2023年8月26日土曜日

週刊少年ジャンプ2023年38号感想 2/2



アイスヘッドギル


聖遺物についての説明が興味深く、惹き込まれました。強大な力を秘めているけれどリスクがある、という設定はベタですが良いですね。

新キャラ、グレイティストも印象的でした。剣の名手だけれどナルシストで、重要なこともすぐに頭から抜け落ちる、というキャラが面白かったです。

グレイティストの部下、スリズがサナを襲撃する終盤の展開にも惹き込まれました。グレイティストがギルのことを思い出すラストシーンも印象的でした。


ただ、グレイティストは女性設定のほうが盛り上がったのではとも正直感じました。メインキャラに女性がいない状況が長く続いており、はっきり言ってキャラのバランスが良くない気がするんですよね。デザインが個人的に好みだっただけに余計残念でした。

そして、細かいことですが「ラスト・ラグナロク」という言葉にも引っかかりました。これだと最後と最終が被っており完全に間違いですよね。

面白い描写もありましたが、気になる部分も多かったというのが正直なところです。ただ、グレイテストの最後の台詞で物語がどう動くのかには期待させていただきます。



人造人間100


No.99の技を封じるために立ち回るあしびに惹き込まれました。優れた能力だけれど基本的には直接当てなければダメージを与えられない、という設定もベタですが良かったです。自分やNo.99について分析して、効果的な一撃を繰り出すシーンも印象的でした。

その後、身体を癒すためにフラつきながら歩くあしびにも惹き込まれました。水を探し求めた結果凍り付いた100の元に辿り着く、という展開も印象的でした。

八百家の寿命の理由がボスによって明かされるシーンも良かったです。あしびの秘密を悟った100の表情にもゾクッとしました。どんな選択をするのか分からないからこそ、次週以降が待ち遠しいですね。


ただ、100の反応は個人的には好きでしたが「バディの一方が相手を素材としか見ていない」という設定は、やはり難しい題材だったかなとも感じました。100の冷酷さが際立ってしまいますし、はっきり言って少年漫画としては扱いにくい気がするんですよね。今週の展開も若い読者には辛かったのではと思います。

全体的には、あしびの活躍や100の表情が印象的で、飽きずに読めました。展開的に終わりが近い気はしますが、あしびと100の関係は見届けたいと思います。



ドリトライ


夕日が森の奥にいた理由、虹村が語っていた戦時中の事件の真相に惹き込まれました。犯人が別にいた、というわけでもなさそうなのが辛いですね。

もう立ち上がる気のない夕日に語りかける優華も印象的でした。「その可能性を~」という台詞にグッと来ました。

闇雲に夕日を責めず、心の強さは無駄ではなかったと叫ぶ青空も良かったです。「俺は安易に~」という台詞が彼らしいですね。「絶対に連れ戻す」というラストも良かったです。


ただ、戦時中の事件について夕日を悪者にしてしまう展開は正直かなり引っかかりました。ベタでも「虹村が目撃したのはごく一部で、真相は別にあった」という展開のほうが盛り上がったと思います。はっきり言って、今週のストーリーを見ると夕日が魅力的に思えないんですよね。

作画はかなり回復しましたし、ラストの展開には惹き込まれたのですが、ずっと気になっていた事件の真相に引っかかってしまったというのが正直なところです。ストーリー的に終わりが近い気もするのですが、親子の対決の行方はしっかり見届けたいと思います。



一ノ瀬家の大罪


現状の問題を悟りつつも疑似家族から抜け出せない翼の心情がリアルでした。けんたのことは気がかりでも、颯太や文乃は自分を思いやってくれるので余計に居心地の良さを感じてしまうんでしょうね。

また、翼と中嶋の久しぶりの会話シーンも印象的でした。実は中嶋も翼と似た悩みを抱えており、だからこそ以前よりも歩み寄れたという描写に惹き込まれました。特にラストのバス停でのやりとりが良かったです。

翼が昔の家族の仲の良さについて語っているのも切なかったです。ラストと翔と美奈子の会話も次週に続きそうで気になりますね。


ただ、けんたの問題について特に触れられなかった点には引っかかりました。正直疑似家族編自体にあまり惹き込まれないのですが、だからといって前回描いたシーンをスルーして良いものでもないと思います。

また、翼が事故について話すシーンはあっさりしすぎではと感じました。重要そうな描写を「実はいつの間にか思い出していた」で片付けるのは問題な気がします。また、前回に引き続き、テレビで観ただけで颯太達の居場所が分かるの?という疑問も残ってしまいました。

ですが今回はラストで現実の家族達が描写されたので、大きく話が動くのではと期待しております。次週は本筋が進むことを祈りたいです。




りは「本筋から外れた展開には惹き込まれない、というのが
正直なところですー。
違和感が目立ってしまっているのも問題ですよね」




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週刊少年ジャンプ2023年38号感想 1/2



キルアオ


ピンチに焦る十三に惹き込まれました。何が原因だったのかも気になりますね。

また「絵ヅラがヤバい」と考えているシーンには申し訳ないけれど笑ってしまいましたwボイスチェンジャーについての「蝶ネクタイじゃ~」というコメントも好きですw

ようやく逃げられると思った矢先に再びノレンがさらわれてしまう、という展開にも惹き込まれました。バイクを奪っての追跡シーンもかっこ良かったです。十三が動揺している、というコタツの分析も印象的でした。

前回に引き続き天馬と千里の描写も良かったです。身勝手な天馬を涙ながらに叱る千里にグッと来ました。素直に受け入れつつ、結局は「ジャマ」と発言してしまう天馬に笑いましたw

十三と天馬が誘拐犯と対峙するラストも良かったです。今までとは違いかなりの強敵のようで緊張感がありますね。


思いがけないピンチの連続で、ハラハラしましたが一気に読めました。それぞれのキャラクターも立って来ていて良いですね。次週巻頭カラーということで、カラーやストーリーにも更に期待させていただきます。



アスミカケル


勝ち進んで行く奈央と、試合観戦を楽しむ二兎達の様子が印象的でした。奈央も言っていましたが「スポーツって感じで」という二兎の台詞には個人的にもとても共感出来ました。MMAのプロについての優也の解説も分かりやすかったです。

奈央のラストの対戦相手、梨輝も興味深いキャラですね。一狼の大ファンで二兎のことも気に入っている、という描写が印象的でした。ただ奈央の「絶対に倒したい相手」ではないようなので、今後の展開が更に楽しみになりました。

少しほのぼのとしたやりとりの後の、奈央と梨輝のぶつかり合いも熱かったです。ラストの奈央の「私のMMAでの~」という台詞もグッと来ました。


順当に試合をこなす奈央、スポーツとしてのMMAに魅力を感じる二兎、ラストのぶつかり合いなど、見所が多く面白かったです。奈央と梨輝の試合の行方も見守らせていただきます。



鵺の陰陽師


迫力のバトルシーンはもちろん、学郎と鵺の特訓にも惹き込まれました。ジャージや眼鏡などのコスプレを披露しているのも鵺らしくて良いですねw「君の盡器なら~」という台詞も印象的でした。

代葉の眼力や強さにもひるまず、作戦実行のために動く学郎もかっこ良かったです。特に追い詰められてからの「ここだ!」という台詞は熱かったです。

学郎の狙いに気付き、対策しつつ戦う代葉からも目が離せませんでした。ラストの「大嫌い」の台詞が切ないですね。ちなみに関係ないですが、学郎にのしかかって動きを止めるシーンにはちょっとドキドキしてしまいましたw


アクションシーンもかっこ良く、鵺が立てた作戦も分かりやすく、惹き込まれました。次号センターカラーということで、学郎達の戦いの行方をしっかり見届けたいと思います。



暗号学園のいろは


いろはと匿名希望のやりとりが印象的でした。「好き」は色んな意味にとれそうで考えるのが楽しいですw以前の享楽の扉絵が脱出のヒントになっているのも面白かったです。

F組が出題した暗号も興味深かったです。狼狽えながらも冷静に対処するいろはがかっこ良いですね。自力で解くのは無理でしたが、ページに味を付けるという手法はちょっと見てみたかったですw

D組と遭遇するラストにも惹き込まれました。匿名希望の「兵長」という台詞も良かったです。


難易度の高い暗号、いろはと匿名希望の関係など、印象的なシーンが多く一気に読めました。いろはが匿名希望の質問にどう答えるのかにも期待させていただきます。



テンマクキネマ


姫希が演技出来なくなった理由と、過去の描写に惹き込まれました。「お母さんの望む~」という台詞が切ないですね。彼女に対する元の「それだよ」というアドバイスも良かったです。

その後、姫希が撮影に臨むシーンも印象的でした。尾藤の台詞がきっかけになるという展開も良いですね。天幕の「他の監督や主演なら~」というモノローグにもグッと来ました。

ようやく自分を取り戻した姫希にピンチが訪れるラストにもハラハラしました。クランクアップまであと一歩なのにこれからどうなるのか、とても興味深いですね。


少し引っかかったのは、姫希のトラウマに正直意外性がなかったことです。母親との関係は何度か描かれていたので、母に囚われているというのは簡単に予想出来てしまう設定だったんですよね。キャラを掘り下げる意味でも、もう少し別のトラウマなどを描いても良かったのではと感じました。

また、元と姫希がしっかり描かれた今週のストーリーが印象的だった分、過去の盛り上がりのなさが際立ってしまう気がしました。撮影終了までが長すぎる、渚のあらすじも終盤までほぼ描かれない、惹き込まれるようなトラブルがない、など、問題点が多かったんですよね。

ただ、掲載順も少し浮上しましたし、今週の展開は好きだったので期待もしたいと思います。まずは渚完成への最後の障害をどう乗り越えるのか、見守らせていただきます。




りは「過去の盛り上がりのなさが惜しいですねー。
姫希の母の登場での巻き返しに期待したいです」




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2023年8月12日土曜日

週刊少年ジャンプ2023年36・37合併号感想 2/2



アイスヘッドギル


サナの弓が聖遺物だと明かされる冒頭に惹き込まれました。他にどんな聖遺物があるのかも気になるところですね。

また、ドレキの凶行の理由が少し分かって来た点も良かったです。宿屋の主人がモノローグで語っていた通りギルの「おれが父さんを止める」という台詞が悲しくも印象的でした。

ラストに描かれたドレキの姿にも惹き込まれました。彼が正気に戻れるのか、ギルに倒されるしかないのか、とても興味深いですね。


ただ、全体的に台詞が読みづらく正直引っかかってしまいました。特にレライエの「みっともないのは適度でいいだろうが」などはかなり分かりにくかったです。

終盤の展開などは良かったのですが、読みづらい部分が気になり入り込めなかったのも事実です。ただ、ドレキの今後は気になるので、ギルがどうやって父に近付いて行くのかに期待させていただきます。



テンマクキネマ


順調に演技をしていた姫希がラストシーンで取り乱す、という展開に惹き込まれました。元と姫希がどう解決し、天幕の脚本を越えて行くのか注目したいです。

序盤から中盤にかけての撮影も一体感があり面白かったです。ちなみに当たり前ですが、椎野は恵那役として続投なんですねw

個人的には水遊びをする場面が特に好きでした。「あえて指示を出さないことで自然な映像を作る」という知識も面白かったです。


ただ、天幕がいきなり自分を越えてみせるように言い出すシーンには正直引っかかりました。そもそも脚本家と監督では専門分野も違いますし、元に自分を越えることを要求するのはお門違いだと思うんですよね。

天幕の傍若無人な振る舞いは、はっきり言って序盤から好きになれません。せめて元本人に「脚本を越えなくちゃ」と言わせて欲しかったです。

撮影が順調だった点は良かったのですが、天幕の言動が気になってしまったというのが正直なところです。ただ、掲載順も少し回復しましたし、更に盛り上げて欲しいなとも思います。



暗号学園のいろは


とんぼやクオッカなど、ほとんど情報が分かっていなかったキャラがクローズアップされており惹き込まれました。まだ内面が不明なクオッカはもちろん、活躍したとんぼの性格が掴めないのも良い意味で不気味でした。難なく暗証番号を解くシーンにも惹き込まれました。

享楽が彼女を恐れる気持ちが何となく分かります。ふたりにはまだ何か因縁があるのかもしれませんね。

当初の作戦が失敗に終わった後、匿名希望を救出したいと話すいろはもかっこ良かったです。ふたりで無事に戻って来るように言う享楽も印象的でした。

いろはがアクロバティックにアジトへと飛び込むシーンも迫力がありました。石楠花とのバトルの行方も気になります。


キャラクターの掘り下げはもちろん、とんぼとクオッカの関係など今後に繋がりそうな場面が描かれているのも印象的で良かったです。まずはいろはの戦いに期待させていただきます。



人造人間100


先週氷漬けにされていた人々の詳細がしっかりと描かれており良かったです。驚きましたが、納得の出来る理由でもありました。

100が新たに身に付けた能力がNo.1の対策によって破られる、という展開にも惹き込まれました。手足を封じられるといつものように力を使えない、という弱点があったんですね。

全く生い立ちの違うあしびと100が、お互いに過去の痛みを思い出して連携するという流れも熱かったです。ラストの「絶対にお前を~」というモノローグもとても印象的でした。


No.1の作戦、ラストのあしびと100など、見所が多く面白かったです。展開的に終わりが近い気もするのですが決着はしっかり描かれそうですし、最後まで見守らせていただきます。



ドリトライ


虹野の最後の言葉で父夕日の居場所が分かる、という冒頭の展開に惹き込まれました。決して擁護出来るキャラではありませんが、手がかりを残して行った点は評価出来るかなと思います。

星が危篤状態になってしまう、という流れも辛いですが印象的でした。看病を引き受けてくれた黒岩や生野が頼もしかったです。

汽車の中で語られた夕日と夕華の関係もとても興味深かったです。「今の彼を~」という彼女の台詞も意味も気になりますね。


ただ、試合後の虹野をそのまま何発も銃撃する、という展開はかなり雑に感じました。始末するという決まりなのは分かりますが、リング上でやることはないでしょう。虹野がしばらく平然と話していることにも引っかかりました。

また、星の症状が峠と表現されているのに「あと二週間」と言われていることも気になりました。峠はせいぜい数日間のことだと思うんですよね。「一旦は落ち着いたけれど発作を繰り返すと危ない。症状から見ると半月保つかどうか」などの台詞で良かった気がします。

印象的なシーンは多かったのですが違和感も目立っていた、というのが正直なところです。掲載順と展開的に終わりが近い気もしますが、夕日の現状、青空や星の今後についてしっかり見届けたいと思います。




りは「作画については大分回復したと思うのですが、
細部のミスや矛盾が多いですねー。
正直読む度に気になってしまいます」


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週刊少年ジャンプ2023年36・37合併号感想 1/2



GOD ARMS(読み切り)


人間味溢れる神スサノオが、喧嘩は弱いけれど頭の切れるチノアに神力を分け与える(コネクトする)ことで他の神々に抗う、という設定が面白かったです。すぐに取り乱すスサノオと冷静なチノアの表情の差なども楽しいですね。絵に迫力がある点もさすがでした。

スサノオが舞台となる学校を選んだのもチノアがいたからなのでしょうね。最初にコネクトしようとしていた中森のバイクがバトルに活かされている点も面白かったです。

大惨事になりかねないラストにも惹き込まれました。ここでもパニックのスサノオと嬉しそうなチノアのギャップが笑えますね。


ただ「人類を滅ぼそうとする神に抗う」「神が人間に力を与える」という設定自体には正直あまり目新しさを感じませんでした。そして、チノアのキャラ造形が完全にDr.STONEの千空と被っていることも気になりました。千空と比較すると優秀さに説得力がなく、その点にも引っかかったんですよね。

また、北欧神話のソーの知名度は正直そこまで高くないと思います。常識として描かれている点に違和感がありました。

絵の迫力やスサノオとチノアのコンビ感などは良かったのですが、はっきり言って引っかかる部分も多かったというのが正直なところです。連載を目指すのならばチノアポジションのキャラをもっと掘り下げる、能力を新鮮なものにするなどの工夫が必要だと思います。



アスミカケル


二兎の新たな日常が印象的でした。何気に母の職業が判明したのも嬉しいところですね。夜勤という台詞があったこと、二兎が介護をこなしていることなどから納得出来る設定でした。

岡部が学校での稽古相手になった、という展開にも良い意味で驚きました。情けない過去を告白する彼にはちょっと好感が持てましたw

奈央の描写も印象的ですね。絶対に倒したい相手とジムを訪ねて来た人物は同じなのでしょうか。大会で活躍する彼女の姿にも惹き込まれました。


少し引っかかったのは、一狼が突然善人として描かれ始めたところです。二兎もモノローグで語っていましたが、家族と定期的に連絡をとっている、仕送りもしているとなると二兎の目標としては正直インパクトが弱くなってしまうと思うんですよね。強引に家を出た上格闘技で活躍しているので仕送り自体は受け入れられましたが、お金だけは送って来るけれど音信不通、くらいの設定のほうが良かった気がします。

全体的には、家族の対応の変化、強くなるため本格的に動き出した二兎など、見所が多く一気に読めました。次週からは奈央を掘り下げることになりそうなので、期待させていただきます。



キルアオ


まさかのダブルデートが終始微笑ましく、面白かったです。プランが意外と普通なところも含めてとても良かったです。完全に天馬に押されてしまっている千里も笑えました。

それぞれの私服もキャラに合っていて楽しかったです。芸能人のようなノレンはもちろん、意外にシンプルなファッションの千里も可愛かったです。十三はTシャツに着替えて正解でしたねw

ラストのピンチにも惹き込まれました。まずは原因を探ることになるのでは、と予想してみます。


四人のキャラがそれぞれ立っており、終盤の展開も印象的で、楽しかったです。十三が現状をどう乗り越えて行くのかにも期待させていただきます。



鵺の陰陽師


強くなったからこそ代葉との力の差を知ってしまう学郎の描写が切なかったです。彼女との距離感がふりだしに戻ってしまったというのも辛いですね。夜の校舎での代葉の表情にも惹き込まれました。

その状況を理解した上で鵺が学郎に稽古を付けるという展開も良かったです。「身の程を知っても~」という鵺の台詞がとても印象的でした。

学郎と代葉が対峙するラストにも惹き込まれました。しっかりと代葉の目を見る学郎が印象的ですね。ちなみに全体的にはシリアスでしたが、飲み物や食べ物を提げている狂骨にはちょっと笑いましたw


代葉の境遇、鵺の台詞など、惹き込まれる場面が多く面白かったです。まずは代葉との決闘の行方を見守らせていただきます。



一ノ瀬家の大罪


けんたの様々な境遇が明かされた後、かずきとのツーショットが描かれるという構成が上手かったです。行動にはもちろん、表情の変化にもゾッとしました。

学校の教師や生徒達の優しさも不自然に感じました。それだけけんたの演技が上手いということなのかもしれませんね。

正直かなり不快感の強いキャラなので、颯太達にも裏の顔が知られれば良いのにという思いが強くなりました。ラストを見ると、美奈子が今後翼達に絡んで来るかもしれませんね。


ただ、あまりにもおかしな学校側の対応、そもそも現実でも翼達の近所に住んでいたはずのけんたが福井在住ということになっている、など、引っかかる部分も多かったです。結局今描写されていることも全て夢なのではと感じるんですよね。

翼が見なくなったと明言していたのはあくまでも「一家揃って記憶喪失になる夢」なので、別の夢の世界に入り込んでいる可能性は考えられますよね。だとすると、予想などはかなり難しくなってしまいます。

不気味な顔のけんたには惹き込まれましたが、肝心の謎も明らかになっていませんし、やはり問題点は改善されなかったなと思ってしまいます。人気回復のためには本筋を進めたほうが良い気がします。




りは「正直、今の疑似家族編は本当に必要なの?と思ってしまいますー。
翼が一ノ瀬家をほったらかしていることも含めて引っかかるんですよね」




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2023年8月5日土曜日

週刊少年ジャンプ2023年35号感想 2/2



一ノ瀬家の大罪


前半の幸せそうな光景から一転、歪んだ関係が明かされる終盤の展開に惹き込まれました。誰かひとりの問題ではなく、全員がそれぞれおかしな部分を抱えているということなのでしょうね。

颯太の現在の仕事などが描かれたのも良かったです。意外と器用に仕事をこなす翼の姿も新鮮でした。

偽りの家族のために颯太が決めた一方的なルール、深い闇を抱えていそうなけんたなど、後半の描写にはかなりゾッとしました。結局颯太も文乃も幻を見ているだけなのかなと感じました。


ただ「血の繋がりがないから結局は家族になれない」というような描き方は正直疑問です。颯太達の問題はけんたを甘やかしすぎなことであって、血の繋がりは無関係だと思うんですよね。颯太達のような形で集まっても固い絆で結ばれることは出来るはずですし、血縁者でも一切子どもをしつけずにいたら歪な関係になるのではないでしょうか。

また、翼が颯太にカメラのことなどを一切尋ねない理由もよく分かりませんでした。何のために福井まで来たんでしょうか。

けんたばかりを尊重して翼をないがしろにする颯太がはっきり言って不快で、読んでいて重い気分になりました。一ノ瀬家に関する謎も明かされないままですし、暗い話ではなく本筋を進めて欲しいというのが正直なところです。



テンマクキネマ


姫希と母の関係が気になりました。天幕は姫希の内面も見抜いて脚本を書いていた、ということなのかもしれませんね。

また、椎野の姉は撮影に関係して来るような気がしていたので、その点が描かれたのも良かったです。トラブルが発生してピンチになる、という展開にも惹き込まれました。

ラストの新市組勢揃いの絵も良かったです。それぞれの私服も印象的でした。


ただ、椎野が女装するという流れはイマイチ盛り上がっていなかったような気がします。撮影続行のために必要な手段だったというのは分かるのですが、ほとんど掘り下げられていなかったキャラがイメージチェンジしても、はっきり言ってあまり惹き込まれないんですよね。

今回の展開を描写する前に、もっと椎野の魅力を見せて欲しかったです。また、画力は高いはずなのに肝心のアップのシーンは正直あまり可愛いと思えませんでした。

撮影方法の解説や姫希と母との関係が表現されていた点などは良かったのですが、ピンチの乗り越え方に惹き込まれなかったというのが正直なところです。掲載順も厳しいですが、夏合宿での盛り返しに期待させていただきます。



ドリトライ


薬に手を出して暴走する虹村にゾッとしました。薬の詳細についても触れられましたね。

異常な虹村を見ても冷静な青空がかっこ良かったです。彼の強さについて解説する黒岩も印象的でした。

戦いの中で父と同じ景色に気付く、という展開も熱かったです。優華が青空の父を知っている様子なのも興味深いですね。決着シーンの青空の表情も良かったです。


ただ、審判に手を出した虹村を優華達が止めようとしない、という展開には正直引っかかりました。正式な拳闘とは違う裏試合という設定なのはもちろん分かりますが、暴走した選手を放っておいては試合が成り立たなくなるのではと思ってしまったんですよね。虹村の凶行については青空に対して危険な攻撃を繰り返す、程度で良かった気がします。

青空は主人公らしくてかっこ良かったのですが、肝心の試合の描写に引っかかってしまいました。掲載順と展開的に終わりが近い気もしますが、今後の展開も見守らせていただきます。



人造人間100


馬車内でのあしびと100のやりとり、No.99の心情など見所が多く、読みごたえがありました。全体的にはシリアスな流れでしたが、嬉々として博士の手帳を読み上げる100には笑ってしまいましたw

No.1が解説する人造人間の生み出し方も印象的でした。造り手が人造人間だからこそNo.99は恐ろしい個体になったということですね。いつも通り無邪気な様子のNo.1も不気味でした。

ラストのあしびとNo.1のアップにも惹き込まれました。あしびの「お前が~」という台詞に特に惹き込まれました。


ただ、モートセーフが再び襲撃されたという展開は正直要らなかったのではと思ってしまいました。何で警備を強化しなかったの?という疑問が浮かんでしまったんですよね。

また、中盤くらいから感じていましたが、やはりあしびが直接は戦えないという設定が足を引っ張っているように見えるんですよね。すごんでも実際にバトルをするのは100、という展開ばかりなので盛り上がりに欠ける気がします。支援タイプのキャラも個人的には好きですが、頭の切れる知将タイプにする、後方から戦うけれど動きが華やか、などの工夫が必要だったと思うんですよね。

掲載順的にもやはり終わりが近い気もします。ただ、あしびと人造人間達の決着は見届けたいと思います。




りは「引っかかる部分はもちろんありますが、
最終決戦がきっちり描かれそうなのは良いですね。
あしびと100の作戦に期待です!」



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週刊少年ジャンプ2023年35号感想 1/2



アスミカケル


一狼の「先に逃げたのはお前」という叫びが辛かったです。一狼も二兎も間違っていないので何とも切ないですね。

試合後の二兎と奈央の会話も印象的でした。種類は違ってもお互いに悔しさを抱えている、という描写に惹き込まれました。奈央の「倒さなきゃいけない相手」も気になりますね。

礼儀正しくやや古風な口調の白瀬も興味深いキャラでした。将来的に二兎と闘うことになるのでしょうか。ラスト、祖父にはっきりと「強くなりたい」と告げる二兎も熱かったです。


それぞれのキャラの掘り下げが印象的で、辛い場面も多かったですがとても惹き込まれました。二兎がどう変わって行くのか楽しみにしています。



忍CHAOTIC(読み切り)


霊力のない忍でも最新技術で戦えるようになってしまった、という設定が面白いですね。体術などは優秀だけれど目立つことが嫌いな主人公、豆我(もやし)のキャラも良かったです。明るく物怖じしないヒロイン、陽菜とのかけあいも楽しいですね。

ふたりがマイナーな配信アニメのコメントを通して繋がっていた、という描写も斬新で良かったです。作中で何気に重要な役目を果たす「まるむにZARIGANI」を視聴したくなりました。このアニメがもやしが戦う理由になる、という流れも上手いですね。

派手な活躍をしたにも関わらず、職員室で叱られて嬉し涙を流すもやしも彼らしかったです。もやしの正体に気付かないまま、普段通りに陽菜が話しかけるラストも良かったです。


面白い設定が多く、最後まで飽きずに読めました。キャラクターも魅力的ですし題材も連載向きだと思うので、是非また本誌で読んでみたいです。



鵺の陰陽師


学郎と代葉の距離が少し縮まった、という描写の後の代葉の様子が痛々しく、惹き込まれました。それを見た学郎が手加減を考えるのではなく「彼女を守れるくらい強くなる」と決意するのも熱かったです。

冷徹ながら代葉の傍から離れない狂骨も印象的でした。代葉がオンラインゲームに詳しかった理由の説明に繋がっているのも上手いですね。

代葉の傍で学郎が進化を遂げるラストも良かったです。鵺はこれを見越していた、というシーンにも惹き込まれました。


前回から引き続き代葉の掘り下げが印象的で、とても惹き込まれました。進化した学郎の活躍にも期待させていただきます。



キルアオ


勝負の結末は予想外でしたが、説得力があり良かったです。天馬の競技への真剣さもしっかりと伝わって来ました。

アネゴの本名(千里)判明、彼女と天馬の関係の変化なども印象的でした。イケメン女子の彼女に惹かれる天馬の気持ちはとても良く分かります。それに対して豹変する遼にも笑ってしまいましたw

十三がただ者ではない、と見抜いた天馬は今後理解者として登場するかもしれませんね。自分の知名度を活かして十三に恩返しするという流れも良かったです。ラストの「奇跡の復活~」という台詞も面白かったです。


天馬や千里の掘り下げが印象的で、終始楽しく読めました。千里や十三への対応で天馬の印象が良いほうへと変わりました。次週以降の新たな展開も楽しみです。



アイスヘッドギル


無邪気に攻撃を繰り返すレライエが不気味で印象的でした。ドレキについて知っている様子なのも興味深いですね。ギルの技が多彩なのも良かったです。

宿屋の主人の優しさも伝わって来ました。特に「ギルを囮にして村に戻ることなんて出来ない」という台詞が印象的でした。

逃げたと思われたサナが後方から弓を射るラストにも惹き込まれました。「高くつくからな」という台詞が彼らしいですね。


ただ、バトルがメインだったのに肝心のアクションが見辛かったなというのが正直なところです。必殺技が豊富なのは良いところだと思うのですが、何をやっているのか分かりにくいため、いまいちギルの活躍に興味が持てないんですよね。

父の手がかりを得るために戦う、という展開自体は好きなので、画面について見直して欲しいです。戦いの決着はしっかり見届けたいと思います。



暗号学園のいろは


それぞれの度量の描写が面白かったです。特に家雪がSSRという部分には説得力がありました。

三対一の勝負に対して家雪がとった作戦も良いですね。どの答えを選んでも脱落させることが出来る、という内容なのが上手いですね。

D組の面々もインパクト抜群ですね。特に亜鈴の喋り方に笑ってしまいましたw礼儀正しい接吻と意外と常識人なメタンガスも好きです。

ラストの展開も衝撃的でした。ただ、匿名希望には何か狙いがある気がします。


家雪の度量、ラストの引きなど、印象的なシーンが多く面白かったです。いろはや匿名希望の活躍にも期待させていただきます。



NIN-JIN(読み切り)


育てたニンジンが何故かいきなり流暢に喋り始めた、という展開に惹き込まれました。ニンジン嫌いのせいか、主人公の少女がかなりクールな対応なのも面白いですね。

彼女とニンジンのやりとりもテンポが良くて楽しく読めました。特にシェフのところに連れて行くか否かの会話に笑いましたw

ニンジンの本当の目的と名前の由来が明かされる終盤にも惹き込まれました。ラストのニンジンの表情も迫力満点で笑いましたw


ただ「無機物が急に喋り始める」「変人かと思ったキャラが重要な使命を持っていた」という設定自体には正直あまり目新しさがない気がしたんですよね。これを組み合わせたところが良かった、ということなのかもしれませんが、個人的にはズバ抜けた魅力は感じられませんでした。

しかし絵柄も好きですし、まだまだ成長が期待出来るのではとは思っております。 畔川先生の本誌での活躍を楽しみにしています。




りは「ニンジンはもちろん、少女のデザインも可愛らしくて好きです。
色々と設定を膨らませられそうな作品でもありますね」





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