あかね噺
可楽杯が決着しましたね。こぐま兄さんの言葉通り、もっと聞いていたいと思うくらいに、あかねの噺には惹き込まれました。やんちゃな寿限無の微笑ましさと、川で死んでしまう当初のオチに持って行くのかと思いきやもうひとひねりある、という展開も上手かったです。
からしとひかるの描写も良いですね。特にからしはあかねのプロ意識に気付いている感じがしました。
一生の講評も印象的ですね。言葉は厳しいですが可楽杯の結果を見るに、彼も「許してはいけないけれどあれを認められないのはダサい」と考えていたのかなと感じました。あかねと一生が対峙するラストシーンもグッと来ました。
可楽杯編は結構長かったと思いますが、面白い展開が続き一気に読むことが出来ました。一生があかねに何と答えるのか、ワクワクしながら待たせていただきます。
明日あきらの掌(読み切り)
メインキャラ全員が魅力的な作品でした。天真爛漫だけれど一流の祓い師のあきら、明るく優しい美星先生、良い意味で子どもらしい幽霊の一香、それぞれに共感出来ました。リアリティのあるキャラを描けるのは大きな武器になりそうですね。
個人的には演出も上手いと感じました。特に、生前の一香の恵まれない境遇を一コマで表現していたところにグッと来ました。
ジャンルとしてはホラー、オカルトものですが、絵柄が可愛くマイペースな小学生が主人公ということもあり、良い意味であまり怖くないのも魅力だと思います。個人的にはむしろ好きなのですがwホラーものが苦手な方でも、これなら読めるのではないでしょうか。
ラスト部分も怖いというよりはむしろ感動的でしたね。夢の中での美星先生と一香の会話シーンがとても印象に残りました。一香が生まれ変わって先生の子どもになれれば良いな、なんて想像してしまいます。
作者の小林先生は「ヤマビコな日常(SF要素のある日常系作品)」から知っているのですが、特徴的な絵柄はそのままに、かなり成長されているなと感じました。ヤマビコな日常も独自の雰囲気は魅力だったのですが、キャラの台詞などに少し引っかかっていたんですよね。今回はそれがなく、のんびりとした作品ですがとても楽しかったです。
読みながら優しい気持ちになれる、小林先生の成長を感じられる作品でした。連載にするなら、美星先生のようなキャラをパートナーにすると大人の視点からもストーリーを描けて良いかもしれませんね。とても好きな作品なので、是非また読んでみたいです。
PPPPPP
演奏を終えたミーミンとの会話中、あまりに自由な彼女にペースを乱されるメロリが新鮮でした。基本的に考えていることが分かりにくいメロリの、人間らしい表情は貴重な気がしますwミーミンはもう木を出さない、というシーンも印象的でした。
また、メロリがミーミンに投票を依頼する展開は意外でしたが納得出来ました。彼女が木の演奏をしなかった以上、勝敗を決めるためにはこの選択が妥当ではないでしょうか。
そして、ミーミンが本格的に聴き手となったことで投票結果の予想が難しくなって来ました。対抗心もある分メロリが優勢かなと考えていたのですが、今の流れは「ミーミンからは投票されたけれど全体票では負けた」という展開の前触れかも、とも感じるんですよね。カオスな演奏を聴いて戸惑っている観客もいましたし、メロリの圧勝にはならないのかな、と考えています。
ただ、ミーミンの演奏についてほぼ描写がなかったことは少し残念でした。フェアリーとの世界旅行を見てみたかったんですよね。
ですが、全体的にはとても面白く読めました。読み切り時代から描かれていたメロリの「グニャグニャカオス」の再登場も嬉しいです。色々と予想しながらミーミン対メロリの行方を見守らせていただきます。
すごいスマホ
やはり藻浦は退場してしまいましたね。ほぼ予想通りでしたし正直あまり好きなキャラではなかったのですが、それでもショックです。全一郎の優秀さと恐ろしさも感じる描写でした。
藻浦が消されるまで必死に保護していた瀬尾水の姿も印象的でした。Qとの通話の際の、取り乱したりはしないものの苦しそうな表情も上手かったです。逆に、藻浦の退場を感情的に嘆くQには胸が痛くなりました。「修だけじゃなく藻浦も守れなかった」というモノローグが切ないです。
そして、他のすマホ持ちも一気に描かれましたね! 正直キャラ数が多すぎてまだ把握が難しいのですが、全員が十代、二十代なので年齢にも何か意味があるのかな、と考えております。
ただ、厳しいようですが藻浦に好感を持ちづらかったこともあり、ショックを受けるQにあまり同意出来なかったのも事実です。やはり万引きや空き巣を繰り返す描写は不要だったと思います。
そして、終盤ですマホ持ちが一斉に登場したことには、はっきり言って少し戸惑いました。掲載順も下がって来ているので、アンケートが良くないため展開を急いでいるのかなと勘ぐってしまいます。
ちょうど全一郎が初登場した辺りのアンケートが反映されているはずなので、その影響もあるのかもしれませんね。このブログでも触れましたが、当時の全一郎は会社の描写など引っかかる描写が多かったというのが正直なところなので。ただ、その後はブレない悪役として印象的なキャラになったと思います。むしろ藻浦のほうが違和感が強いのでこれからのアンケートも心配です。
ですが、すマホ持ちが全員判明し、物語が大きく動きそうなことには期待しております。次週以降は新章でしょうし、印象的な展開やカリスマ性のあるキャラの描写で盛り上げて欲しいです。
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