3 細かい箇所の矛盾が多かった
触れている記事などは少ないのですが、個人的には気になった部分なので挙げさせていただきます。
正直、第一話で既に引っかかる点がありました。巻頭カラーの部分で、龍堂が白鳳学院のユニフォームを着ているんですよね。しかし一話ラストでは小豆田が不合格となっているため、この時点で少し気になりました。ただ、もしかして別の学校に行くと見せかけて主人公ふたりは白鳳に入る展開なのかなとも思ったんですよね。だとすれば意外性もあり面白くなりそうだと期待もしていました。
ですが実際は入学直前まで白鳳学院との大きな絡みなどもないまま黒龍山に進んだため、正直巻頭カラーの描写は何だったの?としか感じられませんでした。小豆田の合否を伏せるためだったのかもしれませんが、一話終了時点で結果が出ているのでその意味も薄かったと思います。巻頭カラーのユニフォームは奇をてらわず黒龍山のもので良かったはずですし、入学する高校を隠すにしても別のユニフォームにするべきだったでしょう。はっきり言って悪い意味で裏切られたとしか感じられませんでした。
またその他にも、黒龍山が甲子園で優勝した年が「1980年頃で約30年前」と説明されていたので作中の年代は2010年前後なのかと考えていたら、単行本で「約40年前」と修正されていたことなども引っかかりました。物語の年代設定は結構重要だと思いますし、特別な理由があってこその2010年設定なのかと考えていたのに結局何の意味もなかった、というのは正直読む気が失せてしまいました。
細かい設定も煮詰めてこそ、名作が生まれるものだと思います。もちろん矛盾を超えるくらいの勢いと面白さがあれば良いのですが、それも感じられなかったというのが正直なところです。気付かない読者も多いだろうからと疎かにせず、しっかり描写や設定を作り込んで貰いたかったです。
まとめると、設定の違和感や展開の遅さで読者が作品に入り込めなかったのが敗因だったと思います。特に、序盤で時間をかけて仲間集めを始めたのが正直致命的だったのではないでしょうか。どうしてもメンバーがチームに来た経緯を描きたいのなら、入部当時を振り返る形などで見せて欲しかったです。
キャラの好感度や画力は高いと思いますし、メンバーが揃ってからの試合は相手チームも魅力的で、光る部分ももちろんありました。近年、ジャンプ本誌で新連載のスポーツ漫画はなかなか定着しない傾向にあるので、また鎌田、福井両先生のスポーツものを読んでみたいです。
りは「仲間集めに限らず、序盤の進みの遅い展開はジャンプでは鬼門ですよねー。
スポーツ漫画なら尚更スピード感が大事だったと思います」
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