2023年8月12日土曜日

週刊少年ジャンプ2023年36・37合併号感想 1/2



GOD ARMS(読み切り)


人間味溢れる神スサノオが、喧嘩は弱いけれど頭の切れるチノアに神力を分け与える(コネクトする)ことで他の神々に抗う、という設定が面白かったです。すぐに取り乱すスサノオと冷静なチノアの表情の差なども楽しいですね。絵に迫力がある点もさすがでした。

スサノオが舞台となる学校を選んだのもチノアがいたからなのでしょうね。最初にコネクトしようとしていた中森のバイクがバトルに活かされている点も面白かったです。

大惨事になりかねないラストにも惹き込まれました。ここでもパニックのスサノオと嬉しそうなチノアのギャップが笑えますね。


ただ「人類を滅ぼそうとする神に抗う」「神が人間に力を与える」という設定自体には正直あまり目新しさを感じませんでした。そして、チノアのキャラ造形が完全にDr.STONEの千空と被っていることも気になりました。千空と比較すると優秀さに説得力がなく、その点にも引っかかったんですよね。

また、北欧神話のソーの知名度は正直そこまで高くないと思います。常識として描かれている点に違和感がありました。

絵の迫力やスサノオとチノアのコンビ感などは良かったのですが、はっきり言って引っかかる部分も多かったというのが正直なところです。連載を目指すのならばチノアポジションのキャラをもっと掘り下げる、能力を新鮮なものにするなどの工夫が必要だと思います。



アスミカケル


二兎の新たな日常が印象的でした。何気に母の職業が判明したのも嬉しいところですね。夜勤という台詞があったこと、二兎が介護をこなしていることなどから納得出来る設定でした。

岡部が学校での稽古相手になった、という展開にも良い意味で驚きました。情けない過去を告白する彼にはちょっと好感が持てましたw

奈央の描写も印象的ですね。絶対に倒したい相手とジムを訪ねて来た人物は同じなのでしょうか。大会で活躍する彼女の姿にも惹き込まれました。


少し引っかかったのは、一狼が突然善人として描かれ始めたところです。二兎もモノローグで語っていましたが、家族と定期的に連絡をとっている、仕送りもしているとなると二兎の目標としては正直インパクトが弱くなってしまうと思うんですよね。強引に家を出た上格闘技で活躍しているので仕送り自体は受け入れられましたが、お金だけは送って来るけれど音信不通、くらいの設定のほうが良かった気がします。

全体的には、家族の対応の変化、強くなるため本格的に動き出した二兎など、見所が多く一気に読めました。次週からは奈央を掘り下げることになりそうなので、期待させていただきます。



キルアオ


まさかのダブルデートが終始微笑ましく、面白かったです。プランが意外と普通なところも含めてとても良かったです。完全に天馬に押されてしまっている千里も笑えました。

それぞれの私服もキャラに合っていて楽しかったです。芸能人のようなノレンはもちろん、意外にシンプルなファッションの千里も可愛かったです。十三はTシャツに着替えて正解でしたねw

ラストのピンチにも惹き込まれました。まずは原因を探ることになるのでは、と予想してみます。


四人のキャラがそれぞれ立っており、終盤の展開も印象的で、楽しかったです。十三が現状をどう乗り越えて行くのかにも期待させていただきます。



鵺の陰陽師


強くなったからこそ代葉との力の差を知ってしまう学郎の描写が切なかったです。彼女との距離感がふりだしに戻ってしまったというのも辛いですね。夜の校舎での代葉の表情にも惹き込まれました。

その状況を理解した上で鵺が学郎に稽古を付けるという展開も良かったです。「身の程を知っても~」という鵺の台詞がとても印象的でした。

学郎と代葉が対峙するラストにも惹き込まれました。しっかりと代葉の目を見る学郎が印象的ですね。ちなみに全体的にはシリアスでしたが、飲み物や食べ物を提げている狂骨にはちょっと笑いましたw


代葉の境遇、鵺の台詞など、惹き込まれる場面が多く面白かったです。まずは代葉との決闘の行方を見守らせていただきます。



一ノ瀬家の大罪


けんたの様々な境遇が明かされた後、かずきとのツーショットが描かれるという構成が上手かったです。行動にはもちろん、表情の変化にもゾッとしました。

学校の教師や生徒達の優しさも不自然に感じました。それだけけんたの演技が上手いということなのかもしれませんね。

正直かなり不快感の強いキャラなので、颯太達にも裏の顔が知られれば良いのにという思いが強くなりました。ラストを見ると、美奈子が今後翼達に絡んで来るかもしれませんね。


ただ、あまりにもおかしな学校側の対応、そもそも現実でも翼達の近所に住んでいたはずのけんたが福井在住ということになっている、など、引っかかる部分も多かったです。結局今描写されていることも全て夢なのではと感じるんですよね。

翼が見なくなったと明言していたのはあくまでも「一家揃って記憶喪失になる夢」なので、別の夢の世界に入り込んでいる可能性は考えられますよね。だとすると、予想などはかなり難しくなってしまいます。

不気味な顔のけんたには惹き込まれましたが、肝心の謎も明らかになっていませんし、やはり問題点は改善されなかったなと思ってしまいます。人気回復のためには本筋を進めたほうが良い気がします。




りは「正直、今の疑似家族編は本当に必要なの?と思ってしまいますー。
翼が一ノ瀬家をほったらかしていることも含めて引っかかるんですよね」




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