2022年12月21日水曜日

週刊少年ジャンプ2023年3号感想 2/2



あいつはオカルト(読み切り)


暗い画面の中、淡々と話が進むのに惹き込まれてしまう、不思議な作品でした。正直先週の告知などでは茅野の表情に不気味さを感じたのですが、微笑んでいるだけのようですね。実は柳原のほうがただ者ではない、という展開も予想の範囲内でしたが面白かったです。

ふたりが山中を調査する場面が特に印象的でした。はっきりと幽霊などが描かれているわけではないのにどこか怖い、という描写が上手いですね。

ラストの「ねぇねぇ~」という茅野の台詞も良かったです。台詞はほのぼのしているのに、暗転や時計の不調などで恐怖の余韻が残る最後でした。


ただ主役ふたりが落ち着きすぎているので、連載などになった場合ちょっと盛り上がりに欠けるかなとも思ってしまいました。リアクションの出来るメインキャラなどがいれば違うかもしれませんね。

主人公が情報収集と操作を担当している、という設定も面白く、一気に読めました。三木先生は改造人間ロギィの頃から知っているのですが、良い意味で作風がガラッと変わりましたね。個人的には静かな雰囲気を楽しめる今回の読み切りのほうが好きです。

ほんのりと恐怖を感じるホラーというのはジャンプにもあまりないジャンルですし、また茅野や柳原に会いたいなと感じました。ふたりの掘り下げなども見られると嬉しいです。



ギンカとリューナ


熱いバトルと、シェヘラザードの恐ろしい言動に惹き込まれました。リューナへの執着にゾクッとしますね。リューナの「自分が寒さに~」という台詞も印象的でした。

リューナを庇うアネモネも良かったです。その後の回想とシェヘラザードの行動も常軌を逸しておりハラハラしました。アネモネが震えていたのも当然ですね。

そこに駆けつけるギンカも熱かったです。メインキャラのピンチは長く続くと読者としてはストレスになってしまうことが多いので、現段階でギンカが助けに来る展開は上手いですね。またギンカも言っていましたが、ベレッタの地味な活躍も嬉しかったです。


少しだけ気になったのは、アネモネの過去が約束のネバーランドのエマ達と似てしまっていたことです。数年前に終了したばかりのヒット作なのでやはり思い出してしまったんですよね。子供達は魔術師学校に入学したと聞かされていた、などであれば違う印象になったのではと感じました。

シェヘラザードの恐ろしさも存分に描かれましたし、ギンカの登場とシェヘラザードの反応に惹き込まれて全体的には面白かったです。次週以降はいよいよギンカとシェヘラザードの関係も明かされそうなので、楽しみにしています。



大東京鬼嫁伝


冒頭のホラーな演出と四女からの電話に惹き込まれました。先週から思っていましたが、四姉妹の序列がどのように決まったのかも気になりますね。

姉妹の正体も良い意味で分かりやすく印象的でした。正直今まで愛火やむくろの変身シーンのインパクトが薄かったので、これくらい大きく変えてくれたほうが映えるなと感じました。

進太が覚醒する場面も良かったです。愛火と同じくらい活躍出来るようになればもっと盛り上がるのではと思います。


少し気になったのは、進太が力に目覚める大事なシーンが黒子のバスケのゾーンの描写と似ていると思えてしまったことです。目の描き方が変わること自体は定番ですし良いのですが、光が走っているように見えるのはちょっと問題ではないでしょうか。少し工夫が欲しかったところです。

そして前回から引き続き、正直四姉妹の見分けがつかないことも気になりました。バトルは面白いのに、相手を把握しづらいせいで乗り切れないんですよね。

まつりやつむぎとの絆など、印象的な場面も多いので細かい部分で引っかかるのは残念でした。掲載順も不安ですが、次週以降、進太の秘密や今回の決着の描写での巻き返しに期待させていただきます。




りは「見た目は可愛らしいうさぎなのに凶暴、という設定は良いのに、
見分けがつかないのは惜しいですねー。
四姉妹は因縁の相手のようですし、デザインをしっかり考えて欲しかったところです」



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