魔々勇々(新連載)
平和になってしまった世界で魔王に育てられた勇者、という設定が面白かったです。脅威がいない世界は理想的だと思うのですが、力を活かせずに悩むコルレオの気持ちもよく分かるのが切なかったです。ちなみに実年齢のわりに若すぎるマママのキャラも良かったですw
コルレオの前に異世界の勇者エヴァンが現れるという展開も印象的でした。コルレオにとっては魔王と戦い続ける憧れの存在でも、実はエヴァン本人は自分のして来たことをずっと悔やんでいた、という描写が意外性があり惹き込まれました。
互いの気持ちを吐露した後、エヴァンが命を懸けてコルレオを救う展開も辛いですが良かったです。目覚めたコルレオに何が待ち受けているのか、とても気になるラストでした。
少しだけ引っかかったのは、ストーリーの方向性がちょっと分かりにくかったことです。次回に繋がる引きで締めくくる、という構成自体は好きなのですが、この作品の場合話が先の展開が全く見えないんですよね。あえて予想出来ないような構成を選んだのかもしれませんが、ある程度はストーリーの目的や雰囲気などを描いたほうが読者は楽しめるのではと感じました。
全体的には、画力やコマ割りにも個性がありますし、面白かったです。林先生は「絵に描いた餅を描いた餅」の頃から知っていますし応援しているのですが、ガラッと世界観の変わった本作もとても良かったです。コルレオやマママがどうなって行くのか、しっかり見守らせていただきます。
鵺の陰陽師
前回から引き続き、代葉の壮絶な境遇に惹き込まれました。家に縛られていた代葉を圧倒的な力で救う鵺も彼女らしくて良かったです。
全員が集まってのすき焼きパーティにもグッと来ました。賑やかな食卓に静かに感動する代葉、野菜の切り方が雑な狂骨、鵺のもとでちょこまかと働くキャシーなど、それぞれのキャラが立っている点も良かったです。
学郎と代葉が揃って学校に泊まる、という展開にもドキドキしました。狂骨が布団の中の代葉と手を繋いでいたシーンについて説明があったのも良かったです。
ラストに描かれた新キャラ、双斧も印象的ですね。学郎と鵺が代葉を本当の意味で救ってくれることを願いたいです。
初登場のキャラも含めて、それぞれのキャラの個性がしっかり描写されており面白かったです。代葉と彼女の家を巡る戦いがどうなるのか、引き続き見守らせていただきます。
キルアオ
天馬とエイジのスピード感のあるバトルに惹き込まれました。あくまでもアスリートとしての自分を高めるため、という動機が天馬らしいですね。最後はピンチになっていましたが、何とか乗り越えて欲しいなと思います。
十三の戦いも良かったです。洗脳された一般人を傷付けないように切り抜けるのはさすがですね。
催眠術を含むカズマの策略にハマってしまう終盤の展開にもハラハラしました。コタツの「根っこは殺し屋とは思えないくらい優しい」というモノローグも説得力がありますね。天馬以上のピンチをどう打開するのか興味深いです。
緊迫感のあるシーンが多く、一気に読めました。十三や天馬が現状を切り抜ける展開に期待させていただきます。
アスミカケル
義時の魅力が光りますねー。大人として、指導者として、何よりも友人として二兎を支える姿がとてもかっこ良かったです。彼の言葉に感動する二兎の気持ちがしっかり伝わって来ました。
二兎と優也がジムの空気を喜ぶ冒頭にも惹き込まれました。優也がバスケ部に馴染めなかった理由が何となく分かるのも上手いですね。
三つの条件をクリアした二兎が大会に出るラストも良かったです。義時の「勝算あり」という台詞が印象的でした。
特別イケメンというわけでもない大人の男性がかっこ良い、というのは非常に魅力的ですね。二兎と義時が力を合わせてどう戦って行くのか楽しみにしています。
暗号学園のいろは
享楽と愁嘆の関係の真相、多夕が今の性格になった理由など、過去のシーンがとても印象的でした。特に享楽と多夕については、どうしても多夕と離れたくなかった享楽の気持ちが伝わって来て切なかったです。
眼鏡兵器の面接についても興味深いですね。躾の掘り下げにも繋がりそうでより期待が高まりました。
幼少期の多夕の行動にも驚きました。すべり台での享楽との会話も辛いですが惹き込まれました。「だったらたゆたんは~」は幼い享楽が辿り着いた唯一の答えだったんでしょうね。
シリアスな描写が多い回でしたが、多夕を誘うためのいろはの作戦にはちょっと笑いましたwいろはの「どうしても誘いたい相手」も気になりますね。
過去のシーンがキャラクターの掘り下げにも繋がっており、面白かったです。次週以降明かされるメンバーや、今後の新展開も楽しみにしています。
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