2023年3月24日金曜日

週刊少年ジャンプ2023年16号感想 2/2



イチゴーキ!操縦中


遂に一剛木達が卒業しましたねー。冒頭の「早い」という台詞やアオリ文が自虐的で早速笑ってしまいましたw

覚えのない思い出やキャラ達が複数登場するという展開も面白かったです。キャラだとアバンギャルド目美が特に好きですwまた、記憶を取り戻した際に明らかになった嬉里とのやりとりは、一剛木に悪いと思いつつちょっと笑ってしまいましたw

ただ、何だかんだ学校生活を楽しんだ様子の一剛木にはグッと来ました。新たな旅立ちを予感させるラストも良いですね。


色々な意味でインパクトの強い卒業式で、笑いどころが多く面白かったです。無事に高校を卒業しましたし、新展開はあまり長くは描かれないのかなとも思いますが、最後まで見守らせていただきます。



ギンカとリューナ


リューナの繰り出す魔法が切ないですが印象的でした。全てギンカとの思い出がベースになっているという描写が上手いですね。

ギンカとの回想シーンにもグッと来ました。特に「ひとりぼっちだったら~」というモノローグがとても良かったです。

それだけに、マガラカを追い込むにつれて記憶が薄れて行くシーンが辛かったです。ギンカの文字が塗りつぶされる演出が切ないですね。ラストのリューナの表情にもグッと来ましたが、だからこそ「誰?」の台詞が辛かったです。


印象的な表情が多く、切ないですが惹き込まれる展開でした。終わりが近い気もしますが、完全に決着したわけではないので続く可能性も考えられるかなと思っています。いずれにしても、結末を見届けさせていただきます。



大東京鬼嫁伝


冒頭の愛火とおばの過去が印象的でした。おばの真意も少し驚きましたが良かったです。特にぬいぐるみの描写が好きですw

前回に引き続き、進太もかっこ良かったです。中でも「イカれた親のもとにいる必要はない」と言いながら自分の子どもの頃を思い出す場面にグッと来ました。

戦いの後におばが語ったことも気になりますね。ラストシーンも良かったです。愛火はもちろん、けろるの表情も可愛いですね。


ただ、前回「右手の指三本」という条件だったはずなのに今週進太が「左手の指~」と言い出した点には正直引っかかりました。進太の覚悟が良かっただけに、矛盾が目立ってしまったのはもったいなかったなと感じます。

全体的には、おばの描写やバトルが終わった後の会話が興味深く面白かったです。最終回が近いのかなとも思うのですが、まだ敵が残っているような気もするんですよね。どちらにせよ、物語を見届けさせていただきます。



暗号学園のいろは


推理を繰り広げるいろはがかっこ良かったです。暗号の内容も自力での解読は無理でしたが納得出来るものでした。

いろは以外だと、嚇音の描写が印象的でした。よく見ると途中でかぎかっこがなくなっているんですねwまた、モノローグで凍について語っている点も興味深かったです。

また、ラストの匿名希望にもとても惹き込まれました。卑怯なのは間違いないですが、それを出来るだけの実力が備わっているということですよね。いろはにとって強敵になる予感です。


ただ、マダミスの真相についてほとんど文字で解説してしまっている点には正直引っかかりました。難しくても漫画としてしっかり描写して欲しかったところです。

全体的には、いろはを含めてキャラの描写が印象的で面白かったのですが、掲載順が落ちている点が気になりますね。やはり暗号についての説明を文字ではなく漫画で行うなどの工夫が必要なのではと思います。次号以降の巻き返しに期待させていただきます。




りは「読み切りも正直引っかかる部分が多かったので、
マダミスを漫画で描写する場合は工夫が不可欠なんでしょうねー」



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週刊少年ジャンプ2023年16号感想 1/2



真夜中月丘高等学校(読み切り)


癖の強い生徒ばかりが集まる高校、という設定がベタですが面白かったです。特に漢字の読み方が斬新すぎるカロが好きですw

ツッコミ役の主人公、鬼一も良かったです。途中からムーがあだ名として完全に定着していて笑いましたw前の高校をやめることになった理由などが終盤で明らかになる構成も良かったです。

ラスト、ムーの過去を知った生徒達の反応にはちょっとグッと来ました。ムーが改めて月丘高校で頑張ると決意した後、校長が謎のカウントを始めるシーンにも笑いましたw


笑いどころや少し感動的なシーンがちりばめられており、最後まで飽きずに読めました。守れ!しゅごまるのときから伊原先生のギャグは好きでしたが、更にキャラの個性が増しており良かったです。連載にもしやすそうな題材なので、是非また月丘高校でのドタバタを見てみたいです。



キミと青いヨルの(読み切り)


マダミス本編、初挑戦ですが遊んでみました。犯人を突き止めるだけでは終わらず、その後の展開が用意されているという構成が面白かったです。

漫画についても、久しぶりに宇佐崎先生に会えて嬉しかったです。特にヒロインの梨乃は表情の変化は少ないものの可愛らしく、とても印象的でした。

ページ数は少ないものの、マダミスらしい緊張感を味わえる点も上手いですね。黒板の文字と、警備員から隠れるシーンにハラハラしました。


ただ、漫画はあくまでもゲームの導入部しか描かれていないため、正直少し拍子抜けでした。予告を読んだ時点では、漫画単体でもマダミスを楽しめるように作られているのかなと期待していたんですよね。

詳細は省きますが、本編に突っ込みどころが散見される点も惜しかったです。中でも梨乃が欠席を続ける理由にほとんどのクラスメートが思い当たらないのはおかしいのでは、と感じてしまいました。

試みとしては面白いと思うのですが、人を四人集めなければならない、漫画単体で楽しむことは難しいなど、引っかかる部分も多かった気がします。マダミスと連携するなら、漫画のみで完結していて楽しめる企画を考えて欲しいです。



一ノ瀬家の大罪


遂に新キャラの名前が明らかになりましたね!今後は本ブログでも颯太と書かせていただきますw

本編も興味深い描写が多かったですね。特に運動公園での翼の回想が気になりました。服装の描き方からすると、カメラの持ち主は颯太なのではとも感じます。

ラストで颯太が語った内容も印象的でした。ただ、この言葉が真実だとすると翼以外のキャラのモノローグなどの意味がなくなってしまう気がするので、まだ真相が隠れているのではとも感じます。


ですが、はっきり言って翼の境遇については想定内で、驚きは薄かったんですよね。ベタな展開が悪いわけではないのですが真実についての描写が唐突で、素直に受け止められなかったというのが正直なところです。また、あまりにも急だったため短期連載で終わってしまうのかなとも感じました。

新キャラの名前、運動公園での回想など、興味深い描写が多かった点は良かったのですが、唐突な展開には引っかかってしまいました。颯太の台詞の真偽も含めて、次号以降の巻き返しに期待させていただきます。



人造人間100


ヒューゴの掘り下げや人造人間討伐のための作戦に惹き込まれました。特にヒューゴの「誰かがこんな想いを~」という台詞が印象的でした。あしびを拒絶していたのは彼のためでもあったんですね。

また、あしびとヒューゴの連携も良かったです。あしびが自分の血筋を活かして人造人間を追い詰めるシーンにグッと来ました。

終盤、勝敗を決めた100の一撃もとても印象的でした。ラストの人造人間の回想も興味深いですね。


ただ、今週は人造人間の「目に特化している」という部分があまり活かされていない気がして少し引っかかりました。布越しでもあしび達の動きを見抜く、などの展開を描いても良かったのではと思います。

全体的には、人造人間の特性やヒューゴの真意、100のアクションなどが印象的で、最後まで飽きずに読めました。人造人間の過去も気になるので、次号にも期待させていただきます。




りは「劇場編のラストもとても良かったので、
今回も期待したいですねー。
あしびとヒューゴが認め合う展開も見てみたいです」



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2023年3月17日金曜日

週刊少年ジャンプ2023年15号感想 2/2



イチゴーキ!操縦中


冒頭の「ゆるい校風のおかげで~」という一剛木のモノローグが印象的でした。結果的には文化祭のステージに立ったことはプラスだったのかもしれませんね。

爽やかな後輩、奏楓がミサオに弟子入りする展開も面白かったです。調子に乗るミサオも可愛いですし笑えました。特に名門校の名将のいでたちが好きですw

奏楓の本性が明らかになる後半も面白かったです。ロボットは名前も含めて酷すぎて笑ってしまいましたw

一剛木とミサオがしっかり奏楓に指導するラストも良いですね。最後の一剛木の「まぁた~」という台詞も好きですw


時間は順調に進んでいますが、今週の新キャラも印象的で面白かったです。事実が知れ渡ったことで、一剛木とミサオは逆に他のキャラと絡みやすくなったのかもしれませんね。今後の人間関係にも期待させていただきます。



暗号学園のいろは


暗号とはあまり関係ないですが、それぞれのキャラのコスプレをするシーンにまず惹き込まれました。ただのお遊びかと思いきや、終盤の躾のシーンに繋がって行く構成が上手いですね。

冒頭のクロスワードやキャラ紹介も印象的でした。自分に不利になりそうな兵器を持っている嚇音が特に気になりました。

マダミス本編の描写も面白かったです。ちなみに☆5の暗号は意味が分からなかったので、いろはと馬酔木に共感してしまいましたw一応、電気を消したことがヒントなのかなとは思っています。

ラスト、重要な台詞だけを追って真実に辿り着いた様子のいろはも印象的でした。倒れていた理由も含めてとても興味深いです。


ただ内容自体は面白かったのですが、いつも以上に文字数が多くて見づらい印象も持ってしまいました。やりとりの大部分は読まなくても支障がない、ということだったのかもしれませんが、もう少し工夫が欲しかったところです。

全体的には、別の人物を演じるキャラ達が印象的で面白かったです。いろはの推理が正しいのかも含めて、マダミスの行方を見守らせていただきます。



大東京鬼嫁伝


ようやく愛火と話せたと思ったら、悲しすぎる答えを聞かされるという序盤の展開が切なかったです。愛火の出生もしっかり描かれていて読みごたえがありました。やはり花札家と似た境遇だったんですね。

進太はもちろんですが、けろるやみゃーこが愛火に問いかけるシーンも良かったです。家族や友達という言葉が印象的でした。

終盤、おばが持ちかけた取引も非道ですが惹き込まれました。「上等だ」という進太の台詞がとても良かったです。


ただ、ラストのおばとのやりとりは彼女が急に譲歩したようにも見えて正直唐突に感じました。もう少しおばとのバトルなどをしっかり描いたほうが盛り上がったと思います。

愛火と進太の覚悟や、愛火に執着し続けるおばの描写が印象的で一気に読めました。正直終わりが近いのかなとは感じますが、興味深い展開が続いているので最後まで見守らせていただきます。



ギンカとリューナ


リューナの活躍や掘り下げが早く良い意味で驚きました。今まで力に制限をかけていたという設定はベタですが盛り上がりますね。

冒頭の「ギンカが消えちゃう」というモノローグにも切ないですが惹き込まれました。「止めない」と言うリューナの表情も決意を感じられて良かったです。

回想シーンも印象的でした。特にギンカの「死んだ人間は生き返らせられない」という台詞が良かったです。子ども時代のリューナの泣き顔や、力の秘密も印象的でした。

終盤の「大事なこと忘れても~」という台詞にもとても惹き込まれました。それまでのシリアスな雰囲気を打ち破ってマガラカに向かって行くリューナも良かったです。リューナの代償はギンカに関することなのではという気もするのですが、ふたりなら必ず乗り越えられると信じています。


少し前から終わりが近いのかなとは正直感じていますが、今週はリューナの掘り下げがとても印象的で良かったです。マガラカとのバトルや、その後のリューナをしっかり見届けたいと思います。




りは「楽しくなくちゃ、というリューナの台詞にもとても共感しました。
笑顔を忘れずに、マガラカにも打ち勝って欲しいです!」




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週刊少年ジャンプ2023年15号感想 1/2



 一ノ瀬家の大罪


様々な事実が判明する展開が続いていますが、今週は特にループへの言及がとても印象的でした。美奈子の行方も知りたいところですが、見どころは何と言っても耕三ですね。

無口な祖父、という印象しかなかったのですが、一気に重要なキャラになったと思います。かなり早い段階で事実への仮説を立てていたようなので、真相を探るためにあえてあまり喋らないようにしていたのかもしれませんね。全体的にはシリアスでしたが、翼の「かっこ良い!」という台詞には思わず共感してしまいましたw

耕三の部屋に書き込まれていたメモには圧倒されました。また、予想よりも回数が多いのも印象的ですね。元の職業や、耕三の解説も面白かったです。

翔が思い出したこと、彼の起こした事故と過去の事故の違い、記憶を消されなければならない理由、また、詩織達の美奈子の記憶が今後どう影響するのか、興味深いです。翼が新キャラのところへ行くラストにもとても惹き込まれました。「悪い人に見えない」という翼の直感を信じたいですね。


少し気になったのは、美奈子の日記は消されるきっかけになったのに耕三のメモは特に影響がなかった点です。ただ、新たに言及されるかもしれないので今後を見守りたいと思います。

謎が深まる流れではありましたが、仮説とはいえループに関する情報が明かされ面白かったです。次号以降もしっかり読ませていただきます。



門守姉弟の日常(読み切り)


豪快で自由奔放な姉ビビと、地味でやや後ろ向きな弟レントという組み合わせがベタですが良かったです。戦闘能力を持っているのはレントのほう、という設定も面白いですね。ちなみに本筋とあまり関係ないですが、レントがきちんとヘルメットを被っている描写も細かくて好きですw

画力も高く、廃墟の幽霊の登場シーンにはゾクっとしました。ビビの「目に映る人間には~」という台詞にも惹き込まれました。レントが覚悟を決めて立ち向かって行くという展開も熱くて良かったです。

ふたりの回想シーンも切なくて惹き込まれました。少しコミカルなラストも印象的で、もっと姉弟の活躍を見たくなりました。


退魔ものはベタですが、絵柄やメインキャラ達が個性的で最後まで飽きずに読めました。町田先生は以前の金未来杯エントリー作品のVROOM!!!(乗り物が敵になった未来の世界を舞台にしたSF作品)の頃から知っていますが、雰囲気がガラッと変わった今作も面白かったです。連載にもしやすそうな題材なので、ふたりがしっかり稼ぐまでを本誌で読み続けられればと思います。



悪魔の契約書に不備があるので再提出してください(読み切り)


悪魔が運営しているはずなのに妙に人間味がある会社の設定が面白かったです。特に契約にマイナンバーが必要だという描写が好きですw

ちょっと中二病気味の主人公、十六夜も良かったです。特に腕の痣の正体には笑ってしまいましたw

契約自体は成立したけれどミスがあったという終盤の展開も面白かったです。ラストシーンも和みましたし、こんな呪いならちょっとかけられてみたいかもと思ってしまいましたw


いわゆる代原のようですが、設定やキャラクターが面白く最後まで飽きずに読めました。今回のネタは読み切り向きでしょうが、ギャグが好きなのでまた渡部先生の別の作品を読んでみたいです。



人造人間100


100と人造人間のバトルに惹き込まれました。特に人造人間の「この治癒力のおかげで~」という台詞にゾクッとしました。

ふたりの戦闘にあしびが割り込むシーンも印象的でした。その後のヒューゴの「痛みというのは~」というモノローグも良かったです。

人造人間も気付いていましたが、終盤で場の空気が一変したことが分かるのも上手いですね。ラストの100の表情にもとても惹き込まれました。


表情や緊張感の描き方が上手く、一気に読めました。少し怖いですが、100の暴れる様子も見守らせていただきます。




りは「先週少し引っかかっていたので、
ヒューゴにあしびの痛みが伝わる展開にすっきりしました。
バトルの描写も楽しみです!」





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2023年3月10日金曜日

短期連載(打ち切り)作品解説 ノアズノーツ

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短期連載(打ち切り)となった作品について注目、分析する記事です。今回は週刊少年ジャンプ2018年38号にて最終回を迎えたノアズノーツについて書かせていただきます。あらすじや設定につきましてはこちらをご覧ください。

それでは短命に終わったことから、打ち切りの理由になったと思われる問題点について考えて行きます。



1 キャラクターデザインの既視感が強かった


絵柄も好きですし画力も高いと思うのですが、肝心のデザインにオリジナリティを感じなかったというのが正直なところです。ストーリーや設定も大切ですが、やはりその作品ならではのキャラクターというのも重要なんですよね。

特に残念だったのはヒロイン、未来の描写ですね。勉強は苦手だけれど明るく人懐っこく家庭的なギャル、という設定で可愛かったのですが、外見がアイドルマスターシンデレラガールズ城ヶ崎美嘉に非常に似てしまっており引っかかりました。 髪型やイヤリングのデザインまで同じというのは、いわゆるトレスなどには当たらなくてもやはり問題だったのではと考えてしまいます。主人公ノアのコートを羽織った姿にとても近いイラストもあったので、正直参考にしていたのではと思ってしまうんですよね。

また主人公のノアについても、サングラスをかけた飄々とした男性というわりとよくあるデザインで、魅力的な個性を感じにくかったんですよね。内面はむしろ好きだったので、容姿を工夫すればもっと魅力が増した気がします。


他にも 途中で主人公達に同行する女性ニナもニーアオートマタの2Bを連想してしまうデザインで、やはり引っかかってしまいました。厳しいようですが、細かいデザインに個性を感じられず気になってしまったというのが正直なところです。



2 設定の違和感が気になった


古代遺物を集めて世界の崩壊を阻止する、というのが物語のテーマなのですが、特に古代遺物の描写に引っかかる部分が多かったというのが正直なところです。この辺りの設定は連載前に作り込むくらいでないと魅力的にならないのかなと思います。

中でも、初めに入手することになったライター型のハイノーツ(高度な技術によって生み出された様々な道具)についてはかなり気になりました。空気より重いガスが詰められていると描かれているのに、その前の場面では普通のライターと同じように火が上に吹き出しているんですよね。また、メタンガスの多い場所で使っても爆発しない、などのシーンにも引っかかりました。もちろん安全性の説明はされていたのですが、それでも描写不足で納得しづらかったんですよね。序盤でハイノーツについての情報が描かれたときはワクワクしたので余計残念に感じてしまいました。

そして、ライターを入手した際のエピソードについては話数が多い気もしました。序盤だったので、もっとサクサク進めたほうが良かったのではと考えてしまうんですよね。逆にライターについては丁寧な説明があったほうが納得出来たのではと思います。また、途中で唐突にバトルもののような展開になってしまったことにも引っかかりました。


考古学という知的な題材を扱っているので、矛盾が目につくというのはやはり痛かった気がします。連載前に古代遺物の設定をしっかり練っておけば違う結果になったはずなんですよね。構成についても工夫が必要だったと思います。



3 絵の手抜きが目立っていた


第一話は絵やコマ割りも魅力的で惹き込まれたのですが、段々と絵的な粗が目立つようになってしまったんですよね。特に後半はかなり顕著だった印象です。

中でも最終盤のタイムリープする展開で、絵がほぼ全てコピペだった点は非常に気になってしまいました。時間が序盤に巻き戻ったことは確かですが、過去のエピソードをそのままコピーするというのははっきり言ってかなり手抜きに感じました。時期的に短命に終わった直接の原因ではないと思いますが、最後まで気合いを入れて欲しかったというのが正直なところです。

それ以外でも、ノアのサングラスのデザインがコマごとに変わっているなどの細かいミスにも引っかかりました。キャラクターの大事な小道具なので見直しが重要だったと思います。


画力が高い分余計手抜きが気になりましたし、厳しいようですが特に後半は画面から情熱を感じられなかったんですよね。真剣に描いていない作品は真剣に読まれることはない、と個人的には思います。連載の終了が決まった後も丁寧な描写を見せて欲しかったです。



正直未来のデザインにまず引っかかりましたし、その後は設定や絵の粗が目につくようになってしまったという印象です。期待しながら読んでいたので、初めのエピソードがちょっとグダグダしてしまったのも惜しかったなと思います。

前の項目でも触れましたが、知的な題材と壮大なテーマを扱っているので余計にミスや矛盾が気になってしまったんですよね。特に丁寧に描かなければいけないジャンルだったんだろうなと思います。

ただ、第一話はとても面白かったですし、キャラも内面に人間味があり好感が持てました。既存作品からの影響を受けすぎないこと、最後まで真剣に作ることなどを心がければ、池沢先生はもっと活躍出来るのではと思います。



りは「特にメインキャラのデザインは初めに目に入るので、
既存キャラが浮かぶと残念に思ってしまうんですよねー」







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2023年3月9日木曜日

週刊少年ジャンプ2023年14号感想



プラリネ・プラネタ(読み切り)


不思議な部活をテーマにした日常物かと思いきやSFに繋がって行く、という構成が上手いですね。受賞作のコンクリートと花(天才的な頭脳を持つ主人公と異形の少女の交流がメインのSF作品)もとても良かったのですが、今回はガラッと作風が変わりましたね。正直三人娘の正体は何となく予想出来ていたのですが、それでも面白かったです。

アクションが多めになった中盤の展開も良いですね。結構緊迫した状態なのに告白を続けるフユが特に面白かったですw

終盤はダークになるかなとも思ったのですが、ほのぼのとしたラストなのも良かったです。これからもSFと隣り合わせの日常は続いて行くのでしょうね。


前作と大きく雰囲気の違う作品でしたが、とても楽しかったです。キャラクターも個性豊かですし連載にもしやすそうな題材なので、是非本誌でもまた読んでみたいです。



一ノ瀬家の大罪


美奈子と翔の過去が切ないですが良かったです。以前の「思い出しちゃダメ」という台詞はプロポーズのことも指していたのかもしれませんね。

また、彼女の日記もとても興味深かったです。内容からすると、翼にも何らかの危害を加えていた、ということでしょうか。

ラストも衝撃的で惹き込まれました。「消された」というのは言葉通りの意味なのか、新キャラはどんな力を持っているのかとても気になります。


ただ、また謎が深まるだけで終わってしまったのは残念でした。少なくともけんたについては結論を出しても良かったのではと思ってしまいます。

引っかかったことは事実ですが、今回の出来事でまた一ノ瀬家は大きく変化しそうですね。次回は翼の協力者が現れるようなので、新たな展開も見守らせていただきます。



暗号学園のいろは


マダミスの冒頭や設定が面白かったです。ちなみに最初に登場した暗号は全く分かりませんでしたw

既に最後の投票まで見据えて兵長選抜に挑むいろはもかっこ良いですね。ただ、教官の「敵を作るのが異様に上手い」というモノローグには思わず笑ってしまいましたw

カードに書かれていた内容も気になりますね。もちろんゲーム用の設定が多いのでしょうが、逆にどの情報が本当なのか興味深いです。


一部部分しか明らかになっていないもののマダミスの設定が面白く、暗号も難しいですが納得の出来る内容で一気に読めました。兵長選抜と、情報の真偽についての描写を楽しみにしています。



人造人間100


目に特化した人造人間との冒頭の攻防に惹き込まれました。全体的にシリアスな流れでしたが、ヒューゴの性格を見抜き情報を引き出すあしびにはちょっと笑いましたw

中盤、屋敷で人造人間と対面するシーンも恐ろしいですが良かったです。信じられない、というあしびの表情も印象的ですね。「あの日君たちが~」という台詞にもハッとしました。

新たな敵は今までとは違う意味でも手強そうですね。「君のご家族が~」という台詞が特に印象的でした。


人造人間の恐ろしさやあしびの強かさが上手く描かれており、面白かったです。あしび達が窮地をどう切り抜けるのか、しっかり見届けたいと思います。



ギンカとリューナ


マガラカの描写に惹き込まれました。「私はまだ~」という台詞が特に印象的ですね。以前から思っていましたが、ギンカとの関係も気になります。

メトセラが語るマガラカの目的も説得力がありました。単純だからこそ執着心が強いのかもしれませんね。ベレッタとアネモネの再登場も嬉しかったです。

ラストのギンカも少し不安ですが惹き込まれました。「俺の弟子だ」という台詞が熱いですね。


ただ、マガラカの描き方は少し唐突にも感じましたし、正直終わりが近いのかなとも思ってしまいました。世界観などはとても好きなのですが、ダブル主人公なのにリューナを活かし切れなかったことなどが痛かったのかもしれませんね。

ですが続きはとても気になりますし、今の戦いが決着すれば中途半端にはならないのではとも考えております。リューナが犠牲にしているものなどが明かされることにも期待しつつ、どんな結末でも見届けさせていただきます。



大東京鬼嫁伝


遂に愛火のおばがはっきり描かれましたね。恐ろしいですが迫力があり、個人的には好みの外見でした。愛火との関係が納得出来るものだったのも印象的でした。

また、愛火の自由奔放さと優しさが伝わって来るカンダタとのエピソードも良かったです。進太達に声をかけて来た理由も分かりますし、特にカンダタの「姫様は俺に~」という台詞が印象的でした。

城に潜入してからの展開も面白かったです。特にけろるの妖術が光りますね。

終盤のピンチにも惹き込まれました。愛火は無事なのか、進太達はどう切り抜けるのか、続きが気になります。


ただ、愛火のおばが誰からも「おばさま」と呼ばれている点は正直引っかかりました。もののけなどからは他の敬称で良いと思うんですよね。

また、みゃーこの活躍が少ないのも残念でした。陽動を担当するにしても妖術を使って欲しかったところです。

敵の本拠地での描写は面白かったのですが、細かい部分に引っかかってしまったのは惜しかったです。おばとの決着は興味深いので、次号以降も進太達の動きに注目させていただきます。



イチゴーキ!操縦中


固い絆を感じるバンド練習から一転して、衝撃的なスクープ記事が学校新聞に載ったと描かれる冒頭に惹き込まれました。ライバルのデスメタルバンドもインパクト抜群ですねw

新聞記事が原因で一剛木とメンバー達が衝突してしまう、という展開も目が離せませんでした。結構シリアスな流れなのに「なんで殴ったほうが~」とツッコむ高橋や「オイやめろって」しか言わない宮本に笑ってしまいましたw一剛木の「せめて音楽性の違いとかで~」というモノローグも良いですねw

文化祭本番のステージはちょっと熱くて感動的でした。予想外の方法でピンチを切り抜けた後のオチも面白かったです。


それぞれのキャラも立っていましたし、熱い場面や笑いどころが散りばめられていて一気に読めました。正直順調に時間が進んでおり終わりが近い気もするのですが、どんな結末にせよ一剛木とミサオの青春はしっかり見届けさせていただきます。



りは「最終回が近いのだとしたら残念ですが、
一剛木達が色んなイベントをこなしてくれることに期待したいと思います」




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2023年3月4日土曜日

週刊少年ジャンプ2023年13号感想 2/2



人造人間100


ルカの隣にいた少年、ヒューゴについての情報が明かされて良かったです。個人的にずっと気になっていましたし、名前などが分かったほうがキャラも覚えやすくなるんですよね。

あしびの描写も印象的でした。特に被害者を見付けるシーンと、ヒューゴに対して「必ず認めさせる」と宣言する場面に惹き込まれました。

ラストの引きも興味深いですね。新たな人造人間の能力が何なのか興味深いです。


ただ、ヒューゴの挑発的な態度には正直少し引っかかりました。自分とあしびでは覚悟の種類が違う、という主張は分かるのですが、あしびは将来身体を渡す約束をしている上、家族を失った惨劇も目の当たりにしているんですよね。あしびに対して「自分のほうが苦労が多い」というようなことを語るのはちょっと的外れでは、と思ってしまいました。

本人が戦っていないことへの批判は理解出来ますが「まだ俺は~」という台詞だけでも十分だったのではと感じます。過剰な煽りは厳しいようですが印象が悪いんですよね。

全体的には、大きな盛り上がりはないもののあしび達のやりとりやラストに惹き込まれました。次号はバトルが始まりそうですが、あしびが実力や勇気を示せるのか見守りたいと思います。



デッドライン(読み切り)


百目鬼のデザインや内面がインパクト抜群ですねw魔法陣から出て来るシーンで既に惹き込まれました。

悪魔なのに漫画編集者としては有能、という設定も面白いですね。短期間で連載終了したけれど好きな作品について語るシーンには思わず共感してしまいましたw

ツッコミ役の主人公、和田貫も良かったです。百目鬼のサポートで地獄に取材に行く、という展開にも笑いましたwただ、和田貫が作品に昇華させている辺り、漫画家と編集者としての相性は意外に良いのかもと思います。


ページ数は少ないですが笑いどころがちりばめられており、キャラのインパクトも強く面白かったです。連載にもしやすそうな題材なので、また和田貫とサタンを見てみたいです。



大東京鬼嫁伝


愛火のもとへ行く進太達のキャラが立っていて印象的でした。特に愛火を「初めての友達」と言うけろると、騒ぎながらもついてきてくれるみゃーこが良かったです。

出発前の進太と、まつりとつむぎのやりとりにもグッと来ました。感動的なシーンなのですが、過去の進太の伝説がすごすぎてちょっと笑いましたw

朱天室原の描写にも惹き込まれました。終盤に登場したカンダタも、敵か味方か気になりますね。見た目や名前からして元々人間なのでは、とも感じます。


展開的に終わりが近いのかなとも思ってしまいますが、それぞれのキャラが生き生きしており、ラストも印象的で面白かったです。とにかく進太達と愛火の再会を見届けたいです。



ギンカとリューナ


冒頭の少年を助け出すリューナの絵に惹き込まれました。アクションもこなせる魔術師というのはやはり魅力的ですね。

また、ノスフェラトゥの魔法も迫力がありました。音を操る魔術ということもあり、恐ろしくも華やかな演出が良かったです。

終盤で本領を発揮するギンカもかっこ良かったです。決着かと思いきやノスフェラトゥが奥の手を隠し持っていた、というラストにも惹き込まれました。


ただ、序盤のリューナが魅力的だったのに結局ギンカばかりが戦うことになる、という展開は正直引っかかりました。戦闘をリューナに任せてギンカが住民達を守る、という描写でも良かったと思うんですよね。また、ギンカがハンマーを振るシーンが分かりにくいのも残念でした。

バトル自体にはワクワクしたのですが、展開的に終わりが近いのではとも感じてしまいました。引っかかる部分はあったものの今後の展開は気になるので、まずはノスフェラトゥとのバトルの行方を見守りたいと思います。




りは「ギンカ以外の活躍も見てみたいです。
ノスフェラトゥとのバトルがまだ続くなら、
最後にリューナを参戦させても良いと思うんですよねー」



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週刊少年ジャンプ2023年13号感想 1/2



暗号学園のいろは


家雪の掘り下げが印象的でした。ただの悪役ではなかった、という展開はベタですが盛り上がりますね。

享楽との関係が描写されたのも嬉しかったです。ちなみに「ただじゃすまない」というのはある意味言葉通りだったんですねw

また、絵的に惹き込まれるシーンが多いのも良かったです。特に家雪の微笑みと、享楽の登場シーンに魅せられました。

いろはの作った暗号も面白かったです。怒りで冷静さを欠いていると見せかけて家雪に寄り添った問題になっていたんですね。ちなみに音楽の暗号は難しかったですが、多夕の手紙についてはツイッタ―などのヒントから何とか読み解けました。

出番は多くないものの、享楽の描写も印象的でした。いろはへの「ありがとう」は本心からの台詞な気がします。

そして、いろはの夢が少しずつ現実に近付いてきている、という終盤の展開も良かったです。ラストの凍と教官の会話にも惹き込まれました。兵長選抜の続きがどうなるのか今から楽しみです。


キャラの掘り下げが印象的で、とてもワクワクしました。兵長選抜についても期待させていただきます。



イチゴーキ!操縦中


恋する生徒会長、桐佳の再登場が嬉しかったです。一剛木に間違ったアプローチを繰り返す、というネタはベタですが笑えますねwまた「たとえ結果がダメだって~」というモノローグにはちょっと感動してしまいましたw

桐佳に必死で立ち向かう一剛木も良かったです。ミサオの「正義感強い人が~」というツッコミも的確で好きですw

終盤、桐佳が気持ちを打ち明ける展開も面白かったです。結局伝わっていなかったというオチはラブコメとしてはありがちですが、シチュエーションのおかげで説得力が増しているのが上手いですねw


少しだけ引っかかったのは、桐佳がいまだに生徒会長として振る舞っていることへの指摘がなかったことです。明言はされていないものの高確率で一剛木達よりは先輩のはずなので、冒頭で「あの人卒業しても絡んで来るのかよ」のようにツッコんでいればもっと面白くなったと思うんですよね。

全体的には、桐佳や一剛木の暴走とラブコメ要素が上手く噛み合っていて笑えました。三年生になりましたし最終回が近いのかもしれませんが、次号以降の展開も楽しみにしています。



一ノ瀬家の大罪


遂に翼も記憶を取り戻し始めましたね。特に昼下がりのリビングの風景が恐ろしいですが印象的でした。この様子からすると一家心中などが真相なのでしょうか。

新キャラの正体も気になりますね。何となく感じていましたが、やはり翔のことも把握しているようですね。

そして、翼の回想シーンも興味深かったです。翔の「ごめん」という台詞が切ないですね。また、翼が頭に包帯を巻いているので、これは記憶喪失後の出来事なのでしょうね。

終盤の美奈子にもゾッとしました。次回予告などから見ると、けんたと行動を共にするのは間違いなさそうですね。


ただ、何週かに渡り思わせぶりな描写が続き、正直ちょっと食傷気味にもなってしまいました。そろそろ何らかの真相を明かして欲しいところです。

全体的には更に興味深い設定が明かされ、ラストにも惹き込まれて一気に読めました。美奈子が凶行に走りそうで怖いですが、次号もしっかり見届けたいと思います。



りは「だんだんと核心に迫っている感じがします。
暗くても惹き込まれる構成も上手いですね」




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