鵺の陰陽師(新連載)
幻妖が見える気弱な主人公、学郎と、60年間学校に囚われているマイペースな鵺のキャラがそれぞれ印象的でした。特に鵺の部屋にゲームや漫画が溢れている描写には笑いましたw
主人公が力に目覚めて敵を倒すというのは退魔物の第一話としては定番の展開ですが、助ける相手が性格の悪いクラスメートというのは斬新ですね。学郎の人柄が表れている気がします。
鵺の「私が必ず~」という台詞も良かったです。ラストの学郎の「いつもみたいな~」というモノローグにもグッと来ました。
ただ、引っかかる部分も正直目立っていた印象です。まず、真面目そうな外見に反して不良に言い返す、学郎達のために自分が囮になる、というクラスメートの膳野のインパクトが強すぎました。友人キャラが個性的、というのはもちろん悪いことではないのですが、完全に主人公の学郎が霞んでしまっているんですよね。
こうなった理由のひとつとして、学郎の過去があまり掘り下げられていなかったことが挙げられるかと思います。幻妖が原因で親を失ったという経験がもっとしっかり描かれていれば違う印象になったはずなんですよね。
ちなみに細かいことかもしれませんが、鵺との会話の後すぐに実体化した幻妖が現れる展開も唐突に感じました。もう少し前振り的な描写が必要だった気がします。
はっきり言って粗も多かったというのが現時点での感想です。ただまだ第一話なので、今後の巻き返しに期待させていただきます。
ドリトライ
期待通り、青空が本格的に拳闘に取り組むまでの流れがしっかり描かれており面白かったです。星の入院の維持費について説明があったのも良かったです。
優華の正体も早速明らかになりましたね。組や拳闘についての描写も分かりやすかったです。頑丈さを武器に黒岩の猛攻から逃げ回り耐え続ける青空も印象的でした。
黒岩の「腹括って~」という台詞にも納得出来ました。ちなみに個人的にはヤクザを過剰に持ち上げるような作品は正直苦手なのですが、ドリトライは混沌とした時代が舞台になっていること、青空がモノローグで突っ込んでいることから引っかからずに読めました。この辺りは設定が上手いですね。
「最高の~」という優華の台詞も良いですね。ラストの青空の笑顔も印象的でした。
ただ、今週で青空の対人戦を描いても良かったのではとも感じたんですよね。今のところ頑丈さと根性しか長所が分からないので、ボクシング漫画としてはちょっと物足りない気もします。スパーリングでも良いので戦う青空を見てみたかったです。
全体的には、熱くスピーディーな展開で一気に読めました。今後の青空の成長にも期待させていただきます。
キルアオ
十三のノレンの救出劇が面白かったです。自分の正体を悟られないようにカバンを被せるシーンに笑いましたw
また、ノレンが握っているというミツオカ製薬の秘密も気になりますね。モノローグからすると彼女は本当に知らないようなので、いつも持っている道具にデータが隠されている、などの展開を予想しています。
悪党達にアドバイスを送る十三も印象的でした。特に「古い考え方かもなぁ」という台詞が良かったです。
ラストの十三とノレンのやりとりも微笑ましかったです。小さな文字で書かれていた「トッピングはムリ」という台詞が好きですw
少し引っかかったのは、気絶したノレンをどう家に送ったのか分からなかった点です。そのまま部屋に運んだなら両親への説明などが必要だったはずですし、描写を省いてしまうのはもったいないのではと思ってしまったんですよね。たとえばノレンを送り届けるのは家の前までにして、帰宅前に意識を取り戻した彼女が「夢だったのかな?」と考える、などのほうが自然だった気がします。
また、敵のアジトに乗り込んだ際のアクションが派手すぎて、中学生レベルに身体能力が落ちているという設定と矛盾しているようにも見えました。小柄だからこそ可能になった作戦などを描いたほうが面白かったのではと思います。
話はスピーディーに進みましたし少し打ち解けた様子の十三とノレンも微笑ましかったのですが、気になる部分も目立ってしまっており残念でした。次週以降は新たな展開になりそうなので、改善に期待させていただきます。
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