2024年1月27日土曜日

週刊少年ジャンプ2024年8号感想 2/2



カグラバチ


チヒロと双城の語り合いに惹き込まれました。あのシーンは心象風景のようなものなのでしょうが、双城が飲み物と団子を振る舞ったのはある種の敬意からなのかなと感じました。ふたりの主張の対立が印象的ですね。

静かに双城の話を聞くチヒロの描写も良かったです。国重の「殺しの道具であることは変わらない」という言葉を思い出すシーンも印象的でした。

中盤からラストにかけてのバトルシーンにも魅せられました。チヒロと双城が全力でぶつかり合った後の決着がとても美しかったです。


それぞれの信条を伝えてから全力でぶつかり合う、という構成が見事で、終始惹き込まれました。ひとまず戦いが終わったので、新たな展開にも期待させていただきます。



ツーオンアイス


隼馬と天雪の会話が印象的でした。綺更すら見たことのない敵意や悪意をぶつける天雪にゾッとしました。

マネージャー(真柴)とのやりとりの最中、妙に上機嫌になる天雪の描写も印象的ですね。オーバーすぎるポーズから目が離せませんでした。

天雪と話した後、隼馬の手が震えてしまうというシーンにも惹き込まれました。恐怖に打ち勝とうとする姿勢はもちろん立派なのですが、夏夜の考えもよく分かります。天雪との会話とはまた別のピンチが待ち受けていそうですねw


ある意味気持ちの悪い天雪のリアクションが印象的で、面白かったです。掲載順は心配ですが、隼馬が天雪やペア技の恐ろしさを乗り越えてくれることを祈りたいと思います。



アスミカケル


二兎についてじっくり研究して来た祥太郎の強さが印象的でした。二兎にとってはかなり高い壁となりそうですね。

試合前の奈央や義時が彼の強さを認めている描写にも惹き込まれました。「もっと有名になってても良さそうなのに」という奈央の台詞が印象的でした。

インターバル中の二兎の「全然楽しくないですね」という台詞にも惹き込まれました。それでも諦めていない様子なのはさすがですね。

一狼と祥太郎の試合動画についても気になりますね。この動画が祥太郎攻略の鍵となるのでは、と思える興味深いラストでした。


ただ、正直どうしても試合内容が地味に感じてしまいました。祥太郎は好きなキャラですがスキンヘッドも相まって華のないデザインだなとは思ってしまいますし、二兎の決め技も組み手や寝技が多く、漫画的にはあまり映えないなと感じるんですよね。

目立たないけれど隙がない格上の選手に挑む、という展開は熱かったのですが、色々な部分が地味でイマイチのめり込めないなとも思ってしまいました。掲載順も回復していませんし、やりすぎなくらいに分かりやすい大技などを描いても良い気がするんですよね。試合中の駆け引きなどは好きなので、盛り返しに期待させていただきます。



魔々勇々


モニカのキャラに良い意味で驚きました。ポンコツかつチョロくて可愛いですねw子どもっぽい外見や性格に反して辛い過去もありそうで気になりました。

彼女に対して真っ直ぐに自分の目的を伝えるコルレオも良かったです。エリシアへの嫉妬などもありそうなのでモニカが本格的に仲間になってくれるかは分かりませんが、コルレオ達とどんな関係になって行くのかとても興味深いです。

終盤のグリシャとミネルヴァのシーンにも惹き込まれました。グリシャの恐ろしい計画が明らかになりましたが、ミネルヴァの無事を祈りたいです。


ただ、モニカが魔王だったという設定は正直矛盾しているのではと感じました。グリシャは「一対の勇者と魔王を召喚した」と話していたので、ミネルヴァと戦っていたモニカは勇者だと思っていたんですよね。「友好的な魔王と悪者に従う勇者」という展開のほうが面白かったのではとも考えてしまいました。

また、ミネルヴァがさらわれるという衝撃的なストーリーの直後なので、コメディ要素の強いエピソードが展開されたことも気になりました。むしろ今回はグリシャとミネルヴァについてしっかり描いたほうが良かったのではと思います。

新キャラのモニカは魅力的だったのですが、それだけに引っかかる部分が目立っていたのは残念でした。掲載順も回復していませんし、設定や細かい部分の矛盾はしっかり見直したほうが良いかと思います。




りは「ほぼ毎回矛盾が見付かるのは正直マイナスだと思いますー。
設定やキャラは魅力的なのに話に集中出来なくなってしまうんですよね」


レビューランキング

にほんブログ村 漫画ブログ 漫画感想へ
にほんブログ村

週刊少年ジャンプ2024年8号感想 1/2



キルアオ


冒頭の熱すぎるノレンと冷静な舞のやりとりに笑ってしまいましたw実は舞は意外と頭脳派ですよね。

舞の真剣さと、それを分かった上で受け入れることが出来ない十三の描写も良かったです。十三の本心を悟った舞の姿も切なくて印象的でした。

彼女が見送った波を十三が乗りこなすシーンにも惹き込まれました。「一か八かでも大技に挑んだほうが良い」とアドバイスを送ったシンの優秀さも光りますね。

そして、ラストで再び舞を煽りまくるノレンに笑ってしまいましたw舞が本気になったので、このまま勝負が終わるということはなさそうですよね。


ただ、舞編は正直少し長いかなとも感じました。舞の登場や合宿の場面もしっかり描かれていた上まだ試合も終わっていないので、ちょっと間延びした印象を受けるんですよね。サーフィン自体点を奪い合うような競技ではないのですごさが分かりにくい気もします。

十三と舞のモノローグや白熱した試合の描き方は上手かったのですが、ちょっと飽きて来たなと思ったのも事実です。決着での盛り上がりに期待させていただきます。



鵺の陰陽師


鴉天狗の能力やキャラが印象的でした。どうやら四衲のことをかなり気に入っているようですねw能力の発動方法の癖が強いことにも笑いましたw

四衲の回想シーンも良かったです。特に兵一とは親しかったようですね。

そして、幻妖についての描写にはゾクッとしました。また、拓郎の名前を呼ぶ前に「父ちゃん」と言っていることも興味深かったです。もしかして学郎は……?と感じる惹き込まれる描写でした。

基本的に冷静だった四衲の豹変ぶりも印象的でした。彼女の拓郎への思いは本物なんですね。ラストの「ぶっ殺してやる」という台詞も切ないですがグッと来ました。


笑えるシーンの多かった序盤から一転して、気になっていた幻妖についてしっかり描かれるという構成が上手く、惹き込まれました。正直現状勝ち目は薄いと思いますが、戦いの行方はしっかり見守らせていただきます。



累々戦記


新たな剥離師の登場が印象的でした。ラストで怒りを露にする蒼葉の表情も良かったです。

植物園での校外学習の風景にも和みました。真面目な弥宵と、ひたすらはしゃぐ蒼葉と夏未の対比が良いですねw

累が現れた際の蒼葉と弥宵の連携にも惹き込まれました。ふたりのコンビネーションは決して悪くなかったと思うので、その分新キャラの優秀さが際立ちますね。


少し気になったのは、新たな剥離師が弥宵を蹴り飛ばすシーンです。そもそもあの流れで弥宵を蹴る理由がよく分かりませんでしたし、最近まで一般人だった弥宵に蹴りを防がれることで剥離師としての格が下がってしまっているようにも見えたんですよね。

全体的には、引っかかるシーンも少なくそれぞれのキャラクターの個性も活かされており、一気に読めました。まずは蒼葉と新キャラがどんな会話をするのか期待させていただきます。



グリーングリーングリーンズ


終盤に登場したオリバーのキャラが良かったです。ヒロインに愛を囁く残念なイケメン、というキャラはベタですが面白いですよね。最後の誘いに撫子がどう答えるかも興味深いですね。

勝負の後の力の行く末も気になっていたのでしっかり描かれていて良かったです。練習場はなかなかに人手不足のようですねw

楽しそうに練習する珀の姿も印象的でした。「本格的に打ちたい」とワクワクしているシーンも良いですね。力の酷い指導も好きですw


オリバーのキャラが印象的でしたし、新たストーリーにも繋がりそうなラストで面白かったです。展開の遅さは少し気になっていたのですが話も動きそうですし、ゴルフコンペに期待させていただきます。




りは「個性的なキャラも増えて来ましたし、ゴルフコンペは盛り上がりそうですねー。
オリバーがどう絡んで来るのかも楽しみです」


レビューランキング

にほんブログ村 漫画ブログ 漫画感想へ
にほんブログ村

2024年1月11日木曜日

週刊少年ジャンプ2024年6・7合併号感想 2/2



鵺の陰陽師


冒頭の鵺と兵一の会話に惹き込まれました。鵺の表情が分からないようになっている演出も上手いですね。

七咲と代葉がさらわれてしまう、という展開にもハラハラしました。鴉天狗の能力を活かして四衲を説得する流れも自然で良かったです。透視に気付いている様子の強敵も興味深いですね。

学郎が出した「まずは結界を破る術を阻止しよう」という答えにも惹き込まれました。途中で描写された化け物が拓郎の名前を呼んでいたのも気になりますね。

囚われた七咲と代葉の様子も印象的でした。緊迫した展開ですが「自分達がやるべきことの難易度が上がったのでは?」とふたりが考えるラストにはちょっと笑いましたw


珍しく少し動揺している様子の鵺、緊迫感のあるストーリー、学郎と四衲の関係など、見所が多く面白かったです。敵の詳細や、学郎達の再会にも期待させていただきます。



カグラバチ


シャルの描き方が一気に可愛らしくなりましたねー。特に肩車されている冒頭のシーンやチヒロに触れるシーンは美少女すぎてキュンとしました。戦いで傷付いたチヒロにシャルが自分の力を分ける、という展開も良かったです。

神奈備と双城のバトルも印象的でした。神奈備達の顛末は何となく分かっていたのですが、それでも辛かったです。

そして、チヒロと双城が静かに対峙する終盤の展開もとても良かったです。双城は非情なキャラですが、国重への思いの強さや独自の美学を追及している姿は悪役として魅力的だと思います。チヒロと双城、ふたりの意地のぶつかり合いがどうなるのかとても気になります。


チヒロを癒すシャルとラストシーンがとても印象的で、終始話に惹き込まれました。掲載順は少し不安ですが、チヒロと双城の戦いは大きな見せ場になりそうなので期待させていただきます。



アスミカケル


冒頭の奈央がかっこ良かったです。「二兎が来てから楽しい」という台詞も印象的でした。決着の後にオコメを見据えるシーンも良いですね。

亜弥子も引き続き印象的でした。試合中の凛々しい様子はもちろん、勝負が付いた後の泣き顔も良かったですw

二兎と祥太郎の試合も興味深いですね。裏で色々な思惑が渦巻いていることも気になります。

祥太郎の覚悟を見聞きしても揺らがない二兎の描写も印象的でした。「かと言って~」という台詞がとても良かったです。ラストの笑顔も印象的でした。


女子達の勝負の結果、重い覚悟を背負った祥太郎、彼に勝つという決意を胸にする二兎など、惹き込まれるシーンが多く一気に読めました。今後は二兎の試合の行方を見守って行きたいと思います。



魔々勇々


クプトゥラの監視方法が意外で惹き込まれました。正直照れてしまうコルレオの気持ちはよく分かりますw

今回はグリシャの非道ぶりもしっかりと描かれていましたね。腹立たしいですが印象的なキャラではあります。

駆け付けたミネルヴァがグリシャと取引をする、という展開にも惹き込まれました。真っ直ぐな彼女はやはり魅力的ですね。

その後のミネルヴァの行動にはコルレオやエリシアと同じくドキドキしました。そしてはっきり言ってグリシャは好きなキャラではないのですが、コルレオとミネルバが密着する様子に照れているシーンはちょっと面白かったですw


ただ、重要なシーンが省かれているように見えてしまう点には引っかかりました。冒頭のクプトゥラもあの格好になるまでの経緯が一切描写されませんでしたし、ミネルヴァの戦闘シーンも全く描かれませんでしたよね。特に獣人らしき新キャラは掘り下げを楽しみにしていたので残念でした。

また、ミネルヴァの申し出をコルレオが比較的あっさり受け入れる、という流れも気になりました。最後まで反対してグリシャに立ち向かうほうが主人公や勇者らしいのではないでしょうか。グリシャとの戦いに敗れて意識を失うコルレオにミネルヴァが「助けてくれるだろ?」と囁く、などでも良かったのでは、と感じました。

グリシャとミネルヴァのやりとりは印象的で良かったのですが、描写不足に引っかかってしまったのも事実です。掲載順も回復していませんし、こういった展開が続くと今後も厳しいのではと感じます。ミネルヴァ救出劇での巻き返しに期待させていただきます。



ツーオンアイス


ついにペアに向けて本格的に動き始めた天雪から目が離せませんでした。作画も美しかったですし、シングル向きの体格のまま見事にペア技をこなす、日本のコーチにも詳細を話さずにカナダで練習に打ち込むなど、惹き込まれる描写が多かったです。ついに隼馬や綺更と対面する終盤の展開も印象的でした。

ペアでの演技について悩む隼馬にも惹き込まれました。いつも前向きでセンスのある彼が少し暗い顔になっている様子が印象的でした。

綺更と天雪の因縁について考えつつも、隼馬が天雪に話しかけるラストも興味深かったです。天雪の反応が気になりますね。


天雪のシーンが一番印象的でしたが、ペア練習に励む隼馬と綺更にも惹き込まれました。掲載順は不安ですが、隼馬、綺更、天雪がどんな関係になって行くのか注目したいと思います。




りは「天雪の反応は読めませんが、
どんな答えが返って来ても隼馬と綺更は負けないで欲しいです!」




レビューランキング

にほんブログ村 漫画ブログ 漫画感想へ
にほんブログ村

週刊少年ジャンプ2024年6・7合併号感想 1/2



キルアオ


キャラが変わりまくっている十三とノレンに笑ってしまいましたwふたりはある意味似た者同士なのかもしれませんね。高田や馬場に「十三は大事な友達」だと改めて語るノレンの姿も良かったです。

ふたりの舞の入浴シーンにはちょっとドキッとしました。プライベートのときだけかもしれませんが、会話もするような関係なんですね。

いよいよ始まったサーフィン対決も印象的でした。ちなみにOBにプロとして活躍しているサーファーが何人もいる、というのも地味にすごい設定ですねw

しっかり波を見極めて堅実に乗りこなすノレンも良かったです。出来るだけミスを減らして点を伸ばして行く、というのは様々な競技で有効な戦法ですよね。

かっこ良い姿を見せたノレンが、胸を張って独自の理論を主張し始める終盤の展開も面白かったです。特に「人による!」はなかなか名台詞だと思いますw


サーフィンの特訓で別人のようになったノレンと十三、現時点ではなかなか善戦しているノレンなど、印象的な描写や笑えるシーンが多く一気に読めました。まずは勝負の行方を見守らせていただきます。



グリーングリーングリーンズ


珀のセンスや才能について明かされるシーンがとても良かったです。解説によって分かりやすくなっているのも好印象でした。特に「プロでも稀に~」という台詞が良かったです。

力の見事なショットを見てワクワクする珀にもグッと来ました。「競う相手がいなかったらもっと短い飛距離で満足してしまっていた」というモノローグにも惹き込まれました。

勝負の後、笑顔で手を差し出す力も良かったです。ふたりが握手するラストにグッと来ました。


飛距離勝負自体が長めだったこと、珀の身体能力についての描写が少し唐突だったことなど気になる部分もありましたが、今週は爽やかな場面も多く好印象でした。次週以降は新展開となりそうなので、そちらにも期待させていただきます。



首化粧(読み切り)


美しい首化粧を続ける少女りつと、彼女の兄(清太郎)と対峙した少年との会話に惹き込まれました。画力も高く、戦乱の世の雰囲気がしっかり伝わって来ました。

りつと清太郎の関係性も良かったです。特にふたりがいつも胸にしていた「義しくありたい」という言葉が印象的でした。

少年の素性を悟った後のりつの叫びも切なかったです。「戦が嫌だ」という言葉が辛いですね。その後の「兄と思わねば~」という台詞にも惹き込まれました。

それでも手を止めずに首化粧を施すりつの姿がとても印象的でした。彼女の後ろ姿がアップになるをラストも綺麗でした。


少し気になったのは、少年の正体にイマイチ納得出来なかったことです。恐らく精神体や霊のような存在だったのだと思いますが、りつと物理的に触れ合っているようなシーンもあったのでちょっと説得力に欠ける気がしたんですよね。この点を掘り下げていればもっと読後感も良かったかと思います。

全体的には、胸の痛むシーンは多かったもののメッセージ性もあり面白かったです。本作は読み切りで完結しているかと思いますが、また白井先生の作品を本誌で読んでみたいです。



累々戦記


蒼葉と弥宵がおばばも含めた三人で休日を過ごすことになる、という流れが自然で良かったです。冒頭の休日でも規則正しい生活を送る弥宵の描写も印象的でした。

修行に励む蒼葉を見ながら彼について語るおばばのシーンも良かったです。詳細はまだ分かりませんが、蒼葉は辛い幼少期を過ごしていたようですね。このやりとりで弥宵が「蒼葉は自分とは違う特別な存在」という認識を改める展開にもグッと来ました。

おばばに勝つため蒼葉達が協力するシーンも印象的でした。お互いを「友達」と呼んでいるのがとても良かったです。ラストに描かれた新たな剥離師も気になりますね。


ただ、肝心のボール鬼についての描写に引っかかる部分が多い気がしました。そもそもボール鬼自体あまり一般的な遊びではないと思いますし、おばばの「全員鬼」という台詞も正直分かりにくかったんですよね。「アタシにボールをぶつけられたら勝ち」というシンプルな説明で良かったのでは、と思います。

また、先週登場した夏未がまったく描かれていないことも個人的には気になりました。連載が進みキャラクターが増えた、などの事情だったらヒロインが目立たなくなっても仕方ないと思うのですが、序盤はヒロインを掘り下げたほうが良いと思うんですよね。女性キャラがおばばだけ、という一話や二話の状況に逆戻りしてしまい、はっきり言って画面が華やかさに欠ける気がしました。

休日に三人の距離が縮む、という展開自体は好きですが、正直引っかかる部分も多かった印象です。新たなバトルでの巻き返しに期待させていただきます。




りは「絵は綺麗ですが、コマ割りなどの関係で読みづらくなっている点も気になりました。キャラ自体は立って来ていると思うので残念ですー」


レビューランキング

にほんブログ村 漫画ブログ 漫画感想へ
にほんブログ村