳しい環境を生き抜いて来たのだろうなということが伝わって来ました。

けんたの心情の吐露も印象的でした。「かわいそうなやつは~」という台詞は考えさせられますね。文乃の家庭についても気になります。

戸惑う翼達を見て愕然とする颯太にも惹き込まれました。結局、相手の色々な面を無視していては仲の良い家族にはなれない、ということでしょうね。


ただ、ずっと思っていますが正直けんたに全然感情移入出来ないんですよね。衝動的な行動を抑えられない子ども、というテーマ自体はとても興味深いのですが、生い立ちの詳細などが分からないため、はっきり言って扱いきれていないなという印象を受けてしまいます。難しいキャラクターだからこそ、描くのであれば覚悟を決めてしっかり掘り下げて欲しかったです。

また、非常に優秀という設定の颯太が現状を想像出来なかったのかという部分も疑問に思ってしまいました。上辺だけの繋がりが長く続かないのは当然でしょう。正直キャラクターが崩壊してしまっているなと感じます。

はっきり言って、疑似家族編になってからおかしな展開が以前よりも増えてしまっていると思います。翔達も未登場ですし、しっかり本筋を進めないと巻き返しは難しい気がします。



アイスヘッドギル


現国王オンドとドレキの関係が意外でしたが良かったです。無理矢理動いている亡骸の目というサナのモノローグも印象的でした。

また、ギルがずっと気にかけていたトロルの乳母が恐らくピンチに陥っている、という展開にも惹き込まれました。覇気のないオンドに対する「おれは王様が~」という台詞も彼らしいですね。祭司のミョイネも良い意味で不気味でした。

ギルの料理の腕が全く上達していないことにも笑いましたwサナやグレイティスト達とトロルの森へと向かうラストも良かったです。


ただ、今回の展開単体で見れば悪くなかったと思うのですが、今までのストーリーの進みが遅かったため掲載順の低下には正直納得してしまいました。もっと序盤にオンドに会う場面を描いたほうが良かったと思います。

また、少し前から感じていましたが、オリジナル用語の解説があまりなく読んでいて混乱するんですよね。そもそもリッチについても描写不足ですし、トロルについてもよく分からないまま次の展開に移ってしまうなという印象を受けます。世界観の演出のためにも、本作ならではの設定については上手く描写して欲しいところです。

光る部分はありましたが、分かりにくい箇所も多かったなというのが正直なところです。ただ、ギルの乳母は気になるので登場に期待させていただきます。




りは「特にファンタジーでは用語について丁寧に描写して欲しいです。
分からない言葉を多用されると展開に入り込めないんですよねー」




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2023年9月2日土曜日

週刊少年ジャンプ2023年39号感想 2/2



テンマクキネマ


母と姫希のやりとりに辛いですが惹き込まれました。母は理想を押し付けているけれど、自分の成長にプラスになっていることも確かだからはっきり反論出来ないという姫希の気持ちもよく分かりました。

一度は母に従いつつ、やはり渚のことを忘れずにいる姫希の描写も印象的でした。「私やっぱり~」という台詞や表情がとても良かったです。

元達と共に撮影を再開するシーンも印象的でした。「さよなら」の台詞はとても感情がこもっていたんでしょうね。雪尾のところへ行くラストもグッと来ました。


ですが、昼間の都会の歩道橋で都合良く撮影が出来るの?という部分にははっきり言って引っかかってしまいました。細かい部分だとは思うのですが、撮影のノウハウや注意点がずっと描かれていたので今回は引っかかってしまったんですよね。

また、あくまでも学生作品というくくりなのに、プロの女優を起用して有名な監督にも作品を観せるという流れもやはり気になりました。姫希は女優志望くらいの設定で良かったのではと思います。

姫希の描写は印象的だったのですが、引っかかる部分も多かったというのが正直なところです。ただ次回以降新たな展開を迎えそうなので、そちらに期待させていただきます。



妹尾の頭部(読み切り)


主人公(妹尾)の頭部がなくなったという衝撃的な展開で、冒頭から惹き込まれました。絵的にも非常にインパクトがありますね。たとえツッコミにも笑いましたw

派手で容赦がないように見えて年齢相応の悩みを抱えるヒロイン、姫宮とのやりとりも面白かったです。特に「序盤の敵か」という妹尾のツッコミが好きですw

事件の真相が分かった後のふたりも会話も良かったです。最後まで妹尾の素顔が分からない構成だったことにも惹き込まれました。


インパクトのある設定をしっかり描いており、とても楽しい作品でした。本作は読み切りで完結しているかと思いますが、同じ路線の短編を集めたオムニバスなどを作っても面白そうですね。また伊原先生の漫画を読んでみたいです。



人造人間100


博士の手記の内容に良い意味で驚きました。自分の愚かさはしっかり反省していますし、本気で島民達に憧れていたのは間違いないでしょうね。

サヤを初めとする島民達の描写も印象的でした。貧しくとも支え合い、素性の分からない博士も受け入れるという人柄の良さがしっかり伝わって来ました。それだけに、空爆のシーンはとても胸が痛みました。

これを受けて博士が起こした行動は間違っていたのかもしれませんが、気持ちは分かってしまいます。自分だけが残されたことも辛すぎたんでしょうね。


今まで詳細の分からなかった博士がしっかり掘り下げられており、印象的なシーンが多く惹き込まれました。ストーリー的に終わりは近そうですが、100やNo.1がどんな結論に辿り着くのか見届けたいと思います。



ドリトライ


夕日と優華の過去が印象的でした。特に優華の眼帯の理由が切なく、惹き込まれました。「私が支えるから」という台詞も良かったです。

現在の夕日と優華の会話にも惹き込まれました。「心を折るなら~」という台詞から覚悟が伝わって来ました。

青空が夕日とぶつかりあう終盤の展開もベタですが良かったです。夕日の拳の重さが恐ろしいですね。


ただ、夕日の攻撃があまりにも浮世離れしており、完全に方向性が変わってしまったなと正直残念に感じました。第一話がどちらかというとリアル路線だったので、あまりにも超人的な必殺技を繰り出すキャラを連発されるとはっきり言って入りこめないんですよね。

十分に人気が出てからならインパクトを優先するという選択にも頷けるのですが、現状ではただ引っかかってしまいます。ちなみに細かいことですが、優華の目の傷の位置が逆になっている点なども気になりました。

掲載順も回復していませんし、ストーリー的にも最終回が近いのかなと思います。ただ、青空と夕日の決着は見届けさせていただきます。



アイスヘッドギル


王国の酷い現状に惹き込まれました。全てをドレキに押し付けようとしている王の愚かさがよく分かりますね。書記官の「嘘を突き通せた歴史はない」というモノローグも印象的でした。

グレイティストがギルとサナを部下にしようとする展開にも良い意味で驚きました。余計なことを考えていない分、王の間違いをはっきりと指摘出来る、という描写にも惹き込まれました。

ギルの「おれはまだ~」という台詞も良かったです。ドレキを正式に止めるために動く姿に惹き込まれました。ラストの王の表情も良いですね。


ただ、背景が妙に白く読みにくい点には引っかかってしまいました。雪と氷の国が舞台なので仕方ないのかもしれませんが、今回は城内が舞台なので余計顕著に感じたんですよね。また、前回まで「王命は空気」と言っていたギルがいきなり王にかしずく展開も気になりました。

大ゴマで描かれたグレイティストなどは良かったのですが、引っかかる部分のほうが目立ってしまっていたというのが正直なところです。王国に辿り着いたことでストーリーが大きく動くよう願いたいと思います。




りは「正直、絵やキャラクターにインパクトが足りない気がするんですよねー。
ドレキとギルの関係性をしっかり描いてから
本編に入ったほうが良かったのではとも思います」




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週刊少年ジャンプ2023年39号感想 1/2



キルアオ


殺し屋兄弟の弟、エイジのインパクトがすごすぎましたw十三のツッコミが全て的確で良いですね。特に「よしんば結婚したとして~」という台詞は笑えましたw

また、引き続きブレない天馬もとても良かったです。「それってつまり~」という返事が彼らしくてグッと来ました。その後の自信満々な態度も良かったです。

兄弟との攻防も迫力があり惹き込まれました。ゴルフも良い意味で唐突で笑いましたw

「いくらニブい俺でも~」という天馬の台詞も良かったです。そしてラストの十三の「ぶっ飛ばすに決まってるだろうが」という言葉に深く頷きましたw


印象的な台詞が多く、キャラクターの個性もしっかり描かれており、とても楽しかったです。十三達が無事にノレンを助け出せるのか、今後の展開に期待させていただきます。



鵺の陰陽師


代葉の表情の変化がとても印象的でした。クールな顔が段々と苦しげな怒りに変わって行く様子が切ないですが良かったです。

痛みで戦意を失いそうになりながらも、彼女の顔を見て自分のやるべきことを思い出す学郎にも惹き込まれました。辛そうに息をしながら「ごめん」と伝えるシーンも印象的でした。

学郎の盡器の性能が分かったのも良かったです。ラストの「藤乃さんに~」という台詞もグッと来ました。ちなみに全体的にシリアスでしたが、狂骨がずっと優雅にジュースを飲んでおりちょっと笑いましたw


バトルシーンの迫力と、表情の描写の繊細さが印象的で、一気に読めました。覚悟を決めた学郎の活躍に期待させていただきます。



暗号学園のいろは


いろはとアンヴァリットのやりとりが印象的でした。「いつかゆっくり~」は読者としても見てみたいです。ちなみに関係ないですが、アンヴァリットのしっぽのなめくじの描写も可愛くて好きですw

出題した暗号がいろはにしか解けないものだった、という展開も良いですね。自力での正解は無理でしたが、内容にはとても納得出来ました。

決着のシーンにも惹き込まれました。いろはの「みんなが~」という判断は正しかったんですね。ラストのA組の笑顔がとても良かったです。


キャラクター同士のやりとりや決着の場面が印象的で、一気に読めました。バームクーヘンはもちろん、新たな展開にも期待させていただきます。



アスミカケル


奈央と梨輝の攻防が印象的でした。普段は朗らかでMMAを愛する奈央が、強敵との勝負では容赦しないという描写にも良い意味で驚きました。

優也の解説も分かりやすくて良かったです。状況を見極めてリスクのある技をしっかりと決める奈央の強さが伝わって来ますね。奈央を応援しているのに、バトルスタイルの似ている梨輝に感情移入してしまう二兎も良かったです。

決着時の奈央の「MMAだよ」という台詞にも惹き込まれました。その後の奈央、梨輝、二兎の会話も良かったです。意外な課題が見付かりましたね。


試合はもちろん、奈央と梨輝の戦い方の違いも興味深く、面白かったです。次週以降、二兎がどんな特訓をするのかにも期待させていただきます。



一ノ瀬家の大罪


翼の「昔は俺達も~」という台詞が切なかったです。「家族だから」という颯太の主張は過去などを考えると分からなくはないのですが、ちょっと視野が狭いような気がしました。

その後のけんたの回想にも恐ろしいですが惹き込まれました。就学前から暴力的な行動は見られていたんですね。

ずっと被っていた良い子の仮面が剥がれる展開も印象的でした。痛めつけられて行くかずきの描写がリアルで苦しかったです。颯太に掴みかかるラストがどう次回に繋がって行くのか興味深いです。


ただ、以前から書いていますが正直けんたの描写はかなり不快なんですよね。その上本筋に大きく関係するとも思えないので、はっきり言って読んでいてとてもストレスが溜まります。テーマとしては重くとも興味深いのですが、扱いきれていないんですよね。

今のところ暴力の原因が理解出来ないのも問題だと思います。「母」という言葉がきっかけになっているような気がしたので、黒髪の母とけんたはもしかして血が繋がっておらず、それを周囲にからかわれたせいなのかなとも思ったのですが、ラストの颯太は違いますよね。いずれにしても説明不足でしょう。

前回予告されていた翔や美奈子も登場しませんでしたし、ただ読んでいて辛くなるだけのストーリーだったなというのが正直なところです。とにかく早く本筋を進めないと読者は離れて行くだけではないでしょうか。




りは「本筋と関わる部分ではないですが、
予告が信用出来ないこともマイナスに感じます。
読んでいて裏切られた気分になってしまうんですよね」



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