ドリトライ(新連載)
喧嘩は弱いけれど根性と忍耐力を持った主人公(青空)が謎の女性(優華)との出会ったことで拳闘(ボクシング)の世界に入る、という流れが熱くて良かったです。戦中、戦後の厳しさがしっかり描かれていることにも辛いですが惹き込まれました。特に父の強さを受け継いでいた妹(星)が戦後病に倒れてしまったという設定が印象的でした。
星のために暴力団の事務所に乗り込み、攻撃に耐え続ける青空もかっこ良かったです。父は亡くなっているかもしれないと思いながらそれでも構わない、と自分を奮い立たせるシーンも熱かったです。
眼帯をした謎の女性、優華の正体や真意も気になりますね。ラストの青空の「俺の心が~」というモノローグも印象的でした。
雲母坂先生は前作のボーンコレクション(陰陽師の少年ががしゃどくろの女性と出会ったことから始まる退魔コメディ)の頃から知っているのですが、正直こちらはかなり問題点が目立っていたんですよね。ドリトライは一話時点では引っかかる部分がほぼなく、特に主人公の青空に好感が持てる点がとても良かったです。
前作からの成長も伝わって来ましたし、続きが気になる第一話でした。次週以降、本格的にボクシングに取り組む青空にも期待させていただきます。
テンマクキネマ
絵コンテの作成やロケハンなど、映画撮影に不可欠な部分がしっかり描写されており面白かったです。元の独創的すぎる絵コンテも好きですwロケハンの苦労が描かれていることにも惹き込まれました。
ロケハンしたことで新しい見せ場を思い付く元と、それを瞬時に脚本に書き足す天幕の描写も良かったです。ますます天幕の正体が気になりますね。回想シーンからすると、白河監督と組んでいた頃も髪色以外は今とほぼ変わらない外見だったようですね。
新たなロケハンに向かうラストにも惹き込まれました。やる気に満ちた姫希と、電車に酔った天幕が可愛かったですw
ただ、元から映画撮影への情熱があまり感じられなかった点は少し残念でした。天幕の脚本がきっかけですし仕方ないのかもしれませんが、もう少しやる気やモチベーションが欲しいんですよね。新しい場面をひらめくシーンが良かっただけに、余計に引っかかりました。
今後は天幕はもちろん、元についての掘り下げも見てみたいです。映画製作の過程が分かりやすい点などは良かったと思いますし、浜辺でのロケハンがどうなるのかにも期待させていただきます。
キルアオ
ノレンのキャラに良い意味で驚きました。一見不似合いにも思える進路ですが、志望動機に説得力があるのも良かったです。十三の雰囲気が叔父に似ているから家のことなどを打ち明けてしまった、という描写も印象的でした。
十三のラーメン好きという設定が活かされているのも良いですね。ノレンの叔父が作るラーメンが美味しそうで食べたくなりましたw
不審者の登場はやや唐突でしたが、十三が言っていた通りノレンが狙われること自体には納得出来たため引っかからずに読めました。ラストの「あのラーメンの~」という十三の台詞も良いですね。
少しだけ気になったのは、ノレンの意外な一面が判明するまでの流れがやや強引に思えたことです。偶然同じクラスに重要人物がいてたまたま入った店で遭遇する、というのはちょっと都合が良すぎるのでは、と感じてしまったんですよね。帰り道でノレンが店に行くところを目撃して、などのほうが自然だったのではと思います。
全体的には、男子を避ける理由、庶民的な夢を持つまでの経緯など、とにかくノレンの掘り下げが面白かったです。十三が彼女の危機を救えるのか、次週以降に期待させていただきます。
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