一ノ瀬家の大罪(新連載)
全員が記憶喪失という衝撃的な冒頭、家族と打ち解けて行く感動的で微笑ましい中盤、自室のおぞましさが明らかになる終盤、という構成に惹き込まれました。主人公の翼がようやく意識を取り戻したものの記憶がなかった、という出だしから予想した展開を良い意味で裏切られました。
また、一気に複数のキャラが登場したのに、しっかりと個性が描かれており覚えやすいのも良いですね。表情の描写も上手く、特に詩織の泣き顔にグッと来ました。
演出面も良かったです。和やかに会話していた病院の場面から、明らかに異常な自宅のシーンに切り替わったときはゾクッとしました。
良い意味で色々と気になる第一話でした。写真から判断すると家族なのは確かなのかなと考えているのですが、たとえば血の繋がりなどについてはまだ分かりませんよね。もちろん、翼達が抱えている秘密や罪もとても興味深いです。
タコピーの原罪の作者さんなので期待はしていたのですが、それを上回るインパクトを残してくれた第一話でした。色々と予想もしつつ、全ての謎が明かされる日まで楽しみに読ませていただきます。
あかね噺
キャラクターの掘り下げが面白かったです。物腰も語り口も穏やかだけれど指導は厳しい八正、ネガティブすぎる良治、どちらも印象的ですね。特に良治の長台詞には笑いましたw
その後、新しい演目も習えず高座にも上がれないかもしれないというあかねのピンチに、たまたまやって来る禄郎がとても良かったです。私服も似合っていましたし、本当に清々しいまでにイケメンですねwイベントの前座をあかねに任せたときの笑顔も印象的でした。
ラストシーンのうららも迫力がありました。こちらの私服姿も良いですね。遂にあかねと対面することになりそうで楽しみです。
あかねと新たなキャラ達の弥栄亭でのやりとりが面白いので、うららともどうなるのか期待が高まります。うららの内面の掘り下げも楽しみにしつつ次号を待ちたいと思います。
ギンカとリューナ
カルラのギンカへの愛に笑ってしまいましたwただ、欠片を保管してくれていたという意味では恩人とも言えるかもしれませんね。リューナに鍛えてやる、と話すシーンも印象的でした。
その後のリューナの食材集めも良かったです。五感や魔術を駆使する場面も印象的でしたが、何よりもギンカが思い出していたリューナの台詞が気になりました。最後に辿り着きたい場所へ行くには闇の魔術が必要、ということでしょうか。今後の鍵になりそうですね。
また、食事のシーンも微笑ましかったです。カルラの料理が酷かったので何だかホッとしましたwギンカの「リューナにとって~」という台詞もとても良かったです。
ギンカを睨むリューナには笑いましたがwラストの展開にも惹き込まれました。学会のギンカへの対応には緊張感がありますし、正体を隠して潜入する展開も王道で良いですね。
色々な部分が掘り下げられ、新たな設定も明かされて面白く読めました。闇の魔術や学会の詳細にも期待しつつ次週を待たせていただきます。
大東京鬼嫁伝
愛火とたぬきよのバトルが面白かったです。いわゆるパルクール的な戦闘シーンはやはり盛り上がりますね。
たぬきよに勝つため愛火が変身する展開も王道で好きですが、それより決着が良い意味で酷くて笑ってしまいましたwあくまでもルール通りなので文句は言えませんねwたぬきよも結果は受け入れていましたし、去り際の笑顔が良かったです。
ラストシーンも微笑ましかったです。確かにあの角は結構痛いでしょうねw
ただ、決着の場面は笑えることは確かなのですが、ラブコメとしては正直疑問でした。前回も書きましたが、女子キャラに清潔感がないように見える描写は悪手だと思います。また、バトル展開自体は盛り上がっていましたが、愛火の変身前後の差が分かりにくい部分などは気になりました。
突っ込みどころはあっても勝敗に納得出来たことや、愛火と進太の距離が縮まっている描写は良かったのですが、やはり細かい部分に引っかかってしまいました。今後の新たなキャラの登場を予感させるシーンも描かれていたので巻き返しに期待させていただきます。
化けニャンコマスター梅吉(読み切り)
梅吉の妙にダンディな立ち姿に笑ってしまいましたw化け猫がカフェを運営するという設定は意外と少ないと思いますし斬新ですね。メニュー表の中で何故か頭なでだけが異様に高額になっている、などの小ネタも好きですw
突っ込み役の公太郎も良かったです。何度か読み直して気付きましたが、多分名前はモルモットとハムスターが由来ですよね。梅吉の被害者、という意味も込められているんでしょうねw
終盤、自由に暴走しているだけかと思った梅吉がしっかりと公太郎を癒す展開も印象的でした。ストレスを軽くしてくれるなら浪梅に行ってみたい気もするのですが、オチがホラーっぽくなっているのでやっぱりちょっと怖いですw
少し引っかかったのは、冒頭のモノローグが梅吉のものだと分かりにくい部分です。初めおばあさんの描写かと思ったんですよね。梅吉のアップを一コマ目に入れるなど、工夫があれば良かったかなと感じます。
いわゆる代原のようですが、全体的にはキャラのインパクトも強くほのぼのと笑えました。話を広げやすそうな設定ですし、また読んでみたいです。
噂の毛野くん(読み切り)
ホラー的な出だしから少し意外なオチへと繋がって行く構成が面白かったです。特に、毛野の変身シーンが印象的でした。
メインキャラの毛野と吉田に好感が持てるのも良いですね。不器用だけれど周りを思いやっているという意味では似た者同士なのかなとも思います。特に吉田の「しくじったー」というモノローグには笑いましたwまた、吉田を助けた際の毛野をモフモフしたいですw
ラストも良いですね。クラスメート達は毛野の噂を真に受けていたわけではなく、あくまでも話のネタにしていただけという描写に何だか和みました。ちなみにあまり関係ないですが、今週の読み切りが両方とも化け猫を題材にしているのが何だか面白いですねw
絵柄も個性的ですしコマ割りも見やすく、一気に読める作品でした。もう少しインパクトがあっても良かったかなとも感じましたが、ショート読み切りなので難しかったのかなとも思います。毛野と吉田のもっと長い話を見てみたいです。
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