さいくるびより(新連載)
小林先生には以前から注目していたので、新連載を楽しみにしていました。本作も可愛らしい絵柄とストーリーがしっかり活かされており惹き込まれました。
主人公とヒロインの性格や能力がしっかり描かれていた点も良かったです。無邪気で一生懸命なねむる、少しクールだけれど家族思いなことね、それぞれが印象的でした。
超能力やハウスについての設定も面白かったです。ことねの母の症状について、ハウスの住人達の詳細など良い意味で気になる描写が多く、惹き込まれました。
ただ、ことねが能力を犯罪に使ってしまうという流れは正直不要だった気がします。悪事に手を染めたことにも引っかかりますが、そもそも彼女の状況ならいくらでも支援を受けられたと思うんですよね。
ことねは成績優秀だと明言されていましたしスマホも持っていたので、周囲に相談したりネットで検索したりすることもなく犯罪に走るという展開は不自然に感じてしまいました。家庭環境に関する設定は今のままで良いと思うのですが、無理に超能力に絡める必要はなかった気がします。
また、そもそも現代が舞台の作品で「親の借金を背負った子ども」という設定で話を作ること自体が難しいのではと感じました。相続放棄という言葉はもう一般にも浸透していると思いますし、読者としては「放棄すれば良いよね?」と考えてしまうんですよね。相続放棄にも色々と条件はあるようですが、それでも初見で引っかかってしまう描写なのは間違いないと思います。
そして、コンビニの店長の対応も気になってしまいました。ことねに対して寛大な処置をするという展開には納得出来ましたが、はっきり言って甘すぎると思ってしまったんですよね。「事情は分かったが罪は罪。しばらく安い時給で働いてもらう。その代わりまかないは出す」辺りが落としどころだった気がします。
全体的には、ほのぼのとした雰囲気が魅力的でしたし超能力やハウスについての設定が興味深く、面白かったです。次週以降はねむる達以外のキャラも描かれそうなので、期待させていただきます。
願いのアストロ
久蘭のキャラが印象的でした。チンピラをぶちのめした後の「ノリノリで~」という台詞が特に良かったです。
もうひとりの養子、釦の描写も印象的でした。「こんな世界ぶち壊してやる」という願いは物騒ですが、彼も理不尽な思いをして来たのかもしれませんね。
ヒバルと釦が対峙するラストシーンにも惹き込まれました。ふたりの決闘がどうなるのか目が離せませんね。
ただ、ヒバルが終始釦を見下しているようにしか思えずその点には引っかかってしまいました。先週「ただの兄弟ゲンカなんだからまた仲直りしたい」と話していたので、仲間にしたいのは久蘭だけで釦のことはどうでも良いの?と思ってしまったんですよね。
ケンカが弱いから、乱暴な態度だからといった理由で釦を切り捨てようとしているなら、ヒバルがとても冷たい人間に見えてしまうんですよね。組をまとめたいならトレーニングにつき合ったり、じっくり話を聞いたりするべきなのではないでしょうか。
久蘭のキャラは好きですし兄弟と闘うことになる、という展開にも惹き込まれたので、ヒバルの言動の矛盾だけが残念でした。ですがまだ序盤なので、ヒバルと釦との関係も改善されると信じたいと思います。
カグラバチ
かっこ良いシーンが多くて終始惹き込まれました。個人的には特に伯理の成長が印象的でした。柴の励ましもスマートで好きです。
チヒロが相手と対峙する場面にも惹き込まれました。特にチヒロが「迷わない」と決意するシーンが印象的でした。
伯理のチヒロへの信頼も良かったです。ピンチを脱した後の合流には熱くなりました。
ラストシーンも印象的ですね。大きく戦況が動きそうでドキドキします。
バトルでは見せ場の少なかった伯理が状況を打開する、という展開が熱く、面白かったです。楽座市の今後も気になるので、次週以降もしっかり見守らせていただきます。
極東ネクロマンス
本編とはあまり関係ないですが、薫と同様にチタリの台詞には驚いてしまいました。とりあえず意思の疎通は出来るようですね。耀司と表情がリンクしているのも可愛いです。
死霊術士本部の人々も印象的でした。特に馬頭の描写に惹き込まれました。薫に名刺を渡すシーンがとても良かったです。
その後、薫と輝司が静かに話すシーンも印象的でした。耀司にとって薫の父(樹)は相棒でもあり恩人でもあった、ということでしょうね。カセットテープの描写もお洒落で好きです。
新たな任務が始まる、というラストにも惹き込まれました。園児にまとわりつかれる耀司が何とも微笑ましいですねw
本部の死霊術士達とのやりとり、何となく分かって来た耀司と樹の関係など、惹き込まれる場面が多く面白かったです。キャラクターの掘り下げも印象的だったので、任務で薫や耀司の新たな面を見られることに期待させていただきます。
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