地球の子
どれだけ辛い映像を観せられても立ち上がる令助がかっこ良いですね。骸骨になっても自力で肉体に戻る、死の待合室の床に穴をあけてかれりの元へ行くなど、神海先生らしい演出も見られて良かったです。手を重ねた令助とかれりが念動力を放つシーンも感動的でした。
ただ、ここ何週かは基本的に楽しく読ませていただいていますが、やはり衛の存在感が薄いことは引っかかります。コマ割りなどを調整して、もう少しISS内の描写を挟んで欲しかったです。
そして、地球少女の「令助が生きてさえいれば念動力を増幅させられると判明したら、人々は君(令助)を生きたまま引き裂いて奪い合う」という台詞は非常に気になりました。引き裂いて臓器を取り出されて生きている人間はいないでしょう。内臓が機能していれば、ということなのかもしれませんが「利益ばかりを追求する人々によって令助が殺害された」と知った場合、むしろかれりも衛も絶望して念動力が弱まりそうです。実際前回、片桐がモノローグで「最愛の伴侶を失い念動力が弱まっている」と語っていましたしね。令助の死を伏せたままかれり達を利用し続ける、ということなのかもしれませんが、いずれにせよ正直説明不足だと思います。
ですが違和感のある部分は多かったものの、令助の復活も描かれ全体的には盛り沢山の回でした。また、令助は無事に生還しましたしダストトレイルも退けられたようなので、六年後の真路美と衛の会話が何を意味していたのかも気になるところです。家族で平和に暮らしていればあの内容にはならないでしょうし、もしかして地球少女が語っていたものに近い未来が訪れてしまったのかもと少し怖くなりました。
ただ、掲載順と内容的にやはり終了が近そうですね。六年後の佐和田家についてきちんと描写すればまとめることは出来そうなので、そこも含めて期待しています。
ドロンドロロン
正直予想はしていましたが、ナミシロウの死亡は悲しかったです。しかも北畠隊が全滅とは、更に胸が痛みますね。その上ラストで結界が斬られ防人搭も壊されるという、緊迫感のある展開が続きました。
ただ、ほとんどバトルシーンもないままナミシロウを退場させたのは正直悪手なのではと思います。連載終了が近いのだとしても、数ページで良いので具体的な戦い方を見たかったところです。死亡シーンでハンゾウが目を閉じさせるコマなどは、切なさもあり好きなんですけどね。
そして、内通者の正体もまだ予想出来ません。北畠隊の慰霊碑に語りかける上士侍達の台詞に怪しいところはないですよね。ちなみに塚原のことも正直少し疑っていたのですが、今回はっきりとモノローグが描かれたので可能性は低くなったかなと思っています。小早川の可能性が今のところ高いかなとは予想しているのですが、これも確信ではありません。
また、ドロンドロロンについては今後も続くのか、今回の作戦終了と同時に連載も終わるのかもまだ読めません。個人的には上士侍達のキャラも気になりますし、もっと色々と描いて欲しいです。
ただ、結論の出ないことを考えても仕方ないので、今はとにかく次週以降のアヤカシとの戦いを見守りたいです。
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