2022年6月2日木曜日

週刊少年ジャンプ2022年26号感想 2/3

 


なんで何田さん(読み切り)

ヒロインの何田さん、最近はちょくちょく見かける考えていることが分かりづらい系のキャラですが個人的には突飛な行動が可愛くて好きでした。

特に秋の衣替えシーンはツボりましたねー。間違った方向に行ってしまったサンリオキャラみたいでw


何田さんは可愛いですし主人公(戸円居)にも好感が持てて良い読み切りだったとは思うのですが、これを連載にするのは少し難しいのかなとも感じました。考えが読めないヒロインとラブコメは既に「阿波連さんははかれない」というヒット作がありますし、一対一のラブコメ作品にまで範囲を広げれば類似の漫画はもっと多くなりますよね。また、読み切りのラストで両想いになっていますがこれも少し唐突だと思いました。四本のショートネタだけでは何田さんの魅力が十分には伝わりませんし、少しでも連載を意識するのであれば余韻を持たせる結末で良かったのではないでしょうか。


ただ、作者の川口先生はラブコメのほうが向いているのではないかなとは改めて思いました。以前描かれていた読み切りの「みゃくなし(イケメンと幽霊のショートラブコメ)」も印象に残る作品でしたし、短期連載で終わったレッドフードも女性キャラを評価する声は多かったですよね。女性キャラを可愛く描けるのは武器だと思いますし、ラブコメではないにしてもそこを活かす作品に挑戦して欲しいと感じました。



PPPPPP


あかね噺と同じく、バトル展開の導入部ですがこちらもワクワクしますねー。4VS4の対決はどのような人選、結果になるのか注目です。

ファンタもなかなか気になるキャラですね。母に対して無関心を装っているのにも何か理由がありそうです。今後事情が描かれることに期待します。

また、ラストで母親が倒れるシーンは本当にドキッとしました。さすがにここで亡くなってしまうということはないでしょうが、ヒキとしては非常に上手いと思います。


また、本筋とあまり関係ないですがポニテミーミンが可愛くてツボでしたwワガママながらちゃんと母やラッキーを労っている部分も好感が持てますね。

ミーミンが活躍するようになってから作品も盛り上がった感じがしますし、本当に良いキャラを生み出したなと思っています。正直、レイジロウ編は彼への贔屓が鼻についてなかなか楽しめなかったんですよねー。反面、ミーミンは身勝手な行動がラッキーを含む周囲から批判されていましたし、ふたりが選んだ演奏方法も意外性と説得力があり、気持ち良く読み終えることが出来ました。

センターカラーも多いですし、この勢いを落とさずに行ければ長期連載は可能かと思います。ファンタ編もミーミン編以上に盛り上がると嬉しいですね。



地球の子


アルベールのキャラが光りますね。「ボクへの礼なんて~」は非常に彼らしく、かつ令助達を励ましてくれる名台詞だと感じました。

真路美の令助達への感情も印象的でした。好きだとは思えないけれど、努力している姿を見て来たからこそ成功を願ってしまうというのはリアリティがありますね。


ただ、全体的には正直かなり違和感の残る回でした。

まずISSには取り付けるのに岩状態のかれりに近付けない、という設定自体が矛盾していますよね。また、初めのVRでの特訓シーンはISSで行っているようですが、宇宙空間にいるのならロープはもっとフワフワ浮かないといけないでしょう。そして、流星群が来るまでにかれりを救出しなければいけない、という設定自体は理解出来ますが、ならば何故アルベールは令助が義実家に行くことをすぐに了承したのでしょうか? もう少し葛藤があっても良かったと思います。


そもそも前回までの義実家に訪れる流れ自体、はっきり言ってついて行けない部分が多かったんですよねー。

衛には打つ対象さえ覚えさせれば良いのですから、あの岩が母親だ、と認識させようとする令助の考えが理解出来ませんでしたし、自分の両親に贈ったはずのプレゼントを何故かかれりが自分の部屋で保管している、などの点も気になりました。


また、他の設定も納得出来ない部分が多いです。

例えば地球の子への成長手術についてですが、アルベールとかれりも当然受けているわけです。このことについて片桐が「家族と本人に偽りの十年の記憶を与えた」と言っていましたが、何故かアルベールは「自分達には十歳までの記憶がない」と話しています。記憶を操作されているはずなのにこれはおかしいでしょう。また、「手術は極秘で、表向き急成長は地球の子の体質」とも言われているのですから、それを聞かされて信じた家族が、アルベールやかれりに「実は君は急成長したんだ」と話していた、などの設定のほうが自然だったと思います。


神海先生はライトウィングの頃から好きですし第一話は本当に面白かったのですが、正直それ以降は先生の良さが出ていない気がします。

今言っても仕方のないことかもしれませんが、そもそも衛が赤ちゃんであることも展開が遅く退屈である要因だと思います。

ウェイストの技術でかれりを宇宙空間で保護することに成功するがそれ以上の救出と復元の方法を見つけられず、衛が成長後に令助と共に彼女のもとへ向かう、などの展開のほうが盛り上がったのではないでしょうか。

かれりのお手伝い券にバッチリベアとサカナヒットが描かれているなどファンとしては要所要所で楽しめる部分はあるのですが、正直それだけでは厳しいでしょう。実際批判も多いですし、早急に矛盾点やキャラへの違和感を改善しないと短期連載で終わる可能性が高まってしまいそうです。



      りは「神海先生のやりたいこと自体は伝わって来ますが、

         正直矛盾が多くて話に乗り切れないのが残念です」



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