2022年9月8日木曜日

週刊少年ジャンプ2022年40号感想 2/2



ALIENS AREA


今回も面白い設定がいくつも明かされましたね。人々を守っているようで異星人の排除しようとする組織、A3が特に気になりました。明菜の経歴も少し描かれましたが、何故この組織にいたのかなどまだ興味深い部分が残っていますね。明菜については「理屈のある恋は全部嘘」という台詞もとても印象的でした。

冷静な写楽と不器用だけれど人情派の辰巳、ロマンチストの明菜とあくまでも仕事をこなそうとする写楽、と、それぞれ対になるような描写なのも面白いですね。しぶしぶ記憶消去を見送る写楽が何だか可愛らしかったですw明菜が賄賂として辰巳にカップラーメンを渡すシーンも庶民的で良いですね。

そして、明菜が謎めいていて魅力的だっただけに、ラストシーンはショックでした。犯人も気になりますが、どちらにしても明菜は退場しそうですね。悲しいですが、とても惹き込まれる展開でもありました。


前回から様々な設定が明かされ、衝撃的な展開となり面白く読めました。次週以降、写楽と辰巳がこの事件にどう対処するのか楽しみにさせていただきます。



HUNGER(読み切り)


すっきりしているけれど個性的な絵が好印象で、コマ割りなども見やすかったです。キャラの表情も良いですね。ラストでヒロインが妹と鍋を食べているシーンが特に可愛いです。

ストーリーも王道で、ストレスなく読むことが出来ました。特に、ワラダを投げつけるシーンがかっこ良いですね。主人公とヒロインがしっかり役目を果たしているところも好きです。


ただ、ページ数が短かったせいか小さくまとまっているように思えてしまったのも正直なところです。また、モンスターハンター、トリコ、HUNTER×HUNTERなど、様々な名作の影響を強く感じてしまいました。絵柄は適度に個性的なのに、ストーリーにオリジナリティがない気がしたんですよね。名作ゲームのコミカライズのような印象を持ってしまいました。

絵は好きですしキャラにも好感を持てたので、もう少し独自性のある作品を読んでみたいです。



地球の子(最終回)


終わってしまいましたね。一丸となって任務をこなす佐和田家が頼もしかったです。地球少女がいつ攻撃を仕掛けてくるか分からないというのは怖いですが、三人なら大丈夫だろうなとも感じられました。

令助とかれりが話していたように、成長した衛がかっこ良いですね。「その程度でオレ達の絆は壊れない」という令助の台詞も印象的でした。一般人がヒーローに恋したことで、いつの間にか自分もヒーローになっていた、と描かれたラストシーンも良かったです。


ただ、最終回も引っかかる点がいくつかありました。まず前回から思っていましたが、アルベールの髭が正直似合っていない気がします。もちろんほぼ自由に動けるようになったので髭を生やすこと自体は理解出来ますが、雑な感じがしてアルベールの顔に馴染んでいないんですよね。もう少しかっこ良く描写出来たのでは、と思ってしまいます。

また、友達と遊ぶことの許可をとるだけなのに衛がおどおどした様子なのも気になりました。使命の日が来ていない自分を令助達が心配しているから、というのは分かりますが、あまりにも遠慮がちなので普段束縛でもされているのかと勘ぐってしまいます。もう少しライトな描き方で良かったと思います。


衛の使命の日も描かれず、ウェイストも完全に変わったわけではないので個人的には打ち切りだったのでは、と考えております。敗因としては、まず無理のある展開が多かったことが挙げられると思います。このブログでも少し触れましたが、特に「かれりを奪還するために宇宙まで行ったのに、義実家を訪問するために突然帰還する」というのはかなり引っかかりました。厳しいようですが、大勢の人の協力でようやく救助のスタートラインに立てたのに身勝手だと感じてしまいました。

そして、細かい部分の矛盾が多いのもマイナスだったと思います。以前書いたようにかれりの記憶についての設定が一番気になりましたが、今週も衛の卒業式まで時間が経過しているのに「数年後」とされているのが引っかかりました。五年を数年とは呼べないでしょう。他にも、衛がモノローグで「使命の日はもう決めていた」と語っていたのに結局最後までそのときが来なかったこと、衛が流星群について書いた夏休みの作文が活かされなかったことなども気になりました。

また、衛が誕生したことで家族に焦点が当たっていたはずなのに、結局令助とかれりだけで盛り上がっているように見えるシーンばかりなのも引っかかりました。今週も衛が友達のところへ走ったため、ラストはふたりきりでしたよね。その前のシーンで令助とかれりは手を繋いでいるのに衛は後ろを歩いているのも気になりました。

ですが、成長した衛の活躍は熱いシーンが多かったですし、地球少女のキャラも光っていたので、後半は盛り返していたかと思います。もっと早くに小学生になった衛をメインにしていれば結果は違っていた気がします。

ただ、地球少女との話し合いは済みましたし最終的に家族三人の様子も描かれていたので、物語としては比較的綺麗にまとまっていたのかなとも思います。今のところ個別記事の作成は予定していません。神海先生、お疲れ様でした。これからも応援しています。矛盾を解消した次回作を読めれば嬉しいです。



りは「正直矛盾の多さは気になりましたが終わってしまうのは寂しいですー。
地球の子という設定や赤ちゃんとふたりで妻を助けに行く発想は
良かったと思います」




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