2022年7月28日木曜日

週刊少年ジャンプ2022年34号感想 1/2



カタストロフ・クライシス(読み切り)


スタートダッシュ漫画賞入選作ということでページ数は短いですが、その中で主人公の富士の嫌らしい性格をしっかり表現していたと思います。何故か学生設定なのも面白いですねw登場は一瞬だけでしたがマントル先生のキャラも良かったです。続きがあるなら、高慢な富士が先生の指導で変化して行く様子などが見られるのかなと期待が高まりました。

また、コマ割りが上手く、富士山噴火のシーンは迫力と緊張感がありました。マントル先生を怒らせたら更に大変なことになりそうですね。


ただ、具体的に既存作品が浮かぶというわけではないのですが「山の擬人化で、怒ると実際の山が噴火する」という設定には正直そこまで目新しさを感じませんでした。擬人化は定番のネタですし、どこかで誰かが挑戦しているだろうなという印象です。

初の入選作ということですし、プラスアルファでもっと斬新な設定があれば更に面白くなると思います。成長した泉谷先生の作品をまた読んでみたいです。



ルリドラゴン


冒頭の衣替えについての会話、何気ないシーンですが良いですね。ルリはもちろんですが、ユカのベスト姿も可愛くて似合っていると思います。

そして、ルリのツノを触ってみたくなりましたw鉄のようで冷たい、というのは今の時期には心地良さそうですね。また、ルリの「苦手が先行するけれど人付き合い自体は上手い」という性格も、ありそうでなかった設定で面白いです。

また、基本的には和やかに過ごすルリですが、前田のようなクラスメートがいるのもリアルですね。ちょっと失礼な反応の気もしますが女子高生らしいとも感じました。「火吐いたし仕方ないよ」とサラッと言えるルリは良い意味でマイペースですね。そして「床」がユカの本名ではなく、あくまでライン上での名前だったことにちょっと安心しましたwネタとしては面白いのでルリはセンスがありますねw

ラストの放電の描写も面白かったです。静電気が起きる、くらいなら事件にはならないでしょうが、もっと電力が強まったりすると大変かもしれませんね。


本編はとても楽しく読めましたが、次週また休載のようで眞藤先生の体調が心配になりました。今人気も出て来ているところですから、余計に身体を大切にして欲しいです。もし週刊連載が難しいなら本誌で読めなくなるのは寂しいですが、ジャンプ+やスクエアなどに移籍しても良いのでは、と思います。とにかく、お身体を第一にして欲しいです。



あかね噺


あかねがあえてサラッと聞ける話し方を選んだのは驚きましたが、とても説得力のある展開でした。個人的にも作業用BGMは好きなので、話者に注目しなくてもゆるく楽しく聞ける噺というのはとても魅力的に感じます。疲れているときにさりげなく飲み物を差し入れてくれる異性にはやっぱりキュンとしますしねw居酒屋での経験を活かしたあかねの成長が今回も実感出来ました。

からしとひかるのあかねに対する反応も、それぞれ個性があって良かったです。特にひかるが印象的でした。負ける気は当然ないのでしょうが「予選に比べると大人しいけど、あかねが勝負を投げて手を抜くわけがない」というモノローグに彼女を認める気持ちが表れていますね。やっぱりひかるは良いライバルになりそうです。

また、あかねの噺がのんびり聞けるだけで終わるはずはないので、どのように盛り上げて行くのかにも注目したいですね。特に、寿限無の名前を読み上げて行く中盤の山場と、そしてオチをどう描くのかに期待しています。


予想外の展開もあり、あかねの噺に更に興味が湧く回でした。ここからの盛り上がりと、一生の評価を楽しみに次週を待ちたいと思います。



ALIENS AREA


バトルシーンもなくのんびりした回でしたが、敵意のない異星人が登場するなど新鮮な部分もありましたね。出来る限り辰巳を見守り、またピンチのときはこっそり助けてくれる先輩達も良かったです。日陰でアイスを食べる夢子が特に魅力的でしたw

写楽の活躍は控えめでしたが、その分ようやく辰巳の掘り下げが見られた気がします。派手なアクションはありませんでしたが、彼の人柄の良さや根性がよく表れていたと思います。そもそもバトル回ではないので、辰巳が戦わないことにイライラする必要もありませんでしたしね。

ただ、未知の生き物を勝手に飼育していた異星人達が軽い注意で済んでいたことには違和感がありました。SF要素があるので現実とは違うのかもしれませんが、正直「これってかなりの重罪だよね?」という疑問が浮かんでしまいます。

また、田んぼで作業する辰巳が何故かスーツ姿のままなのも正直おかしいし危険だと感じました。たとえば、似合わない麦わら帽子とダサい作業服を写楽に渡されて文句を言いながら捜索する、など、軽い描写を挟むだけでも納得の行く展開に出来たはずです。そして、やはり絵が荒れているようにも見えました。


辰巳の「日常(家族)を守りたい」という信条とも一致しますし、戦闘にこだわらずのんびりとした任務を中心に描くのもありかもしれませんが、正直引っかかる部分も多かったです。また、やはりバトルでの活躍も描いて欲しいです。ただ、イニシエーションは今回で無事に終了したようですし、これからの展開に期待させていただきます。




りは「個人的にはのんびり回も好きなのですが、

   キャラの個性が読者に定着していない今の段階で

   描くべきではなかったかもしれませんねー」


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