極東ネクロマンス
薫が敵を圧倒する、という展開に惹き込まれました。「何で~」と相手に問いかけ続ける彼のモノローグも良かったです。強力な分反動も大きく、逆に追い詰められてしまうという流れにもハラハラしました。
翠の様子にはホッとしたのですが、彼女が告げた事実はショックでした。「すまない」という燿司の表情も印象的でした。
ラストに登場した万尊も興味深いキャラですね。燿司とのやりとりも良かったです。
ただ、正直燿司がずっと後手後手に回ってしまっているように見えてその点は気になってしまいました。保育園での事件の際もすぐに調査したほうが良いのではと感じましたし、今回も燿司が同行していれば薫も翠も無事だったのではと思ってしまうんですよね。はっきり言って周囲からの評判ほど燿司が有能に見えず、話に入り込めませんでした。
また、冒頭の薫の活躍にはワクワクしたのに、結局すぐに退場することになってしまい引っかかってしまいました。今は無理に燿司を掘り下げなくても良い気がするんですよね。
読者が望む展開を書けない、というのは掲載順が回復しない理由のひとつでは、と感じます。はっきり言って燿司だけが無駄に持ち上げられているように見えてしまうんですよね。
薫やシシのキャラは魅力的なので、無事を祈りたいと思います。もちろん燿司と のかっこ良いシーンもしっかり見せて欲しいです。
さいくるびより
ねむるの能力や境遇に良い意味で驚きました。「世界で最初に~」という台詞は衝撃的ですね。ことねも気にしていましたが、彼の境遇についても興味深いです。
植物のサイズを変える際のやりとりも印象的でした。最終的にさいくの応用についての会話に繋がる、という構成も上手いですね。
チューリップが大きくなったラストのコマにも和みました。きょこの話で締めくくられていることにはちょっと笑いましたw
ただ、前回と同じく特にストーリーに動きがなかったことは気になりました。ねむるの設定に触れられたことは良かったと思うのですが、それ以外は正直見所がなかったんですよね。
日常の描写がメインであることは分かっているのですが、もう少し盛り上がりが欲しいところです。たとえばハウスを目撃した一般人が騒いでトラブルになる、何故かクマバチの大きさが変わらずねむるが工夫して解決する、など、今回登場した要素も膨らませることが出来た気がするんですよね。
話に起伏がないと正直退屈に感じてしまいますし、これも掲載順が振るわなかった理由ではと考えてしまうんですよね。現状のままだと回復は難しい気がします。
住人同士の会話は好きですし興味深い設定も登場したので、巻き返しに期待させていただきます。ちょっとした盛り上がりをしっかり描いてくれることを祈りたいです。
ミーミアの杖(読み切り)
一見ドジだけれど才能を秘めた魔法使いミーミアと、気難しいけれどスゴ腕の杖職人、ロッドの会話が面白かったです。ミーミアがややオーバーリアクションなのも可愛いですね。渋くて魔法使いとしても一流のロッドのキャラも印象的でした。
ロッドの作業風景を見て目を輝かせるミーミアも可愛かったです。「魔法は楽しい」という言葉は読者としてもグッと来ました。
完成した杖のデザインもお洒落で良かったです。ロッドがミーミアの素質を見抜いていた、という描写も印象的でした。
絵柄も可愛いですし、短いページの中でファンタジーとしてしっかりまとまっており、好印象の読み切りでした。本作はこれで完結している印象ですが、また本誌で大久保先生の作品を見てみたいです。
妖怪バスター村上
ヒノコ、可愛いですねー。デザインや紅院との関係も含めて魅力的でした。特に髪飾りの設定が好きですw
ぬりかべの描写も興味深かったです。広さについては意識したことがなかったのですが、改めて考えてみると相当スケールの大きい妖怪なんですね。
紅院、村上、ヒノコの三人が色々な意味で活躍しているのも良かったです。ラストのカラオケのシーンには和みました。
少し気になったのは、ぬりかべの周囲の環境にちょっと納得出来なかった点です。周りにゴミが散らかっているから不衛生、というのは正直とってつけたようなツッコミに見えてしまったんですよね。変態、といった台詞は笑えたのですがここは残念でした。
また、妖怪のランク付けにも引っかかりました。特に天狗は神として扱われることもありますし、かなり霊力が強いイメージなんですよね。雑魚妖怪、という設定は不自然ではと感じました。
全体的には、ヒノコのキャラにインパクトが面白かったです。ヒノコは今後も活躍してくれると嬉しいです。
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