2024年7月13日土曜日

週刊少年ジャンプ2024年32号感想 2/2



極東ネクロマンス


薫の姿は痛々しいですが、冒頭から物語に惹き込まれました。今回の事件は首謀者以外にも複数の人物が絡んでいるようですね。ピンチでも意識を失わず冷静に現状を把握する薫の様子も印象的でした。

自分も体調が良くないのに出来る限りのことをする翠の描写も良かったです。夕子と万尊の関係も興味深かったです。全体的にはシリアスでしたが、結局夕子への気持ちを自白してしまう万尊にはちょっと笑いましたw

馬頭の異名にも良い意味で驚きました。「暴れてこいってこと」という燿司の台詞も好きです。

薫と犯人が対峙するシーンにはハラハラしました。名刺を見たときは薫と同じく驚いてしまいました。

舐められたことに怒りを露にする薫もかっこ良かったです。犯人とのツーショット、ハラハラしますが迫力がありますね。


少し気になったのは、犯人とのやりとりがイマイチ分かりにくかったことです。初めは「実はシシが危険な存在で犯人は薫の味方をしている」という設定なのかと思ったのですが、薫の反応を見る限り違うようなんですよね。「薫はシシを信じているから犯人の台詞に怒った」ということなら、修行の際に励まされたことを思い出す、ベタでも「シシは意味もなく人を殺す奴じゃない」というモノローグを描くなど工夫が必要だったのではと感じました。

全体的には、キャラクターも掘り下げられていましたし犯人の正体も描写されており、面白かったです。ただ、掲載順が回復していないことがちょっと不安ですね。

以前にも書きましたが、やはり耀司ばかりがかっこ良く描かれていることが原因かなと思います。薫が単独で熱い活躍を見せる、というエピソードが少ないんですよね。個人的には耀司も嫌いではないのですが、やはりより主人公らしい薫の魅力を掘り下げたほうが人気に繋がったのでは、と思います。

また、画力は高いのにバトルシーンの迫力がイマイチな気がします。そのため、薫が戦っていても正直かっこ良さを感じにくいんですよね。

今週はストーリーも大きく動きましたし、巻き返しに期待させていただきます。とにかく薫には無事でいて欲しいです。



さいくるびより


新キャラの武田が印象的でした。ちょっと乱暴な口調なのも愛嬌があって好きです。

武田のために恩人を探す、というストーリーも良い意味で分かりやすかったです。再会を果たした際の「そうは思いたくなかった」という台詞も切なくて印象的でした。

終盤に描かれたハウスのメンバーと武田の交流も微笑ましいですね。「俺が動物の飼い方を~」という台詞もちょっと笑えましたし良かったです。


ストーリーも上手くまとまっていましたし、武田のキャラも面白く、一気に読めました。個人的にはとても好きなエピソードでした。

ただ、掲載順が回復していないことが気になりますね。以前にもこのブログに書きましたが、ストーリーの起伏のなさが一因かなと思います。サイクや住人達の設定は興味深いのですが、結局そこにはほとんど触れられず正直どうでもいいやりとりで終わってしまうことが多かったんですよね。

個人的には日常を描いた漫画自体は好きなのですが、話が盛り上がるようなハプニングも少なく、はっきり言って淡々とした印象を受けてしまうんですよね。単純な考えかもしれませんが、超能力者達が暮らしているという設定なのですから、生活の中でトラブルが起こる→住人達が話し合ったりサイクを使ったりして解決、という構成を基本にしても良い気がします。ほのぼのとした描写だけではなく、もう少し工夫が欲しいところです。

ただ、今回は「ねむるとことねが武田を手助けするけれど一筋縄ではいかない」という明確なストーリーがありましたし、最後まで飽きずに読めました。武田の加入にもワクワクしましたし、今後の巻き返しに期待させていただきます。



妖怪バスター村上


上級妖怪を一蹴する村上に笑ってしまいましたw紅院もツッコんでいましたが、何故強い霊気の中にいても平気なのか興味深いですね。

天狐のキャラも印象的でした。ネガティブすぎる言動が面白いですね。逆にコミュニケーション能力の高すぎる村上も印象的でした。

村上のもてなしを受けて天狐が心を開く、という終盤の展開も良かったです。「友好的な妖怪はどんどん味方にしていく」という村上の作戦は個人的にも賛成です。戸惑いながら「楽しそう」と考える紅院の様子も微笑ましかったです。


ただ、ストーリーとは関係ないのですが、村上がエナジードリンクを用意するコマの絵が明らかにおかしくて気になってしまいました。村上と天狐のサイズ感がどう見ても変なんですよね。ドリンクの準備をする村上を強調したかったのだとは思いますが、この辺りは見せ方を考えて欲しかったです。

また、巻末コメントを読むと天狐が伊原先生の分身のように感じられてしまい正直引っかかりました。自分をモデルにする、ということ自体は気にならないのですが、それを明言されてしまうとはっきり言ってストーリーに入り込めないんですよね。天狐が可愛らしかったこともあり、美少女を分身にしてかっこ良いキャラと交流しているように思えてしまい引っかかりました。

全体的には、今までとタイプの違う天狐のキャラが可愛らしく、面白かったです。妖怪との戦いだけではなく、仲間になってくれる妖怪との交流にも期待させていただきます。




りは「妖怪がミニキャラになる描写も好きですが、
そのまま仲間になる、というのも良いですねー。
個性豊かな妖怪が描かれそうで楽しみです」




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