2023年7月1日土曜日

週刊少年ジャンプ2023年30号感想 2/2



一ノ瀬家の大罪


颯太の掘り下げがとても印象的でした。冒頭から中盤にかけて彼の優秀さや人柄の良さを描き、後半で一気に重い展開に入って行くという構成が上手かったです。頭脳明晰な好青年なのに最初は下手な写真ばかり撮っていた、というギャップにも惹き込まれました。

翼が持っていたカメラについての描写も印象的ですね。ただ、これについては颯太の誤解なのかもという気がします。

ラストの幸恵の台詞も意味深ですよね。彼女の部屋の秘密はほとんど明かされていなかったので、何か関係しているのかな、と考えております。


ただ、これだけ家族に影響を与えた颯太のことに現実でもほとんど触れなかったのは何故?という疑問は正直残ってしまいました。忘れようとしていた、ということなのかもしれませんが、それでも引っかかってしまうんですよね。今週の掘り下げ自体はとても良かったのですが、やはり唐突感は拭えませんでした。

掲載順も上がっていませんし、一気に設定が描かれた気もするので、終わりが近いのかなとも思ってしまいます。ただ、翼が部屋で何を目撃するのかという点には期待しております。



ドリトライ


序盤の生野と凛のやりとりと、彼らを見つめる青空が印象的でした。生野達を救った優華の計らいも良いですね。

その後の青空と生野のやりとりにもグッと来ました。終盤で生野と凛がきちんとした服を着ていたのも良かったです。

本格的な練習に入った青空の描写も印象的でした。試合中ずっと気になっていたので、技について触れられた点も好印象でした。

黒岩の強さや技術についても気になりますね。ラストは青空と一緒に驚いてしまいました。


ただ、今回かなり絵が乱れておりその点には引っかかりました。特に観戦中の生野など、キャラクターが小さく描かれているシーンは正直誰だか分からないレベルで顔が崩れてしまっていますよね。

先週までと比べて展開は好きだったのですが、作画が不安定で話に集中出来なかったことは残念でした。掲載順も低めですし、話はもちろん絵のクオリティも上げないと今後厳しいかと思います。週刊連載のペースは大変でしょうが、ストーリーや作画の改善に期待したいです。



テンマクキネマ


雪尾とのやりとりと、姫希の回想が良かったです。特にずっと孤独だった姫希が元の存在に救われている、という描写が印象的でした。

終盤、本格的な撮影開始のシーンが描かれたのも良かったです。他のキャスティングがずっと気になっていたのですが、その点に触れられていたのも好印象でした。尾藤の活躍にも期待したいです。

撮影方法や演出について話し合う元と天幕にも惹き込まれました。びっしりと書き込まれた元の脚本がとても印象的でした。


ただ、やはり展開の遅さには引っかかりました。正直、今回で夏休み半ばまで進めて撮影もほぼ終わらせる、くらいのペースでないと飽きる読者が増えて来てしまうと思うんですよね。物語開始の時点で一学期終了間近だったのに今回で夏休み突入、映画も半分も完成していないというのは、はっきり言ってかなり問題な気がします。

また、雪尾が特に中身に反応することなく渚の脚本を返す、という流れにも引っかかりました。姫希の事務所に話さないことを条件に撮影に口出しする、などの盛り上がりが欲しかったところです。

掲載順も上がっていませんし、正直このままだと人気の獲得は難しいと思います。夏休みに入ってストーリーが加速することを願いたいです。



人造人間100


冒頭の絢子と鵠の過去に惹き込まれました。彼女達の師範も人造人間の被害者だったということなのでしょうね。

また、遊園地のアトラクションを利用して優れた人間を見付ける、という設定も面白かったです。あしびと鵠の考える絢子の人物像が異なっている、という描写も印象的でした。

ラスト、それぞれがほぼ同時に絢子を見付けるという展開なのも良かったです。どちらが本物なのか、正しい選択をしたのはあしびか鵠か、答えが気になる最後でした。


ストーリーも一気に進み、絢子達の掘り下げも印象的で、面白かったです。掲載順的に終わりが近い気もしますが、絢子の真意を見届けたいと思います。




りは「緊迫した展開でもありましたねー。
個人的には絢子の退場はもったいないと思うので、
今後も登場して欲しいです」




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