2023年12月9日土曜日

週刊少年ジャンプ2024年1号感想 1/2



累々戦記(新連載)


異能力を操る派手な見た目の転校生、蒼葉と、正義感が強く真面目すぎる風紀委員弥宵のバディが良かったです。「護るべき人を護れなかった」と語る蒼葉はもちろんですが、意図せずにに結界を打ち破ってしまう弥宵にも何か秘密がありそうで気になりますね。

偶然蒼葉の仕事現場を見てしまった弥宵が段々と非日常に巻き込まれて行く、という展開もベタですが面白かったです。「信じられないような光景だけれど否定出来る根拠も持ち合わせていない」というモノローグが彼らしいですね。

弥宵と祖父の回想も印象的でした。「規則を守ってくれる人を守りたい」というふたりの信条がとても良かったです。祖父の言葉を思い出して冬野を救おうとする弥宵にグッと来ました。

蒼葉と弥宵がポスターを作っているラストシーンも印象的でした。まずは学校関係者の異糸を祓って行くストーリーになりそうですね。


ただ「人の心の闇につけこむ怪異を祓う」「主人公達の住む町が悪霊的な存在の依代になってしまっている」といった設定は正直ベタ過ぎる気がしました。ジャンプの退魔ものでもかなり使い古された設定ですし、現在連載中の漫画だけに絞っても後者が鵺の陰陽師と被ってしまっていますよね。今後かなり斬新な展開やキャラを描かないと厳しい気がします。

また、バディもの自体は好きなのですが蒼葉と弥宵の距離感が近すぎることにも引っかかりました。出会ったばかりで特に弥宵は警戒心を抱いている状態のわけですから、初回はもっとお互いの様子を伺うような関係で良かったのではと感じました。

個人的に雨宮先生の作品の女子が可愛くて好きなので、今回いわゆるモブばかりが登場していたことも残念でした。おばばのキャラは面白くて魅力的ですが、同級生のヒロイン格のキャラを見たかったんですよね。

そして、細かいことかもしれませんが人助けを信条としている弥宵が強引に校門を閉めるという冒頭の場面も気になりました。事故に繋がりかねませんし、周囲の人のことを考えていない身勝手な行動ですよね。

画力も高いですし全体的なストーリー自体は分かりやすかったのですが、不安になる部分も多かったというのが正直なところです。はっきり言って、今のところは読み切りのシキガミのほうが面白かったという印象です。二話以降、良い具合に個性的な作品になってくれることを祈りたいと思います。



グリーングリーングリーンズ


珀がゴルフのスイングに夢中になるまでの過程にグッと来ました。「どうせ上には上がいるのに」と思いつつ打ち込んでしまうというのが彼らしいですし、壁を壊す描写にも惹き込まれました。ラストの「あつく感じる夏」というモノローグも印象的でした。

音の主を知らずに彼のスイング音を聞いた撫子が「上手い」と感じているシーンも良かったです。やはり珀にはまだ明かされていない才能がありそうですね。

練習場に勤務するプロ選手、水沙のキャラも良いですね。撫子とは違う魅力のある女子で惹き込まれました。珀に的確なアドバイスを送りつつ「みっちゃんでいいのに」と言うなど、ちょっと茶目っ気があり可愛かったです。


キャラクターの個性が分かりやすく描かれており、珀のモノローグにも説得力があり、面白かったです。珀がどこまで上に行けるのかワクワクしながら見守りたいと思います。



キルアオ


やっぱり恋バナは良いですねー。既に付き合っている風の天馬と千里、十三のことを質問されるとやはり照れてしまうノレンなど、読んでいてキュンとしました。

女子達はもちろんですが、十三達のトークも面白かったです。鬼頭達からの追及からは逃れられたものの、おかしなキャラが定着してしまった十三に笑いましたw

朝の海でのノレンと舞の会話も良かったです。変身前の舞は素朴で海の知識が豊富な少女なんですね。十三への思いにも説得力があり惹き込まれました。

彼女と話したことでノレンが自分の気持ちについて改めて考える、という展開も良かったです。「もしかして本当に恋愛感情なのかも」という甘酸っぱい葛藤なのに、未知の経験すぎてポカーンとした顔になってしまうノレンに笑いましたw


それぞれの恋の話やノレンが十三への気持ちの正体について考える展開が印象的で、面白かったです。舞との対決だけではなく、合宿についての描写にも期待させていただきます。



鵺の陰陽師


学郎の父、拓郎の過去に惹き込まれました。劣悪な環境をどんどん変えて行った人格者なんですね。

だからこそ亡くなった原因が気になります。学郎が巻き込まれた事件について明かされるときに描写されそうですね。

また、学郎と四衲の距離感もとても良かったです。特に回転寿司での描写が印象的でした。幼い学郎と四衲はもちろん、のどぐろに感動する拓郎にも和みました。

四衲の態度の理由も何となく分かりましたし、納得出来ました。学郎と父が重なって見えていたんですね。ようやく打ち解けてからの「ガー助」という呼び方にもグッと来ました。

そして、ラストの七咲のツッコミも良かったですw同意しか出来ない見事な台詞でしたw

拓郎の過去や学郎と四衲について無駄なく描かれており、一気に読めました。今後の四衲の動きにも注目させていただきます。




りは「躊躇いのないスキンシップが微笑ましいですね。
タイプの違う魅力的な女子達が次々と登場するのは大きな強みだと思います」


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