LINNE(読み切り)
ほんのりラブコメ要素もあるサスペンスで、惹き込まれる構成になっていました。死んだはずの幼馴染からラインが来た、という信じがたいけれどりんねの生存に期待を抱いてしまう始まりから、段々と不穏な雰囲気になって行く展開が上手いですね。絵もヒロインのりんねが可愛らしく好みでした。
ラブコメとしては、ラインでの他愛もない会話がリアルで微笑ましかったです。特にりんねの言葉遣いが良いですね。ぴちぴちのじぇーけーという表現が好きですwそしてそんな可愛らしいやりとりの後、通話ボタンを押したら雑音しか聞こえない、というシーンが描かれておりゾクっとしました。
ただ、正直ラストは非常に分かりにくいと感じました。要するに別の世界線が存在した、ということなのでしょうが、最後のシーンに繋がるコマは時間経過とも解釈出来ますし説明不足だと思います。特に、パラレルワールドを扱った作品に慣れていない読者からしたら難解でしかないでしょう。せめてふたつの世界が並行して存在している、ということをもっと分かりやすく描くべきだったと思います。
途中まで飽きずに読めましたし題材も好きなので、ラストで引っかかり手が止まってしまったのは残念でした。分かりやすい話作りを心がけて欲しいです。
地球の子
令助とかれりを執拗に攻撃する地球が非常に印象的でした。残酷ですが、彼女は本気で地球(自分)を守ろうとしているのでしょうね。地球に対して本能的な恐怖を感じるアルベール、かれり、衛、逆に一度打ち勝ったことがあるせいか取り乱すことのない令助、という対比も説得力がありました。
地球が衛に対して妙な優しさを見せるシーンも良い意味で不気味ですね。そしてラスト、両親を助けるために念動力を使う衛がかっこ良かったです。このときに衛が思い出していた、泡と辛さの話もグッと来ました。
ただ、先週から考えていたのですが少し疑問に思う箇所も正直ありました。
そもそも、何故役目を終えた地球の子を死なせる必要があるのでしょうか。念動力がなければ地球の子は普通の人間なのですから、力のみを消せば済む気がします。地球にも不可能、ということなのかもしれませんが、様々な現象を自在に操っているのだから出来るのでは、と考えてしまいます。この疑問があるので、今回の佐和田家との戦いも正直引っかかりました。
また、少し細かいですが先週全く描かれていなかったグラハシがいつの間にか当然のように登場していて、逆に台詞もあった運転手の存在には全く触れられていないことも正直気になりました。
熱いシーンも多いですし、衛のキャラが個人的にとても好きなのでもっと佐和田家を応援したいのですが、やはり引っかかる部分もあってそれが出来ないというのが本音です。ただ、もちろん三人の未来は気になります。正直終わりは近いと思いますが、佐和田家が地球の子や家族の運命を乗り越えられるのか最後まで見守らせていただきます。
みらい健やか安定所(読み切り)
ちょっと世にも奇妙な物語感がありますね。みらいノートの設定や、モブの顔に文字が描かれている表現も面白かったです。
そして、みらい健やか安定所の職員達の貼り付けたような笑顔が非常に不気味でした。あくまでも善意で行動しているようなので余計に性質が悪いですね。その職員から主人公(戸田)を助け出す音楽家の男性のキャラも立っていました。
ほぼ成功が保障されたノートに従う人生か、失敗ばかりでも好きなことを貫く人生か、正解はないと思いますがとても考えさせられる内容でした。読み切り向きのネタですし少年漫画っぽさもないのでそのまま連載にするのは難しそうですが、比名先生の作品は是非また読んでみたいです。
ドロンドロロン
ギンチヨのピンチに駆けつけるユウジンがかっこ良かったです。彼に対する「また頑張り過ぎちゃったわね」というギンチヨの台詞も印象的でした。
ルイとナオトラのタッグも息が合っていて良いですねー。ルイの能力を見られたのも嬉しかったです。ふたりは元々同じ班の先輩後輩だったんですね。
サコンタ、ハジメの戦いも印象的でした。サコンタはモノノケの予知を超えた一撃を叩き込むシーンが王道で熱かったです。ハジメは北畠に対する台詞にグッと来ました。
ただ、場面場面は面白く読めたのですが、かなり詰め込まれているような印象も正直受けました。正直、五怪将を一週で倒してしまうのはやりすぎだった気もします。掲載順や展開から考えて、やはり近い内に最終回を迎える可能性が高そうですね。
ですが、ドラとクサナギの活躍もまだ残っているでしょうし、熱いバトルが続いているので楽しみに読ませていただきます。今週のラストから考えて主人公ふたりの登場は近そうなので楽しみです。
りは「今週がかなり駆け足だった分、
ドラとクサナギの活躍はある程度時間をかけて描いて貰えればなと思います」
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