2023年12月30日土曜日

週刊少年ジャンプ2024年4・5合併号感想 2/2



ツーオンアイス


テレビでペアの演技を観戦する隼馬と綺更のやりとりが良かったです。ちなみに想像以上に立派だった綺更の家にも驚きました。

ペアの強豪達を観て興奮する隼馬も可愛らしいですね。ペア選手の中だとベテランの冴と同世代のことりが特に気になりました。

綺更の真意が明かされる中盤のシーンにも惹き込まれました。練習場でのふたりの会話も良かったです。

「ペアで跳ぶトリプルアクセルにはとても価値がある」という綺更の台詞にもグッと来ました。目いっぱい練習した後のふたりの約束もとても良かったです。ラストの天雪の迫力にも惹き込まれました。


隼馬と綺更のクリスマスイブがたっぷり描かれており、面白かったです。次回以降大きくストーリーが動きそうなので、そちらにも期待させていただきます。



カグラバチ


シャルと母の回想シーンが印象的でした。幸せな食事シーンと囚われた後の辛い日々のギャップに惹き込まれました。父が裏切ったのだろう、と思えてしまうことも切なかったです。

ピンチの中で覚醒するチヒロもかっこ良かったです。徐々に感覚が研ぎ澄まされて行く、という描写にもとても納得出来ました。

チヒロがシャルのもとにやって来るラストシーンにも惹き込まれました。ハンバーガーを差し出すチヒロにグッと来ました。


ただ、正直シャルの母の選択は間違っていた気がするんですよね。穏やかに生きたい、という気持ち自体はもちろん分かるのですが、自分の血が悪人に狙われると知っていたのに子どもを産んだの?と思ってしまいました。自分達を支えてくれる夫、父がいるなら良いのですが、彼女の夫は裏切り者なので余計に矛盾しているように見えてしまったんですよね。

また、玄力についての設定も少し気になりました。玄力の消費で疲労することはないの?と思ってしまったんですよね。単に「刀を大振りすると疲れる」という設定なのはファンタジーとしてはちょっとつまらない気がします

全体的には、シャルの表情やチヒロのバトルが印象的で面白かったです。双城との本格的なバトルにも期待させていただきます。



魔々勇々


はっきりとは描かれませんでしたが、クプトゥラの辛い過去が伝わって来て惹き込まれました。ちなみに全身像がはっきりしましたが、やはりクプトゥラは女性のようですね。

彼女の強さが伝わって来る戦闘シーンも印象的でした。特に紋章のストックが減っていないという場面にはハラハラしました。そんなクプトゥラにコルレオが言った「俺とお前は~」という台詞も良かったです。

コルレオとエリシアが連携するシーンもかっこ良かったです。その分ラストのやりとりには和みました。コルレオの台詞はどう発音するんでしょうかw


ただ、クプトゥラの境遇がかなり重く暗かったこと、エリシアが逃げ続けていたのは事実であることから、正直エリシア達の台詞に納得出来なかったんですよね。個人的に「逃げることが悪」とは思っていないのですが、逃げて生き続けていたエリシアがクプトゥラを「卑怯」と呼ぶのはおかしいのではと感じました。

また、コルレオとエリシアのラブコメ展開自体は好きですが、宿敵との戦いの直後に描写する必要はなかったのではと思います。バトルが一段落して安全な場所に移動してから、などのほうが自然だったのではと感じました。

クプトゥラが魅力的だった分、はっきり言ってコルレオ達の台詞が綺麗事に思えてしまったというのが正直なところです。掲載順も回復していませんし、主役達の描写を見直して巻き返しを図ったほうが良い気がしました。



アスミカケル


引き続き奈央と亜弥子のぶつかり合いが印象的でした。自分が有利なはずなのに何故か喜べない、という亜弥子のモノローグもベタですが良かったです。梨輝が奈央を応援している姿も印象的でした。

ふたりともセコンドに家族的な人物がいる、という設定なのも面白いですね。冷静に亜弥子の実力を認める義時、不利な状況に声を上げる尊徳の姿も印象的でした。

獏からの教えを活かして新たな必殺技を生み出す奈央もとてもかっこ良かったです。「あなたを喰らって~」というモノローグにはゾクッとしました。大きな声で応援する二兎の気持ちがよく分かります。


奈央の覚醒が見所となっており、面白かったです。女子同士の名勝負がどんな結果になるのか、しっかり見守らせていただきます。




りは「ここは奈央に勝って欲しいところですが、亜弥子はすごく魅力的ですよねー。
彼女のキャラのおかげで明るくインパクトの強い試合になっているので、
掲載順の巻き返しにも期待したいです」



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週刊少年ジャンプ2024年4・5合併号感想 1/2



鵺の陰陽師


学郎と四衲、それぞれの主張が印象的でした。どちらも間違っていないと思うので切ないですね。過去の四衲がどれだけ厳しい環境にいたのかも気になりました。

隊長としては失格だ、と自分の行動を反省する学郎ですが、怪我人に手を差し伸べるという彼の決断が鴉天狗を味方にしたという展開にも惹き込まれました。ちなみに鴉天狗は男子とも女子ともとれる外見でちょっと気になりますね。四衲への反応も好きですw

兵一達の会話シーンが描かれるラストも印象的でした。どれだけ恐ろしい幻妖がいるのかハラハラしますね。


目の前の人を放っておけない学郎と可能な限り多くの人を救おうとする四衲、対照的なふたりの考えがしっかり描かれており、惹き込まれました。幻妖との戦いはもちろん、鴉天狗の掘り下げにも期待させていただきます。



キルアオ


冒頭の十三の作戦が酷すぎて笑ってしまいましたwコタツのコメントや天馬とノレンのやりとりで無事に中止となって良かったですw

自分の感情を理解するため天馬と話すノレンの姿も印象的でした。正直すぎる天馬や途中で急にアホになるノレンなど笑えるシーンが多いのも良いですねw

会話を聞いた十三がふたりに話しかけるシーンも印象的でした。お互いに「大事な友達」だと伝え合う十三とノレンにグッと来ました。

天馬の肉体や舞の実力などが描かれる終盤の展開も良かったです。天馬も言っていた通りいくら不利な状況でも勝負の行方は最後まで分からないと思うので、読者としてもとても続きが気になりました。


少し気になったのは、ノレンの恋愛感情の決着があっさりしすぎかなと思えたところです。「家族や親戚への愛情」という読者としても簡単に予想出来てしまう結論だったので、ちょっと拍子抜けだったんですよね。「大事な友達」という台詞は良かっただけに少し残念でした。

全体的には、天馬とノレンの会話やラストの展開が印象的で、一気に読めました。サーフィン勝負の結果にも期待させていただきます。



累々戦記


夏未と奈々の友情が印象的でした。奈々はどちらかといえば控えめな印象でしたが、派手な見た目の夏未に勇気を出して話しかけるなど芯の強さも秘めているんですね。

蒼葉のバトルシーンにも惹き込まれました。活躍する彼はもちろん、弥宵と夏未の会話も印象的でした。特に弥宵の「怖くない」という台詞が良いですね。

傍観するだけではなく、夏未が奈々や囚われた人々を導くという展開なのも良かったです。彼女が蒼葉と弥宵に話しかけるラストも爽やかですね。


ただ、冒頭の夏未の回想に正直引っかかったんですよね。酷い噂を言いふらした女子生徒が許されているのが唐突すぎますし、コマ割りなどに工夫がないためそもそも過去の出来事だと分かりにくかった印象です。重要な場面なので分かりやすく描いて欲しかったです。

また、奈々が囚われて存在自体が記憶や記録から消えてしまった理由など、物語に関わる設定が明かされなかったことも気になりました。特に夏未以外では弥宵だけが奈々のことを覚えていた、というシーンが印象的だったのに、全く活かされていなくてはっきり言って拍子抜けでした。

バトルが長引くこともなく夏未の活躍も描写されていた点などは良かったのですが、肝心な部分で引っかかってしまった印象です。夏未という新キャラが加入したので、巻き返しに期待させていただきます。



グリーングリーングリーンズ


珀が撫子のアドバイスを断る、という展開に驚きました。「自分でゴルフの楽しさを見付けたい」という理由にも説得力がありますね。

意外な返事に少し不機嫌になる撫子の描写も良かったです。その後「死ぬなら勝手に死になさい」と思いながらお手本となるスイングを打つシーンも印象的でした。

ラスト、珀が起死回生の一打を見せるシーンにも惹き込まれました。自分自身が一番飛距離に驚いている、という反応も良かったです。


ただ、今週単体で見れば爽やかで良かったのですが、この展開にするなら先週までの卑怯な手段を使う描写はいらなかったのではと思ってしまいました。真っ向勝負がしたいからこそアドバイスは頼まない、という展開のほうが自然だった気がします。

また、単純な飛距離の勝負に三話以上かけるのも正直悪手ではと感じました。珀はまだ本格的にゴルフを始めたわけではないですし、きちんとゴルフ場に行くストーリーなどを早めに描いたほうが面白いと思うんですよね。

撫子のスイングやラストの珀などは印象的だったのですが、引っかかる部分も目立ってしまっていた気がします。展開が冗長だとも感じるので、はっきり言って先週の話は削っても良かったのではと思ってしまいました。勝負の結果は気になるので期待させていただきます。




りは「正直、先週だけ珀のキャラがブレてしまっている印象なんですよねー。
力が自主的にハンデを背負えば
今週の展開だけでまとめられたのではと思ってしまいます」



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2023年12月23日土曜日

週刊少年ジャンプ2024年3号感想 2/2



カグラバチ


左腕が使えず思うように戦えないチヒロの姿が辛いですが印象的でした。片腕だけで懸命に戦い続けるシーンもかっこ良かったです。

父、六平との回想シーンにもグッと来ました。「固執しちゃだめだ」という台詞が何とも彼らしいですね。その言葉に救われた直後に時間軸が現代に戻る演出にも惹き込まれました。

シャルを救うために本格的に動くラストシーンも良かったです。シャルの表情が少し大人っぽいのも印象的でした。「ごめんシャル」というモノローグの直後の涅にとても惹き込まれました。


ただ、負傷しているので仕方ないのですが、チヒロの倒す相手がほとんど下っ端ばかりで正直読んでいて少し飽きて来たんですよね。そろそろ名前のある強敵に勝っても良いのではと思ってしまいました。

また、やはりシャルの扱いの悪さも気になってしまいました。特に敵の見張り役達がいたぶられるシャルを見たがるシーンは不快な気持ちになりました。

チヒロの回想や覚醒が印象的だったのですが、もうひと工夫欲しかったなとも思います。チヒロの戦いでの巻き返しに期待させていただきます。



アスミカケル


亜弥子と尊徳の過去に惹き込まれました。特に亜弥子の人生観を一変させた男性が意外過ぎて良かったです。

執事として生きるため武道の道を諦めようとしていた尊徳を「共に強くなろう」と言って引き戻す場面にもグッと来ました。「だってあなたも~」というモノローグもとても良かったです。

奈央と亜弥子の意地のぶつかりあいにも惹き込まれました。特にリードパンチのシーンが印象的でした。まだ序盤なので試合の行方は読めませんね。


「尊徳のためでもあるけれどあくまでも自分が強さを追い求めるため」という亜弥子の動機が熱く、最後まで気持ち良く読めました。女子ふたりの戦いがどう展開して行くのかしっかり見守らせていただきます。



魔々勇々


エリシアの対の魔王、クプトゥラが恐ろしいですが印象的でした。コルレオとは正反対に氷を操る紋章術にも惹き込まれました。デザイン的には何となく女性っぽく見えますね。

クプトゥラから逃れるために旅を続けるエリシアと母の生活も印象的でした。「雨の音が嫌い」というモノローグも辛いですが良かったです。

コルレオの協力でエリシアが覚悟を決めるラストシーンにもグッと来ました。ふたりが勝利出来るのか、エリシアがトラウマを断ち切れるのか、注目して行きたいです。


ただ、コルレオとエリシアの距離が一気に縮まっており正直違和感があったんですよね。まだ出会ったばかりですし、エリシアのほうが一方的に「生き甲斐になって欲しい」と言っただけなのにそこまでお互いに信頼し合えるの?と思ってしまいました。

母の残した言葉が良かっただけに、生き甲斐になって欲しい相手はもっと慎重に見極めるべきなのでは、と考えてしまいました。コルレオがエリシアを身を挺して守り抜くシーンなどがあったほうが説得力も増したのでは、と感じます。

また、前回に引き続きグリシャの描写にも引っかかりました。まだ内面などがよく分かっていないのにギャグ要素ばかり描かれても魅力には繋がらないんですよね。

バトルやエリシアの回想は印象的だったのですが、キャラ同士の関係や黒幕のシーンが気になってしまったのも事実です。バトルやその後の新たな展開での巻き返しに期待させていただきます。



ツーオンアイス


気まずすぎる状態のはずのカップル、結仁と虎太郎(ゆにこた)の演技に惹き込まれました。「ドキドキしちゃった」という綺更のモノローグにとても共感しました。

その後の男女に別れてのトークもそれぞれ印象的でした。「隼馬くんなら大丈夫」と励ます結仁の笑顔や、虎太郎の「ドキドキするのは大事」というアドバイスがとても良かったです。

綺更が隼馬を家に誘う終盤の展開にも惹き込まれました。ラストのナレーションも不穏ですが興味深かったです。


ゆにこたのアドバイスや少しだけ上達した隼馬と綺更、ラストの描写など、印象的な場面が多く一気に読めました。まずはどんなクリスマスイブになるのか見守らせていただきます。




りは「次回を読むのは少し怖いですがドキドキします。
綺更の家がどんな感じなのかも気になりますね」



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週刊少年ジャンプ2024年3号感想 1/2



キルアオ


絶対に~の企画の流れが面白かったです。特に十三のトラウマに笑いましたwかんなのパンについても気になりますねw

天馬の登場にも良い意味で驚きました。千里にこうかばつぐんのシーンには部員と同じくニヤニヤしてしまいましたwそのまま居座るのも何とも彼らしいですね。

二日目の夜の十三とノレンの描写も良かったです。十三の計画はもちろん、ノレンと天馬の会話というのも斬新ですし、どんな内容なのか興味深いですね。


ストーリーに大きな動きはなかったものの、笑えるシーンが多く惹き込まれました。十三とノレン、それぞれの更なる掘り下げに期待させていただきます。



グリーングリーングリーンズ


珀と力の勝負内容に惹き込まれました。力は名前の通りパワー自慢の選手なんですね。

努力の甲斐もあって周囲から応援される珀の姿も印象的でした。一球目でかなり良い飛距離を出せたという展開にも惹き込まれました。

撫子が動き出すラストの展開も良かったです。彼女のアドバイスで珀がどう変わるのか興味深いですね。


ただ珀については、他の客からも努力を認められるという描写と、卑怯な手を使ってでも勝とうとするという展開が噛み合っていないように見えました。地道に練習を続ける姿が魅力的だったのに、やたらハンデを増やそうとするシーンなどは正直残念に感じました。

ベタでもハンデを増やさずに立ち向かう、というストーリーが見たかったです。そもそも三話の時点では「ようやく夢中になれるスポーツを見付けられたから楽しい」というスタンスだったので、いきなり勝ちに拘り始めたことにも違和感がありました。

また、水沙に褒められるほど上達していたはずなのに珀の実力が落ちているように思える点も疑問でした。こちらは後に理由が描かれるのかもしれませんが、現時点では引っかかってしまうんですよね。

力が暑苦しいけれど面白いキャラなので、珀のズルさが悪い意味で目立っていたように感じます。珀が掘り下げられれば印象も変わるかと思うので、そちらに期待させていただきます。



鵺の陰陽師


水着のはだけた美少女ふたりに囲まれる、という羨ましいけれどカオスな状況に笑ってしまいましたw七咲と代葉の水着の紐を結び直した後、学郎が妙に悟ったような顔になっていたのも良かったですw

暗闇の中での代葉の描写も印象的でした。もちろんトラウマもありそうですが、単純に少しそそっかしいので暗闇の中では動きにくいんでしょうね。

学郎がふたりに夢のことを打ち明けるシーンも良かったです。何となく予想はしていましたが、現時点では代葉のほうが学郎を意識していそうですね。七咲は本音しか話せなくなるシーンでも「オカルト部のメンバーなのに仲間外れは嫌だ」という主張だったので、まだ恋愛感情にはなっていない気がします。

ラブコメ的な流れからのラストにも惹き込まれました。黒幕と思しき相手の迫力のある佇まいが気になりますね。


七咲や代葉の掘り下げ、学郎のリアクション、ラストのシリアスな雰囲気など、見所が多く面白かったです。学郎達の脱出はもちろん、幻妖との戦いにも期待させていただきます。



累々戦記


自分がきっかけで友達を消してしまったと後悔する夏未と、ひとりの男子に純粋な想いを寄せる奈々、ふたりの女子の描写が印象的でした。ふたりとも可愛いデザインですが、それだけに奈々がいなくなってしまったことに憔悴している夏未の表情が痛々しかったです。

奈々の存在そのものが消え失せてしまっている、と判明するシーンも恐ろしかったです。元々親友だった夏未だけではなく、弥宵も彼女のことを覚えているという描写も今後鍵になりそうですね。

人間だけではなく場所や物にも累は宿る、という設定も印象的でした。神社でどんな戦いが繰り広げられるのかにも注目ですね。


ただ、夏未が屋上から飛び降りるシーンは理由も経緯も分からず正直混乱しました。奈々がいなくなったことを悔やんで、ということなのかもしれませんがちょっと早計すぎますし、読者からすると他に思い当たる原因もないのでよく分からないまま話が進んでしまった印象なんですよね。

また、二話構成となるようですが少し間延びしているように見えてしまいました。はっきり言って退魔ものとしてはかなりベタな展開でそこまで興味深いストーリーでもないので、一話にまとめたほうが良かった気がします。そのほうが夏未の印象も強くなったと思うんですよね。

被害者の女子達は魅力的でしたが、細かい部分に引っかかってしまったというのが正直なところです。作品のオリジナリティも薄いですし、このままだと厳しいのではと感じます。バトルや夏未達の描写での巻き返しに期待させていただきます。




りは「一話のマイナス要素を現時点でも巻き返せていないのは正直痛いですねー。
退魔もので成功するには何かひとつでも大きな武器が必要だと思います」


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2023年12月16日土曜日

週刊少年ジャンプ2024年2号感想 2/2



魔々勇々


ラルフレッドの世界でのルールが印象的でした。無銭飲食についてしっかりと償っていたのも良かったです。

稼ぐためにとった最終手段にも良い意味で驚きました。手慣れたミネルヴァはもちろん、戸惑った様子のエリシアも可愛いですね。観客達にも好評だったようで何よりでしたw

その後に描かれた世界と紋章の真実や、グリシャの本当の目的にはゾクッとしました。今後どうなって行くのか、エリシアは戦えるのかなど、とても興味深いラストでした。


ただ、黒幕であるはずのグリシャのデザインや口調に正直あまりカリスマ性がない気がするんですよね。頭部に軟体動物のようなものがくっついているという容姿もどちらかと言うコミカルに見えますし「死ね死ねー」という台詞も子どものようで、悪役ならではのかっこ良さが薄い気がします。敵の設定にも力を入れて欲しかったというのが本音です。

また、ラルフレッドが指を切り落として償おうとするシーンにも違和感がありました。死刑や指の切り落としが日常茶飯事だったとすると、国を治める立場のウルビダやその家族が無能だったということになってしまうんですよね。この辺りはシンプルに矛盾していると思います。

新たな真実も明かされましたし最後のシーンも印象的だったのですが、引っかかる部分が多いと感じたのも事実です。ラストに複数のキャラクターが現れたので、巻き返しに期待させていただきます。



アスミカケル


二兎と奈央のカラオケでの会話に惹き込まれました。あまり上手くない奈央の歌も気になりますw

そして、ずっと気になっていた奈央の大怪我の理由が判明したのも良かったです。必ずリベンジを遂げると誓う奈央の表情にグッと来ました。

彼女の過去を聞いたことで二兎の覚悟が決まる、という展開にも説得力がありました。二兎がフキダマリでの試合について素直に「気持ち良かったです」と答えているのも好印象でした。

終盤で他のキャラクター達が掘り下げられていたのも良かったです。意外と手段を選ばない祥太郎、負けず嫌いな亜弥子、結構スパルタな尊徳などそれぞれの個性が表れていますね。ラストの試合のポスターの描写も印象的でした。


ただ、正直奈央とオコメのやりとりには引っかかってしまいました。態度の悪いオコメも気になりましたが、格闘技について十分わかっているはずの奈央がタップもしないという展開も不自然では、と思ったんですよね。その後のオコメの対応もはっきり言って誠意が感じられず、正直どちらにも好感が持てないエピソードだったなと感じました。

そして、怪我についての描写も非常に多く、はっきり言って読者としては食傷気味なんですよね。タップしないことが原因の故障についてはつい最近描かれたばかりですし、正直新鮮味がないなと思ってしまいました。

試合に臨むキャラ達の心情などは良かったのですが、過去の描写に爽快感がなかったと感じたことも事実です。掲載順も回復していませんし、二兎と奈央のそれぞれの試合での巻き返しに期待させていただきます。



ツーオンアイス


ようやくペアを組めるようになったのに思わぬ壁にぶつかる、という展開に惹き込まれました。隼馬の反応もリアルで良いですね。「それも含めて~」という夏夜の台詞も印象的でした。

隼馬の目に映る今の綺更の姿も良いですね。特に「?」のときの表情にはドキッとしました。

終盤の展開には良い意味で驚きました。確かに夏夜の言う通り最高に気まずい状況ですねw


意外な描写や展開に惹き込まれて、一気に読めました。まずは哀れな男の詳細に期待させていただきますw



カグラバチ


神奈備と双城のバトルに惹き込まれました。コマ割りも分かりやすく、アクションシーンもかっこ良く印象的でした。

戦いのためにアドバイスを送るチヒロも良かったです。怪我で本格的には戦えない主人公をこういった部分で活かすというのは上手い使い方ですね。「喰らってください」という台詞が特に印象的でした。

チヒロの言葉を胸に双城の動きを抑える神奈備達の活躍にも惹き込まれました。それでも諦めていない双城が恐ろしいですね。

シャルを救うためチヒロがアジトに乗り込む終盤の展開も良かったです。チヒロも双城も妖刀のポテンシャルに思いを馳せている、というラストにも惹き込まれました。


少し気になったのは、チヒロの作戦が的確だった分神奈備達の有能さがいまいち分かりにくかったことです。全部チヒロの言った通りに動いているのは正直ちょっと拍子抜けでした。

チヒロからはあくまでも断片的な情報しか得ておらず、作戦は神奈備達が考える、などでも良かった気がします。神奈備のキャラ達については全容も判明していないので、ここで優秀な印象を強めておいたほうが作品も盛り上がった気がするんですよね。

全体的にはとにかくアクションシーンが印象的で、一気に読めました。神奈備達の戦い、チヒロの能力、この後の双城の動きなど続きが楽しみになる描写が多かったので、期待させていただきます。



つくも小町の年末(読み切り)


神社の新人宮司となった鈴子のキャラがとても可愛かったです。バタバタしながら一生懸命に仕事をこなす姿が何ともいじらしいですね。特に「皆の願いが~」というシーンの表情が良かったです。

つくも神達に協力して貰って年明けの祭りの準備を進めて行く、というストーリーもシンプルで分かりやすかったです。つくも神達のデザインもそれぞれ個性的で良いですね。

中でも扇のつくも神(おーちゃん)のキャラが好きです。鈴とは全く別の豪快な大人の女性で魅力的でした。


大きな山場のようなものはない作品でしたが、キャラクターがイキイキしており温かい気持ちになりました。本作は読み切りで完結しているかと思いますが、迫先生の作品を本誌でまた読んでみたいです。




りは「みんなが良い年を迎えられますように、という気持ちになる優しい読み切りでした。
人々の願いが星になるシーンも綺麗ですね」




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週刊少年ジャンプ2024年2号感想 1/2



鵺の陰陽師


ラブコメ的雰囲気全開でしたね。キュンとするシーンはもちろんですが、同じくらい笑える場面も多く面白かったです。

すっかりオカルト部に馴染んだ四衲の様子も微笑ましかったです。「トメちゃん」というあだ名も可愛いですね。彼女らしい目線で学郎に詰め寄るシーンも良かったです。

四衲の質問で七咲や代葉を妙に意識してしまう学郎にも笑いましたw特に夢の中のシーンが好きですw実際に任務の場所へ赴いた際、あまりに免疫のない彼に四衲が呆れているのも良かったですw

また、ずっと知りたかった使い魔の名前が明かされたことも嬉しかったです。燕は鵺とかなり親しいようですね。

水着がとれるなどのハプニングを経て、結局学郎が七咲、代葉と共に閉じ込められてしまうラストにも惹き込まれました。ピンチの切り抜け方はもちろんですが、学郎の気持ちがどう描写されるのかも興味深いです。


女子の可愛さだけではなく、幻妖とのバトルや任務もしっかり描かれており、とても満足感のあるストーリーでした。掲載順もかなり高く、しばらくは安心して読めそうですね。全員の無事はもちろん祈っていますが、ラブコメ的な進展もちょっと楽しみですw



累々戦記


演劇部所属の二年生秋緒の累を祓う、という展開が分かりやすくて良かったです。バトルの際の弥宵の活躍が描かれていたのも印象的でした。

今回累にとり憑かれてしまった秋緒も個性的なキャラですね。ナルシスト気味だけれど誰かに認められるため努力し続けている、という描写が良かったです。

弥宵が舞台上の秋緒に惹かれた理由を話す終盤のシーンも印象的でした。蒼葉と弥宵が自分達の活動について話すラストも良かったです。


ただ、正直秋緒の内面描写にあまり共感出来なかったんですよね。周囲の気持ちに応えたい、飽きて捨てられたくないという悩みはむしろ等身大だと思うのですが、演出家に対して「勝手に期待される」と文句を言うシーンには引っかかってしまいました。

プロなんですから厳しく審査するのは当たり前ですよね。しかも本人を直接罵ったわけでもなく「期待外れだった」と呟いただけなので、はっきり言って秋緒がとても身勝手に見えてしまいました。

そもそも秋緒自身もプロとしてデビューしているようなので、映画監督が学校の演劇に来る、という展開自体不自然に感じました。ドラマやオーディションで見る機会はいくらでもありますよね。

また、全体的に場面の切り替わりが分かりにくい気がしました。特に弥宵が迷異家に導かれるシーンは正直混乱しました。すごいスピードで引っ張られたということだとは思うのですが、不思議な力を秘めた品なら瞬間移動にしたほうが分かりやすかった気がします。

主人公ふたりがそれぞれ活躍する点などは良かったのですが、それ以上に気になる箇所が多かったと感じたのも事実です。同年代のヒロインも未登場ですし、早めに改善しないと長期連載は厳しい気がします。次週以降の新キャラなどに期待させていただきます。



キルアオ


先週のラストとは打って変わって、十三への気持ちに悩むノレンにキュンとしました。偶然ふたりきりになったことで妙に意識してしまう、という描写にも説得力がありました。

ノレンの変化を冷静に感じ取る十三も良かったです。ノレンが自分を意識するまでの経緯も言い当てているのがさすがですね。困惑しながらも「情はある」と語っているのも良かったです。

素朴な舞が掘り下げられているのも印象的でした。人格が別れた理由も気になりますね。実はギャル姫のほうが本来の姿、という可能性なども考えております。

ガラッと雰囲気の変わる終盤の展開も良かったです。十三は肝試しを利用して何か手を打つつもりなのかな、とも予想しています。


可愛らしいノレン、彼女を傷付けないように誘導しようとする十三、謎の多い舞など、キャラクターの個性がしっかり描かれており面白かったです。サーフィンについても気になりますが、まずは肝試しで何が起こるのかを見届けさせていただきます。



グリーングリーングリーンズ


アルバイトを始めた珀の姿と、それに対する撫子の反応が印象的でした。器用な珀も、気に入らないと思いつつ努力は認める撫子も良かったです。

撫子に想いを寄せるアルバイト先の先輩、力も暑苦しくて印象的でした。嫉妬はしつつ珀について「悪いヤツではないかもしれない」と考えているシーンにグッと来ました。彼も感心していましたが「当たるだけでも~」という珀の台詞も好きです。

珀と力が対決することになるという展開もベタですが良かったです。「好きなもんって~」という珀の台詞が特に印象的でした。ハンデや勝負内容についても気になりますね。


少し気になったのは、迷惑な客を追い返す際の撫子の言動です。主人公のために動くヒロインという描写だったのかもしれませんが、いくら不快な相手でも脅したり技術をけなしたりするのは逆にマナー違反では、と思ってしまったんですよね。「プレーの妨害になりますし大声での会話はお控えください」などで良かった気がします。

全体的には、力を初めとするアルバイト先の面々が個性的で、面白かったです。次週以降の勝負の行方にも注目させていただきます。




りは「勝負の方法の詳細は分かりませんが、
いずれにせよ爽やかな展開になりそうなので期待しています」


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2023年12月9日土曜日

週刊少年ジャンプ2024年1号感想 2/2



カグラバチ


普段通りに動けず悔しさを募らせつつ、冷静なチヒロにグッと来ました。ちなみに全体的にはかなりシリアスでしたが、柴の十代の頃の回想シーンには少し笑いましたw

双城の恐ろしさにもまた惹き込まれました。非道で冷酷なのに六平を崇拝している点、銭湯の店主には意外と礼儀正しい点など、ギャップも印象的ですね。

チヒロが遂に本拠地へと乗り込む終盤の展開も良かったです。見張り達を圧倒した後、残ったひとりに確かな殺意を向けるラストシーンに惹き込まれました。


ストーリーもしっかり進みましたし、キャラクターも活き活きしており、面白かったです。不安もありますが、チヒロの本格的な立ち回りにも期待させていただきます。



ツーオンアイス


遂にたっくん(天雪)の詳細が明かされましたね。全体的に美しさの描写が印象的で見入ってしまいました。「他にも素晴らしい選手や競技はあるのに自分だけが注目を浴びている」というモノローグにも惹き込まれました。

容姿、実力、性格いずれも申し分ないのに女性に対して異様にひねくれている、というシーンもとても印象的でした。恐らく過去に何かあったのでしょうね。

天雪と綺更のお互いに対する印象も興味深かったです。特に「格別に嫌いだった女」と表現している天雪が印象的でした。ラストシーンでチラッと描かれた彼の真意も気になりますね。


ただ、天雪に対する「根はとっても良い子」という注釈には少し引っかかってしまいました。そもそもロランのモノローグで分かっていたことですし、わざわざ文字で説明するのは正直しつこいなと思ってしまったんですよね。

そして、注釈の件も含めて少年漫画らしさが薄い気もしました。くどいくらいの説明や注釈を交えて美形キャラを掘り下げるという構成は、はっきり言って少女漫画寄りなんですよね。天雪の詳しい描写自体は必要だったと思うのですが、もう少しシンプルにまとめても良かったのではと感じます。

隼馬や綺更の大きな壁にもなりそうな天雪の存在が印象的でしたが、細かい部分に引っかかってしまったというのが正直なところです。掲載順も不安ですが、新章スタートということで今後の巻き返しに期待させていただきます。



魔々勇々


ラルフレッドとウルビダの過去に惹き込まれました。ラルフレッドだけではなくウルビダの生い立ちも過酷でしたね。

コルレオにとってエリシアだけではなくミネルヴァも大切な存在、という描写にも惹き込まれました。ボロボロになりながらコルレオを見つめるミネルヴァの表情も良かったです。

そして、コルレオがあえてラルフレッドの攻撃を受けて彼を説得するシーンがとても良かったです。「ミネルヴァを~」という台詞が特に印象的でした。

決着の後のラルフレッドのモノローグも良かったです。これからコルレオ達とどんなやりとりをするのか興味深いですね。


ただラルフレッドの回想に惹き込まれた分、余計に無銭飲食を繰り返していたことに引っかかってしまったんですよね。異世界に来ていることは認識している様子だったので「自分の世界とルールが違う可能性に気付かなかったの?」と思ってしまいましたし、幼少期囚われの身だったのに「死刑」という言葉を気軽に使うのも不自然では、と感じました。

掘り下げが良かっただけに、以前の描写を思い出すと違和感を覚えてしまうのは残念でした。ですが今週は戦いの結末も含めて上手くまとまっていたとも思うので、今後の新たな展開にも期待させていただきます。



アスミカケル


序盤の二兎と奈央のやりとりにキュンとしました。個人的には完全に脈ナシというわけでもないと思うのですがどうでしょうかw

介護施設での獏の姿にも良い意味で驚きました。「そっちも教えて」という二兎の切実な心の叫びが笑えますねw

新たに登場した介護士兼格闘家の祥太郎も印象的でした。年齢や引退を意識しつつ格闘技にも本気で取り組んでいる、という設定に惹き込まれました。家では良い夫、良い父という描写にもグッと来ました。

ラストの展開は大体予想出来ていたのですが、見せ方が上手いですね。試合の行方がとても気になります。


ただ、かなり年上で人格者というキャラは正直対戦相手としては相応しくないのでは、と思ってしまったんですよね。二兎は勝って良いのかと悩むでしょうし、そうなると爽快感が薄れてしまう気がします。

相手にも事情がある、という展開自体は好きなのですが、太賀のときと同じような流れになりそうなんですよね。読んでいて飽きるのでは、と思ってしまいます。

二兎と奈央の関係や祥太郎についての掘り下げは良かったのですが、二兎の試合が決まったのにワクワク出来なかったのは残念でした。掲載順も低いままですし、見ていて楽しくなるような練習や試合を描かないと巻き返しは難しい気がします。祥太郎のキャラは好きなので、良い意味で予想を裏切ってくれることに期待させていただきます。




りは「感情移入してしまうようなキャラが対戦相手、という設定自体は
悪くないと思います。とりあえず熱い試合に期待です!」


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週刊少年ジャンプ2024年1号感想 1/2



累々戦記(新連載)


異能力を操る派手な見た目の転校生、蒼葉と、正義感が強く真面目すぎる風紀委員弥宵のバディが良かったです。「護るべき人を護れなかった」と語る蒼葉はもちろんですが、意図せずにに結界を打ち破ってしまう弥宵にも何か秘密がありそうで気になりますね。

偶然蒼葉の仕事現場を見てしまった弥宵が段々と非日常に巻き込まれて行く、という展開もベタですが面白かったです。「信じられないような光景だけれど否定出来る根拠も持ち合わせていない」というモノローグが彼らしいですね。

弥宵と祖父の回想も印象的でした。「規則を守ってくれる人を守りたい」というふたりの信条がとても良かったです。祖父の言葉を思い出して冬野を救おうとする弥宵にグッと来ました。

蒼葉と弥宵がポスターを作っているラストシーンも印象的でした。まずは学校関係者の異糸を祓って行くストーリーになりそうですね。


ただ「人の心の闇につけこむ怪異を祓う」「主人公達の住む町が悪霊的な存在の依代になってしまっている」といった設定は正直ベタ過ぎる気がしました。ジャンプの退魔ものでもかなり使い古された設定ですし、現在連載中の漫画だけに絞っても後者が鵺の陰陽師と被ってしまっていますよね。今後かなり斬新な展開やキャラを描かないと厳しい気がします。

また、バディもの自体は好きなのですが蒼葉と弥宵の距離感が近すぎることにも引っかかりました。出会ったばかりで特に弥宵は警戒心を抱いている状態のわけですから、初回はもっとお互いの様子を伺うような関係で良かったのではと感じました。

個人的に雨宮先生の作品の女子が可愛くて好きなので、今回いわゆるモブばかりが登場していたことも残念でした。おばばのキャラは面白くて魅力的ですが、同級生のヒロイン格のキャラを見たかったんですよね。

そして、細かいことかもしれませんが人助けを信条としている弥宵が強引に校門を閉めるという冒頭の場面も気になりました。事故に繋がりかねませんし、周囲の人のことを考えていない身勝手な行動ですよね。

画力も高いですし全体的なストーリー自体は分かりやすかったのですが、不安になる部分も多かったというのが正直なところです。はっきり言って、今のところは読み切りのシキガミのほうが面白かったという印象です。二話以降、良い具合に個性的な作品になってくれることを祈りたいと思います。



グリーングリーングリーンズ


珀がゴルフのスイングに夢中になるまでの過程にグッと来ました。「どうせ上には上がいるのに」と思いつつ打ち込んでしまうというのが彼らしいですし、壁を壊す描写にも惹き込まれました。ラストの「あつく感じる夏」というモノローグも印象的でした。

音の主を知らずに彼のスイング音を聞いた撫子が「上手い」と感じているシーンも良かったです。やはり珀にはまだ明かされていない才能がありそうですね。

練習場に勤務するプロ選手、水沙のキャラも良いですね。撫子とは違う魅力のある女子で惹き込まれました。珀に的確なアドバイスを送りつつ「みっちゃんでいいのに」と言うなど、ちょっと茶目っ気があり可愛かったです。


キャラクターの個性が分かりやすく描かれており、珀のモノローグにも説得力があり、面白かったです。珀がどこまで上に行けるのかワクワクしながら見守りたいと思います。



キルアオ


やっぱり恋バナは良いですねー。既に付き合っている風の天馬と千里、十三のことを質問されるとやはり照れてしまうノレンなど、読んでいてキュンとしました。

女子達はもちろんですが、十三達のトークも面白かったです。鬼頭達からの追及からは逃れられたものの、おかしなキャラが定着してしまった十三に笑いましたw

朝の海でのノレンと舞の会話も良かったです。変身前の舞は素朴で海の知識が豊富な少女なんですね。十三への思いにも説得力があり惹き込まれました。

彼女と話したことでノレンが自分の気持ちについて改めて考える、という展開も良かったです。「もしかして本当に恋愛感情なのかも」という甘酸っぱい葛藤なのに、未知の経験すぎてポカーンとした顔になってしまうノレンに笑いましたw


それぞれの恋の話やノレンが十三への気持ちの正体について考える展開が印象的で、面白かったです。舞との対決だけではなく、合宿についての描写にも期待させていただきます。



鵺の陰陽師


学郎の父、拓郎の過去に惹き込まれました。劣悪な環境をどんどん変えて行った人格者なんですね。

だからこそ亡くなった原因が気になります。学郎が巻き込まれた事件について明かされるときに描写されそうですね。

また、学郎と四衲の距離感もとても良かったです。特に回転寿司での描写が印象的でした。幼い学郎と四衲はもちろん、のどぐろに感動する拓郎にも和みました。

四衲の態度の理由も何となく分かりましたし、納得出来ました。学郎と父が重なって見えていたんですね。ようやく打ち解けてからの「ガー助」という呼び方にもグッと来ました。

そして、ラストの七咲のツッコミも良かったですw同意しか出来ない見事な台詞でしたw

拓郎の過去や学郎と四衲について無駄なく描かれており、一気に読めました。今後の四衲の動きにも注目させていただきます。




りは「躊躇いのないスキンシップが微笑ましいですね。
タイプの違う魅力的な女子達が次々と登場するのは大きな強みだと思います」


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2023年12月2日土曜日

週刊少年ジャンプ2023年52号感想 2/2



カグラバチ


大ケガは負っているものの、ひとまずチヒロが無事で安心しました。ヒナオが順調に回復しているというのも嬉しい情報ですね。

雫天石や双城の狙いが明かされるシーンの見せ方も上手いですね。シャルが既に五日間も過酷な環境にいる、という描写にもハラハラしました。

新たに登場した神奈備の面々も個性的ですね。特に眼鏡が印象的なリーダーらしき男性が気になります。

彼らや柴と話し合い、新たな作戦を立てる終盤の展開も良かったです。「君ほっといたら~」というリーダーらしき男性の台詞も印象的でした。


ただ、やはりシャルの扱いの悪さが気になってしまいました。今現在洒落にならないほどの虐待を受けている、というのは個人的にも読んでいて苦しいですし、評価されにくい設定だと思います。

また、事件が起こった後ようやく神奈備がやって来る、という流れにも引っかかってしまいました。優秀な集団のはずなのに正直そう見えないんですよね。

ストーリーも進みましたし重要な設定の描き方も上手かったのですが、気になる部分が多かったのは事実です。興味深い設定がいくつも出て来たので、神奈備との協力や今後のチヒロの動きに、期待させていただきます。



電車田中(読み切り)


傷心中の主人公が一人乗りの不思議な電車、田中と出会い自分の心の痛みを受け入れられるようになる、というストーリーがとても印象的でした。画力も高く、特に主人公の泣き顔にグッと来ました。田中の顔が最後まで分からない構成なのも良かったです。

主人公を背中に乗せた田中が線路を進んで行くシーン、主人公と別れた彼氏の電車内での会話など、印象的な絵が多いのも魅力的でした。「現在進行形~」という田中の台詞も良かったです。

どこに進んだら良いか分からない主人公に田中が笑顔で答える終盤の展開にも惹き込まれました。ラストの主人公のモノローグにもグッと来ました。


ただ、ページ数が短いので仕方ないのかもしれませんが、主人公と別れた彼氏とのエピソードが少ないためイマイチ感情移入出来なかったんですよね。主人公の名前も明かされないので余計愛着が湧きにくかった気がします。

そして細かいことかもしれませんが、主人公が別れた彼氏と新しい彼女のやりとりを見てしまうシーンにも引っかかりました。すれ違う電車の中にいる相手のことがどうして分かったの?と思ってしまったんですよね。

発想は面白かったのですが、細部が気になってしまったというのが正直なところです。絵やキャラクターは好きなので、EITI先生の成長に期待させていただきます。



魔々勇々


ミネルヴァの過去がとても印象的でした。話をグイグイ引っ張ってくれる明るい彼女ですが、なかなか辛い思いをしていたんですね。魔王という存在を憎むラルフレッドがミネルヴァの姿を見て迷うシーンも印象的でした。

追い詰められたミネルヴァが恨んでいたはずの母の言葉を思い出してしまう、という描写もリアルで惹き込まれました。アイドルとして夢や愛を与えていた彼女が一番愛を必要としていたんですね。

終盤にコルレオがきっちり駆け付けるシーンも印象的でした。彼を見た際のミネルヴァの表情にもグッと来ました。コルレオの「ラルフ!」という台詞も良いですね。


ただ、ミネルヴァの世界に既に魔王が複数いた、というような描写は正直気になりました。魔々勇々となる前は一対の法則があったはずですし、これが崩れているのはおかしいですよね。

施設を作る必要があるほど魔王がいる、という設定が気になってしまいました。そもそも勇者と魔王の定義もはっきり言って分かりにくいんですよね。

印象的な過去は良かったのですが、やはり細かい矛盾に引っかかってしまいました。掲載順も回復していませんし、コルレオの活躍での巻き返しに期待させていただきます。



ツーオンアイス


シングルでの結果を受けた後の隼馬の反応に惹き込まれました。夏日の言葉通り、フィギュア歴が浅いとは思えないほどの素晴らしい点数でしたね。「多分あれは~」という冒頭のモノローグも良かったです。

演技が印象的だったロランとの会話にもグッと来ました。彼の人柄の良さはもちろん「タカ」という言葉も興味深いですね。やはりたっくんのことなのかなと考えております。

スコアの発表や実力者とのやりとりを経て、隼馬が出した結論もとても良かったです。「でもそれ~」という台詞にも説得力がありました。「いつか俺が~」という言葉にもグッと来ました。


少し気になったのは、作品自体の展開は早いのに隼馬がどちらの道に進むかという葛藤はわりとのんびり描かれていたことです。今回の隼馬と綺更との会話が良い見せ場になっていたので、もっと序盤にこのシーンがあったほうが人気に繋がったのではと思うんですよね。

全体的には、必要な情報がしっかりと描かれており、隼馬の台詞も印象的で、面白かったです。掲載順は不安ですが今後が気になる展開だったので、隼馬と綺更の新たな歩みに期待させていただきます。



りは「序章としてとても綺麗な締めくくりでした。
次回以降は少し成長したふたりが見られるかもしれませんねー」


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週刊少年ジャンプ2023年52号感想 1/2



グリーングリーングリーンズ(新連載)


人当たりが良く器用だけれど夢中になれるものがない主人公の珀と、プロゴルファーを目指す成績優秀で容姿端麗なヒロイン撫子のキャラが良かったです。前作のビーストチルドレンから画力も上がっており、特に撫子の透明感が印象的でした。

撫子のトラブルを見たことで珀がゴルフ練習場に行くことになる、という展開にも惹き込まれました。「自分が薄っぺらいから他人のことばっかり」という撫子の台詞もキツいですがグッと来ました。

どこか冷めていた珀が撫子の教えを受けてゴルフに惹かれる、という流れもベタですが良いですね。実はとんでもない才能を秘めているかもしれない、という描写も次回以降の展開に期待が持てますし印象的でした。


ただストーリーや作画はとても良かったのですが、一ヶ所珀の苗字について誤植があり非常に引っかかりました。主人公の名前という重要な部分だった上、結構大きく描かれている台詞だったので気になってしまったんですよね。

正直、一瞬よく似た顔の新キャラが登場したのかと混乱しました。設定についてはしっかり見直したほうが良かったと思います。

全体的には、珀と撫子のキャラもしっかり伝わって来ましたし、今後が読みたくなる構成になっており、面白かったです。珀がゴルフにどう関わって行くのか楽しみにしています。



キルアオ


家庭科部顧問の女性、かんなのキャラにまず惹き込まれました。ちょっとガサツな印象も受ける彼女ですが、広い心で生徒達を見守ってくれるという部分がとても魅力的でした。名前とのギャップも良いですねw

サーフィンの特訓シーンと、まさかの舞の再登場も印象的でした。もうすっかり十三に夢中ですねwサーフィンにどハマりする十三や、すぐにバテてしまう千里にも笑いましたw

そして、合宿はやっぱり夜が本番ですよね! 女子達のトークはもちろん、何気に空気が読めない鬼頭がどんな活躍をするのか興味深いですw


少し気になったのは、ちょっと手抜きなのかなと感じる絵がいくつかあったことです。センターカラーのイラストは構図も色塗りも正直平凡に見えましたし、かんなもキャラは好きなのですが、はっきり言ってデザインが男性にしか見えませんでした。もう少し工夫が欲しかったところです。

全体的には、ギャグだけではなくサーフィンの練習についてもしっかりと描かれており、読みごたえがありました。勝負の行方ももちろん気になりますが、まずはトークに注目させていただきます。



鵺の陰陽師


ようやく描かれた隊員、四衲の素性に良い意味で驚きました。学郎の過去や家族構成にも迫る展開で、とても惹き込まれました。

学郎が何故彼女と離れることになったのか、父(拓郎)との関係など、興味の尽きないストーリーでした。特に四衲の言っていた「最悪だった」という台詞が気になります。

代葉が少し触れていたように、学郎を憎んでいる理由についても興味深いですね。四衲の知る学郎と今の彼が違う、という描写も良かったです。学郎の「ある所から~」という台詞も印象的でした。

鵺が兵一と通話しているラストシーンも印象的でした。中でも兵一の「間違いなくあの人が~」という台詞が良かったです。


様々な設定が一気に明かされ、終始惹き込まれました。まずは拓郎の人物像に期待させていただきます。



アスミカケル


トーナメント終了後のそれぞれの歩みが印象的でした。特に金之丞の選択には良い意味で驚きました。

彼と優也に友情が芽生えている、という描写にもちょっと嬉しくなりました。傷付いた優也を雑に励ます金之丞が良かったです。ちなみに価値観の合わない相手と一緒にいてもお互いのためにならないので、別れたことは正解だったのでは、と個人的にもアドバイスしたくなりましたw

その後、奈央のプロデビューをきっかけに多数の新キャラが描かれる展開にも惹き込まれました。特にベタ過ぎるお嬢様の亜弥子が好きですwラストに登場した人物も意味深で気になりますね。


少し気になったのは、ベタなお嬢様として早速キャラ立ちしている亜弥子の顔が正直ゴツく見えてしまったことです。強そうな女子キャラはもういますし、どちらかといえば華やかなデザインにして、バトルの際のギャップを演出したほうが良かったのではと思います。

全体的には、既存キャラ達の成長や印象的な新キャラの登場が面白く、一気に読めました。二兎の本戦などにも期待させていただきます。




りは「主人公とヒロインが着実に成長して行く展開は安心して読めます。
センターカラーのイラストもかっこ良くて好きです」


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